子供の「脳」は肌にある (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334032456

感想・レビュー・書評

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  • 本書では肌を通じた感覚の重要性を説く。子供の頃にスキンシップをしっかりとることで他者を信頼する基礎ができたり、安定したこころを育てられるという。また、肌感覚を通じて思いやりを育てるという考えや、大人になってからもスキンシップが必要であることを実験研究の紹介や心理学の理論を交えながら展開していく。内容は実用的だと思うし、論理的な展開で読みやすかった。個人的には肌を自我と外部の境界とする考え方や、体がこころに先立つとか統合失調症とか、関係する領域が連想されて面白かった。

    こころの安定感が子供時代のスキンシップで規定されるというのは、ある意味で残酷だ。しかし大人になってからのスキンシップでそれが改善されるという内容は救いがある。しかもそれはセルフタッチではなく、他者から触れられる方が効果的というのも何か比喩的でよい。最後の章は不安な相手を理解したり、どうやって癒していくのかという方法論としても読める。この部分はしっかり読んで落とし込みたいな。

  • 愛着の形成に必要なスキンシップ。知徳体は体徳知の順に育んでいく。

  • どうなんだろうなあ。
    ちゃんとした学者のちゃんとした論っぽくはあるんだけど、ときおりある「頭v.s.身体」という単純な二項対立の書き方とか、「それっておかしくないか?」とつっこめる実験とかを読むと、ちょっと真実性に不安を持ってしまう。評価保留。

  • OMさんのきづきという季刊誌で著者の記事があり、購入。
    感性豊かな体の原点が肌にある。確かにそう感じる内容でした。

  • やっぱり・・・スキンシップって大事だな。
    「なでなで」しよう。

    いろんな実験の結果があって、その対象が大学生だったり、高校生だったり、各国だったりでおもしろかった。

    小さい頃のスキンシップは大人になってもつながっていること。触れ合いで育まれる見えない力は人格に大きく関わってることを再認識した。

  • 肌からの子育て。肌を通して脳や心を育てる子育ては、とてもいいと思う。 私は心から賛成です。

  • 肌に関する様々なことが書いてある。読むと、子供の育て方について新たな視点が得られる。しかし、著者の思い込みや無理なこじつけも目立っていた

  • 子どもの心の成長には肌のふれあいが大切。こどもをだっこしたり、なでなでしたりたくさんしてあげよう。

  • 子どもの「心」を育てるには、脳に近い「肌」に触れることが大切であり、子どもの頃の親とのスキンシップは、成人後の人格形成にまで大きく影響しているという。キレる子どもはスキンシップ不足によるところが多いそう。

    母子のスキンシップと父子のスキンシップは、それぞれ効果が異なるという主張がとても興味深い。母親とのスキンシップは、自分が受け入れられ大切にされているのだという自信を強め、人との信頼関係を構築する力が育つ。一方、父親とのスキンシップは、人と協調して何かをする力(社会性)を伸ばすという。

    確かに子どもとのスキンシップは、子どもの性格に大きな影響を与えるように思う。この本を読んで、より一層、子どもとのスキンシップを大切にしようと思った。

  • 山口創 つながりで読んでみました 
    子供ができたら タッチケアをしてみようかなと
    おもいました

    ただ スキンシップによって心が安定したひとより
    ちょっと人間が偏ったような人のほうが 
    人よりがんばって成功したりするような気もするし

    いちがいにどうこういえないのではないかとはおもいます

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著者プロフィール

山口 創(やまぐち・はじめ)
1967年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。専攻は健康心理学・身体心理学。桜美林大学教授。臨床発達心理士。タッチングの効果やオキシトシンについて研究している。著書に『手の治癒力』『皮膚はいつもあなたを守ってる』(以上、草思社)、『皮膚感覚の不思議』(講談社ブルーバックス)、『子供の「脳」は肌にある』(光文社新書)、『最良の身体を取り戻す』(さくら舎)など多数。

「2022年 『文庫 人は皮膚から癒される』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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