ハードラック

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198632441

感想・レビュー・書評

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  • どういう結末になるのか、一気に読んだ。
    真犯人もある意味可哀想だな。真の悪党じゃないだけに。弱いものが、もっと弱いものを喰う。
    食物連鎖の下どうしの争い。
    嗤うのは本当に悪い奴ら。スッキリしない。
    でも面白かった。
    ドラマ化したら高視聴率かも。
    主役は成宮寛貴かな。

  • コーネル・ウールリッチ(ウィリアム・アイリッシュ)の『黒いカーテン』『暁の死線』といったサスペンス小説の古典とも言える作品を思い出させてくれました。
    都会の孤独に耐えながら、殺人罪の無実を証明する若者、これはウールリッチの世界そのまま。
    そこに、派遣切り、ネットカフェ難民、振り込め詐欺、という2000年代の日本ならではの素材を盛り込み、全く古くない物語にしていますね。

    派遣切りに会った真面目で不器用な若者に対する優しさが常に感じられる内容に、薬丸岳をワーキングクラス・ヒーローと呼びたくなるのでした。

  • 大好きな薬丸岳さんのミステリー。ストーリーは、闇サイトで知り合った男女が強盗を計画し実行。主人公でネットカフェ難民のジンは強盗決行中に何者かに殴られ気絶。意識を戻すと仲間は居なくなっており強盗に入った家は火事になっていた。。。ジンは放火&強盗殺人(3名殺害)の容疑者として警察から追われる身に。捕まったら確実に死刑のジンは必至に強盗仲間を探すという感じ。タランティーノ監督作品・レザボア・ドッグスやブライアン・シンガー監督作品・ユージュアル・サスペクツを観た方には是非、読んで頂きたい一冊です♪

  • 導入部の惹きつけと推進力はあったけど、後半は筋が読めてしまって少し物足りなかった。変に凝らないで、正面から扱った方が良かった気がします。

  • 振り込め詐欺グループが騙す相手リストに使用したBL、HLの記号。BLはバッドラック。運の悪い奴でうまく引っかかったカモ。また引っかけられるかもしれない上得意。HLはハードラック。さらに、運の悪い奴で首をくくちまってもう用無しという意味。この「ハードラック」というタイトルに込められた真犯人の動機は重い。二転、三転するどんでん返しが非常に心地良い。最後まで一気に読み切るほど面白かった。

  • 社会問題を背景にした作品が多いですが、今回もその中の一つ。テンポの良さは相変わらず。

  • 終盤まで、ハラハラしました。話の進め方、人物や背景の描写のしかた、うまいな~と思いました。 かなり入り込みました。
    結末は、まあまあでしたが、総じて満足行く小説でした。

  • 2011.10.30読了。
    派遣切りにあい、仕事も無く住む所もない男が、同じような仲間を集めて何かしようとで募集し、そこで資産家の家を襲うことになったが、騙され…という話。
    主人公の考えの甘さに

  • 薬丸岳さんは初めて読みました。本作はちょっと伊坂さんぽい内容。
    闇の掲示板で募った仲間と強盗をするが、ハメられて殺人犯に仕立てあげられる話。

    犯人の目星はつけられなかったけれど、ちょっとおかしいな、という点はわりと早いうちに気づいた。後半で種明かしして読者をビックリさせるのは、伊坂さんや道尾さんの方が上手。

  • 途中で犯人が誰かわかってしまったけれど、面白かった。
    スピード感があって映画を見ているよう。
    個人的に森下が気になる。
    闇の人だなあ。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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