身の上話 (光文社文庫 さ 11-11)

著者 : 佐藤正午

• 光文社 (2011年11月10日発売)

感想・レビュー・書評

[yaziemさんの感想 · 2019年4月27日]

ストーリーの見え方が、真綿で首を絞められるかのようにじわじわじわじわと気になる
語りかけのですます調の丁寧な語り口なのがまた不気味さを煽る
結果ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、途中薄ーく触れられてるのがまたコレもどかしいような、最悪は見たくないような、触れたくないところに誘われる不穏な空気が漂っていた

[mahou117さんの感想 · 2019年2月9日]

ドラマも見ました。どちらもよかった作品の一つです。

[e5532さんの感想 · 2019年1月25日]

淡々とした語り口なのに何故かとても引き込まれる作品でした。

内容も良く、まぁ結果的には誰も救われない？(ミチルは救われたと思いたいですが…)お話でしたが、それよりも
文章が立体的に感じるような？匂いがしてくるような？
不思議な感覚になりながら、あっという間の読了でした。



それでもやっぱり1等当ててみたい…

[だりあぽっぽさんの感想 · 2018年12月16日]

つまらなくはなかったが、読んでて楽しい！とも思わなかった。

[wahtronさんの感想 · 2018年12月1日]

軽妙なミステリを欲して手に取ったら、損得や恋愛を飛び越える心理描写による重量感に、いい意味で裏切られた。ですます調が生きてくる巧妙さはさすが。久々の一気読み。

[ケイさんの感想 · 2018年10月10日]

ブクログには感想を投稿しそびれたけれど、佐藤正午作品は「鳩の撃退法」に続き本書が二つ目。「鳩～」がとても面白かったので他の作品にも手を出したわけだが、この人の作品は本当に、文章そのものの面白さとストーリーの面白さ、更に構成の面白さが加わって、”読書”の魅力ぜんぶ盛り！みたいなところがある。「鳩～」の構成も見事だったが、本作も最後の最後まで読まないとすべての出来事がきちんと収斂しない、逆に言えば最後の最後ですべてのピースがぱちりとはまる、そのカタルシスがすごい。
この作品はドラマ化もされているようだけど、ストーリーの面白さはドラマでも味わえるとしても、この最後の「ぱちり」のカタルシス、最後の句点とともに一枚の絵がやっとはっきり像を結ぶこの快感は、本でないと堪能できないような気がする。
佐藤正午作品はまだほかにもいろいろあるので、コンプリート目指してじっくり読んでいきたい。

[rwrさんの感想 · 2018年9月8日]

話の切り口が面白い。内容は主体性のない主人公が宝くじで高額当選したことをきっかけに人生が狂い出すというありきたりな話ではあるが、最初に出てきた私が誰なのか分からないまま物語が進んでいくため、最後まで楽しめた。

[k.fujiiさんの感想 · 2018年8月12日]

2018.08.12

不倫相手と駆け落ち 宝くじ高額当選 事件 逃避行 語り手の正体


不思議な感じ。あんまり好きではないかも。。

[らぱんさんの感想 · 2018年7月20日]

2018.7.19読了
☆4

一度途中まで読んで、朴訥とした語り口がボソボソした印象で馴染めず挫折。
時を置いてもう一度読んでみたら、なんと今度は一気に読了。
本には読むタイミングがあるんだなぁと改めて実感。

前半は少し退屈に思えるが、終盤の展開が良かった。

[ちーさんの感想 · 2018年4月6日]

宝くじの高額当選。
夢のような話だけど絶対にないとは言えないシチュエーションだからか、多少おかしな展開でもリアルに感じました。
もし自分が大金を手にすることができたら、働かなくてもいいし好きなものを買えるけど、今までと同じような生活ができないかもしれないということ…
宝くじが当たったことによって思わぬ方向に転がり続けて戻れなくなった主人公のお話にぐいぐい引き込まれます！
お金持ちになりすぎるのも怖いと思った。笑

著者プロフィール

1955年長崎県佐世保市生まれ。『永遠の1/2』ですばる文学賞、『鳩の撃退法』で山田風太郎賞受賞。おもな著作に『リボルバー』『Y』『ジャンプ』など。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」