できそこないの男たち (光文社新書 371)

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  • / ISBN・EAN: 9784334034740

感想・レビュー・書評

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  • 分子生物学が明らかにした、男を男たらしめる「秘密の鍵」。SRY遺伝子の発見をめぐる、研究者たちの白熱したレースと駆け引きの息吹を伝えながら≪女と男≫の≪本当の関係≫に迫る、あざやかな考察。(カバーより)

    『生物と無生物のあいだ』以来だったけど、さすが福岡先生。教科書的な記述は少なく、生物学の知識が少なくても読める。美しい文章で、理系な内容を取り上げているのに、文学作品を読んでいるような錯覚さえ起こしそう。

    生命の基本仕様はメスであり、オスは急ごしらえのカスタマイズでつくられる。オスは感染症にもがんにもなりやすいし、寿命は短い。しかしオスがいるからこそ多様性が生まれる。エピローグを読んでいて、ジェットコースターを楽しめない自分は生物としてダメなのかもと思ったり…

    『フェルマーの最終定理』(サイモン・シン)とかもそうだけど、研究者のドラマはやっぱり好きだな。高校一年のときに、生物は暗記ばっかりだなと思っちゃって一気に興味を失ったけど、こういうふうに紹介してくれればもっと興味が湧いたのになー。

  • この方は文章が読みやすく、明瞭で引き込まれますね。この頃何冊か読んで居るのですがこの本もとても面白かったです。

    女の赤ん坊の方が育てやすいとか女性の方が長生きする理由がその遺伝子上の安定性にあるのか、としみじみ納得するような気分でした。

    そして世紀の大発見の為昼夜を問わず研究に邁進する科学者たちの手に汗握るドラマの面白いこと。知らない世界を垣間見ることは何とも面白いなあと思うのです。また他の本も借りて読もうと思います。

  • 『できそこないの男たち』まずこのタイトルに好奇心を掻き立てられる。

    男性と女性の成り立ちについての考察を生物学的に述べられている。
    男性として生まれた自分はこのようにして作られたのか!とページをおうごとに驚いた。
    「尻に敷かれる」と 言う言葉があながち間違いではないなと思った。

    またこの文章が、僕の「加速感」を刺激させた。
    教科書や他のノウハウ本とは違う流れが、この媒体には感じられるためだ。

  • わかりやすく、生物学的な男と女の違いが書いてあります。
    生物学に疎い人でも、皆が理解できると思います。
    男性がいばってる世の中だけど、生物学的には女性のほうが優れているんですよ!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「生物学的には女性のほうが」
      福岡伸一に言われなくても、男は充分判ってる。判ってるから威張ってでも、格好をつけないと。。。と思ってしまうとこ...
      「生物学的には女性のほうが」
      福岡伸一に言われなくても、男は充分判ってる。判ってるから威張ってでも、格好をつけないと。。。と思ってしまうところが悲しい。。。
      2013/05/28
  • 最近ブレークしている,「生物と無生物の間」を書いた著者の近著。

    思わずタイトルに惹かれて購入してしまった。ということは,自分的にも,男のくせに「男って奴は愛すべき馬鹿だ」と思っている節があるからなのかもしれない。

    さてさて,感想ですが,やっぱり男は使い捨てられる生き物だそうです。
    科学的に解明されてしまいました。

    村上龍は正しかったのです。

    そう,男はただの消耗品にすぎないのです。
    男の生物学的な至上の喜びは射精することに尽き,そして,男の果たすべき役割は女性の遺伝子を運び広めることだそうです。

    いやはや,非常に簡潔でわかりやすい内容でした。そして,男が背負った悲しい運命を再確認しました。

    ところで,著者は科学者とは思えないほど情緒豊かな表現が多彩。比喩的表現も面白い。「生物と・・・」も買おうかと思ってしまった。

  • 性染色体の発見から始まり、性決定遺伝子の同定、オスの発生学、アリマキの生活環などが紹介されていた。
    どのような実験や論文発表の過程を経て、性決定遺伝子を発見したのかがとても面白く分かりやすく書いてあった。
    ヒトは受精後6週目まで全てメスとして発生し、オスになる場合は7週目からメスの生殖器官を縫い合わせてオスの生殖器官を発達させることなどから、筆者はオスを出来損ないのメスと考えている。
    その他にも生物学的にオスがメスをカスタマイズして出来たことによる様々な不都合が紹介される。
    個人的に面白かったのはアリマキの話。基本はメスのみで受精せずクローンとして殖えるが、気温が下がると性染色体を一本減らしてオスを産む。
    オスは染色体が少なく貧弱で、しかもオスとの受精卵から生まれるのはメスのみ(n+0の精子は死に、n+Xの精子しかないため)。オスはより良いメスを産みだすために一時的に作られるものにも見え、そのような世界があると知り面白いと思った。

  • 福岡さんがちょっとしたマイブームで、もっと著書を読みたい!と思って見つけた本。

    普段から自分が(生物学的・社会的に)女であることについて考えてはオーバーフロー、、みたいなことがあったのでとても面白かった。自分が生活している中で精神的な脆さ、肉体的な弱さをどうしても感じることがあって、それは友人にも話が通じることが多かったから生物学的に女は非力だと思っていた。個人的に女は脆くて複雑、男は丈夫でシンプルというのがなんとなくこれまで生きてきた中での印象だった(くどいようだが生物学的に、そしてごく抽象的に言うと)。だから、作中で女と比較して男が脆い存在として説明されていたのが新鮮だったし、新たな視点を得られた気がする〜

    コンパクトにまとめられていたけど、エピローグがとても面白かったな。女って生物学的にゆらぎが大きい気がしていて、それは即ち時間を感じやすいということなのかもなんて思った。自分ではコントロールできない範疇で身体や精神に変化が生じること、それを受け入れること。読みながらそんなことをぼんやり感じていた

    人間を他の動物から特別扱いするのってどうなんだ、と思っていたけど、余剰を作ろうと欲張った結果が今なんだとしたら、それは確かに人間は他の種に比べて賢かったとも言えるかも、なんてことも思った

    他の作品もだけど、比喩や表現が本当におもしろい、ドラマティック。もっと早くに読みたかった〜〜〜

  • そもそも遺伝子的に「男は女のできそこないである」ということに驚いたし、また納得もしてしまった。

  • めちゃ面白いです。
    お話としては、大きく分けて2つ書かれています。
    ひとつは、遺伝子学や分子生物学の中身の話。遺伝子がどのように振舞うのか、ミクロの世界で何が起きたらママのおなかの中で人の形ができあがるのか、何が決め手になって男か女かが決まるのか。という話。
    もうひとつは、それらの画期的な発見をめぐる、分子生物学者たちの命を懸けた壮絶な競争の話。最先端の研究機関に身を置いて彼らの姿を見てきた福岡さんだから書ける、生々しく壮絶な競争の現実。

    面白いのは、これら2つの話を交互に読んでいるうちに、両方がダブって見えてくること。例えば、分子生物学の画期的な発見は、1番最初であることに意味がある。科学雑誌に投稿して受理されるタイミングがほんの数日遅れただけで、2番目の人には全く価値がない。これって、卵子にたどり着いた精子みたいじゃないですか。
    …と、実はこの辺りの構成は(大変面白いのですが、)言ってしまえば、ベストセラー「生物と無生物のあいだ」と同じです。
    この本が「生物~」と違うのは何か。
    それはやはり、テーマでしょう。

    なぜ男は働くのか。
    なぜ男はデリケートなのか。
    …という書き方をするとケンカになりそうですけど、なぜ男は女より平均寿命が短いのか、という点も含めて、すべて遺伝子の仕業であって、分子生物学的に当たり前のことなんだ、という本です。
    男には出来損ないが多い、ということではなくて、「男とは、女の出来損ないのことである」ということです。分子生物学的に。

    村上龍的に「男は使い捨てだ」と言ってしまうと、それは男性的センチメンタリズムに映ってしまったり、自意識過剰でかっこつけてんなとか、酒と泪と男と女とか、そいういうことになってしまいがちなんだけど、分子生物学で遺伝子的にそうだと言われると、なるほど、そうだよね、と。

    福岡さんは本当に、教養のある人だと思います。知識だけだとこうは書けない。違う分野の知識と知識を結びつける力がすごい。比喩の使い方、言葉の選び方、専門知識のかみ砕き方、自分自身の感動を制御しつつ感動のまま伝える技術、どれもすごい。

    僕はこういう人に憧れます。
    こういう「男」になれるなら、出来損ないでも構わないな。

  • なぜ、女の方が丈夫で長生きなのか。
    福岡伸一氏が生物学の視点からその秘密に迫る。素人にも解りやすい科学の本。

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  • 雌雄の種別のある生物のオスは、メスの派生である。であるならば、メスに、ある遺伝子を加えればオスが生まれるはずである。人類(おそらくすべての哺乳類も)の雌雄を決めるこの遺伝子はSRYと呼ばれ、当然ながらY遺伝子上に存在する。この遺伝子がメスとして発生した固体をオスにするためのさまざまな遺伝子をオンにする。このメカニズムは分子レベルで証明されている事実である。 この事実を踏まえ、思考をさらに続けると、次のような疑問が自然と湧いてくる。「オスは、なぜ必要になったのか。つまり、オスが存在する生物進化上の理由はなにか」。本書ではこの疑問にも踏み込む。単性生殖にくらべ有性生殖が有利な点は、遺伝子の組み換えが起こることにある。この組み換えにより固体の特徴に紛れが生まれる。この紛れが環境に対するよりよい適応であった場合、これを進化と呼ぶことができる。であるならば、オスの必要性は明らかである。つまり、遺伝子の交雑、またはメスから他のメスへの遺伝子の配達、これこそがオスの存在理由である。これが本書の趣旨である。 文書を書くことが本職でないことを疑いたくなるほどの洗練された美文で組み立てられたロジックは読んでいてうっとりさせられるほど見事。しかも前提知識をほとんど必要としないため、まったくの生物学門外漢にもすんなりと読める。すばらしい。 すべての人にお勧めしたい。特に男性に。男性本来の仕事について書かれているのだから。

  • 「生物学」をめぐる最高のミステリー。

    若干難解な部分もあるが、それを飛ばし読みしてでも読みとおす価値はあります。

    社会で偉そうにしている男が、生物としては、いかに不完全か。一気に読ませる、相変わらずの文章の美しさです。

  • 生物学者の福岡伸一先生の著書。全ての生物の基本は女性で、男性は補助的な役割を果たしているに過ぎない。だからこそのできそこないの男たち。福岡伸一先生、文章がとてもお上手で読みやすい。

  • 基本的に生物はメス前提、遺伝子シャッフルのためにしぶしぶオスをつくったけどデフォルトがメスベースだからオスの方が生物として弱っちいし不完全、という話。ものすごく面白かった。人間の場合メスがオスに対して多くを求めすぎた(欲張りすぎた)ため、オスが余剰を手に入れることとなり社会がオスベースで作られることになってしまったのでは、という筆者の一意見にも納得。第六感としての加速覚というのも非常に興味深い話だった。

  •  イヴはアダムの肋骨からつくられたのではなく、アダムがイブからつくられた。生物学的にはこのほうが正しい。

     生命はもともメスから発生する。状況によってメスがオスに変化するのだ。単性生殖する生物も初めにメスがあり、なんだかわかよくわからないが、時々オスをつくったほうが子孫を増やすのに都合のいい時機があり、そのときにオスに変化する。


     人間も生命の誕生(発生)当初はメスだ。そこにオスに変化させる遺伝子がくっつくとオスになる。
    男性の生殖器にはメスがオスに変化したときの痕跡(穴がふさがって閉じられた縫い目のような跡)がある。


     昆虫の世界をみるとオスはほとんど使い捨て。メスだってほんとはオスになんてなりたくない。そんな貧乏くじは引きたくない。もしかしたら虐待かもしれない。


     できそこないの男という意味は、男の中にできそこないがいるということではなく、思うに、メスのできそこないがオスなのであって、全てのオスはできそこないということか。


     なんだと〜!? そんなひどいことがあるもんかっ、そこまで言うなら証拠を見せてみろ!


     と声を挙げる男性諸氏もおられるであろう。


     はい、どうぞ。この本に書いてあります。

  • エッセイをまとめたもののようだけれども、
    1冊の新書として、すべてつながるようになっていて、
    読み物として、しっかりしている。

    女から男ができる、というのは、出産という意味においてのみならず、
    そもそも生物学的にも、発生過程においても、
    という深い深い説明がなされていて、大いに納得。

  • 生物の基本仕様であるオスとメスの発生に迫る。学術的なのに内容のはずなのに、人間ドラマやエッセイ風の体験談を織り交ぜてまるで小説のように文章をつなげてくれる。単純に知的好奇心が刺激されるし、文章はいいし、もしかしたら人に話せそうな内容だし、すごくいい本だと思う。

  • ミソジニー的な人と話す時に使えそうなネタがけっこうありました。
     
    あと、エピローグに生殖行為の快感が、ジェットコースターが落下するときの感覚に似ていると書いてあったのですが、私も昔からそれ思っていたんですよ。
    「私の場合」かと思っていたんですけど、もしかして、この感覚が似ているのは一般的なことだったんですかね・・・。
    私は遊園地に行くと特にバイキング(船がずっと揺れるやつ)に乗りまくっていたんですけど、こういう感覚を皆知っているのだとしたら、猿のように乗りまくるのはちょっと恥ずかしいかもしれないと思いました・・・。

  • 実にわかりやすく、眈々と衝撃を伝えてくれる。男とは、女が種を維持、反映させるために生み出したものであり、そもそも、その役割が終わればアリマキのように死んでも何ら問題はない。お父さん似というが、それは、どこかのあばあちゃん似ということに過ぎない。そう思うと、不倫を文化と言った男はあながち非難されるべくもないのではなかろうか。男は種まくために存在し、それは女が栄えるために他ならない。

  • 男は所詮できそこない。女の方が生物学的に優れているという話。人間は欲張ったのか。

  • 雑誌でエッセイを読んだとき、文章が面白かったので著書を借りてみた。
    期待通りわかりやすく面白い。

    DNAの解析技術の向上で、遺伝子情報が徐々に
    明らかになっていく昨今、性染色体の発見から
    最新の性決定遺伝子の解明までを解説。
    最後は世界最高レベルの心臓外科教授の汚職事件。

    素人にはちょっと難しい専門的な部分もあるけど、
    メス社会のアリマキの世界や、人類の遺伝タイプの分類
    など、興味深いエピソードも多くて面白かった。

    アリマキの話によると、基本的にはメスだけで社会は成り立つらしい。
    しかし、クローンでは絶滅の危険があるので、種の維持の為
    1年のある時期だけオスを作り出す。

    メスの基本仕様をカスタマイズしてオスが作られるので、
    若干機能が不完全というのは衝撃の事実。
    でも確かに、男性の方が胃腸が弱いとか、寿命が短いとかあるよね。
    環境のせいではなく、遺伝子的にもそうだったのか。。

    最近の科学ニュースで、恐怖の記憶が遺伝子に刻まれて
    子孫に伝わるというのが発表されていた。
    遺伝子解析はどんどん進んでいく。

  • いやあ、文句なしに面白かった!
    そうですか。男は女のできそこないだったんだ。
    消化器でものを考えるというのもびっくり。
    男性ホルモンは免疫細胞を弱めるとのこと。
    知らないことばかりだった。
    それにしても、この著者は読ませます。

  • 文句なしに面白い!

    男(オス)と女(メス)のランデブー。小説よりロマンティック、恋愛よりもエキサイティング。
    自分たちは神の領域で生かされている生命であり生物に“すぎない”と思い知らされる。そして、いま生きていることが嬉しくなる。

    福岡先生のDNAと、そのビークルであるところの私たちを見つめる視線には、いつも暖かさと愛情を感じる。
    最後にはできそこないどころか、根源的な誇りを感じさせてくれる。

    研究者のシビアな世界も垣間見れて興味深い!

  • 同じ著者の『生物と無生物のあいだ』でも感じたが、まるで文学作品のような叙情性を感じさせる美しい文章である。
    前半は、性決定遺伝子SRYを突き止めるまでの分子生物学者たちのしのぎを削る競争の様子をスリリングに感じさせる。
    また、後半は生物の基本形は「女性」であり、それを無理矢理カスタマイズして拵えたのが「男性」である、ということを様々な事象を挙げながら検証していく。
    分子生物学、発達生物学の最先端をこれほどまでに興味深くわかりやすく書く作者の深い知見と文学性にまたもや驚かされた。必読の書。

  • 「蟻の門(と)渡り」が「生命の基本仕様は女である」の証拠とは。この残念な発見は僕にとって今年最大の知的収穫であった。この本のレビューを話してあげたいが、分子生物学に基づく学術的説明は猥談と区別がつかないので、真面目に聞いてくれる女性はいないだろう。

  • 『生物と無生物のあいだ』に続いて。
    「男に生まれるのではない、男になるのだ」。
    ヒトの発生のメカニズムを知れば、なるほどとうなずかされる。

  • 生物と無生物の間にの著者である福岡伸一氏が書いた新書。

    2009年新書大賞の2位にもなった本書は、男であるが故の運命について腑に落ちる内容となっています。

    遺伝子と男の物語、おすすめできます。

  • もともと人間のデフォルトは「女性」であること

    男性はその過程で、カスタマイズされたもの

    だから体の仕組み上、不備がある

    またアリマキという生物を例にあげて、単為生殖についてあげられている

    この生物は、繁殖にオスを利用しない

    まったく同じクローンのメスを作り続ける

    が、冬になると寒さをしのぐために自らオスを作り、そのオスがメスと交尾し卵を産む

    これは環境に変化するために、オスがいてメスのためにオスがいるという証明である

  • こういう類の本をはじめて読みました


    思ってたよりずっとおもしろくてびっくりしました

著者プロフィール

福岡伸一 (ふくおか・しんいち)
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授。2013年4月よりロックフェラー大学客員教授としてNYに赴任。サントリー学芸賞を受賞し、ベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)ほか、「生命とは何か」をわかりやすく解説した著書多数。ほかに『できそこないの男たち』(光文社新書)、『生命と食』(岩波ブックレット)、『フェルメール 光の王国』(木楽舎)、『せいめいのはなし』(新潮社)、『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』(文藝春秋)、『福岡ハカセの本棚』(メディアファクトリー)、『生命の逆襲』(朝日新聞出版)など。

「2019年 『フェルメール 隠された次元』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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