猫のお告げは樹の下で (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 9041
感想 : 609
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299005304

作品紹介・あらすじ

『木曜日にはココアを』で第1回宮崎本大賞を受賞した青山美智子の2作目が待望の文庫化。
失恋のショックから立ち直れないミハルは、ふと立ち寄った神社で、お尻に星のマークがついた猫――ミクジから「ニシムキ」と書かれたタラヨウの葉っぱを授かり、「西向き」のマンションを買った少し苦手なおばの家を訪れるが……。中学生の娘と仲良くなりたい父親。なりたいものが分からない大学生……。なんでもない言葉をきっかけに、思い悩む人たちの世界がガラッと変わっていく――。 お告げの意味に気づいたとき、ふわっと心があたたかくなる。7つのやさしい物語です。インスタフォロワー数250万人超のミニチュア写真家・田中達也氏がカバーを手がけています。

感想・レビュー・書評

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  • 連作短編集7篇
    悩める人がふと訪れた神社で猫と出会いタラヨウの葉のお告げを手にする。そこから始まる人生の転換の物語。どれもほっこり温かい気持ちになる。プラモデル屋のおじいさんのお話「タネマキ」が良かった。

  • 毎回良い言葉を言うなと思っています。神社で見かけるお尻に星形のマークがある猫のお告げで世界が変わっていく人達のお話。お気に入り作品はマンナカです。自分のいるところが真ん中という言葉や山根先生の手紙が、とっても良かったです。人は無理をすると心と身体に不調があらわれます。でも深見君の手紙で忘れていた事を思い出し新たな一歩を踏み出せた事良かったなと、思いました。私にはどんなお告げなのか知りたいです。

  • やっぱり青山美智子さんの作品は、読んで心がほっとあったかくなる。

    幸せは手に入れるかどうかじゃなくて、気付けるかどうかなんだろうなと改めて再確認。

    1番心に残ったフレーズは、3枚目ポイントの

    僕はずっとどこへ行けばいいのかわからないと思っていた。何を選べばいいのか、何を決めればいいのか。先にある終着点を探していた。でも、それよりも前に、もっとわかっていないことがあった。
    まず知るべきは、目的地じゃない。
    現在地だったんだ。

    現在地を知ること。ついつい疎かにしがちだけど、現在地がわかっていないと、地図も読めないし描けない。
    大切だなあ。

  • 荒魂、和魂
    どちらも外せないふたつのタマは、ぶつかりながら磨かれていくように用意されたものであり、この世でプレイするための大切なボールである
    皆、それを携えて生まれてきたんだ
    **
    どちらの魂を活発にするかで人生は変わる…そんなことを教えてくれた作品でした。

  • もし今の自分だったら、どんなお告げがあるんだろう。強く願うことは私にもある。その願いが叶うためには、努力できる部分と自分の力だけではどうすることもできない部分がある。そのできる、できないももしかしたら、決めつけてしまっているだけかもしれないけれど。それぞれの主人公がいろいろな人の力を借りて毎日を懸命に生きていく姿が素敵だと思った。きっと何気ない日々だけれど私も懸命に生きていると思っていいのかな、なんて考えた。

  • 青山先生の本はどれも本当に心が暖かくなります。
    ミクジのお告げ私にもしてほしいー!
    でも望んでる間は出会えないのかな??笑
    私も先日引越しを終えたばかりで南向きに
    こだわっておりましたが本を読んで
    西向きにすればよかった!って思いました。
    固定概念は良くないですね。
    南向きを選んだことでどうしても北向きの部屋が
    できてしまうのです。
    次回の引越しは西向きのお部屋を見つけます。笑

  • 今、神様当番を読んでいるさなかですが、
    渦巻き双子、神様・・・猫が一番いい気がします。

    私はちょっと神様当番など、おふざけ感がハートウォーミングな気分を減衰させられる。
    お告げの猫はわりと、おふざけ感がないため、各自の悩みが上手く表現でき、解決するところがいい。

    この3作品には共通キーワードが含まれており、あれとこれは同じ?という繋がりが楽しめるところがある。

  • 青山美智子さんの本は毎回心がぽっとあったかくなります。いろいろと人生辛いことが一気に起こって、心が壊れてしまいましたが本当に青山美智子さんの本のおかげで取り戻せています。特に「猫のお告げは樹の下で」は、今の自分から見える小さな兆し、希望のようなものにより彩りを加えてくれて、これから明るい未来が待ってるのかもと思えました。
    他の本もどんどんと読んでいきたいです。
    この本と出逢わせてくれてありがとうございます。

  • ミクジがいなくても、生きていく上でミクジのような存在になってくれる人はいるのでは?と思える作品

  • 青山美智子さんの作品が好きで、最近読んでますが、その中で一番泣けます。姫野先生が出てきたことも嬉しい。

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著者プロフィール

1970年愛知県生まれ。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国し、上京。出版社で雑誌編集者を経て、執筆活動に入る。第28回「パレットノベル大賞」佳作を受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が、第1回「宮崎本大賞」を受賞する。『お探し物は図書室まで』で2021年「本屋大賞」2位に、『赤と青とエスキース』で2022年「本屋大賞」2位に選ばれる。他の著書に、『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』(U-ku氏との共著)『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』等がある。

青山美智子の作品

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