身の上話 (光文社文庫 さ 11-11)

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  • Amazon.co.jp ・本 (471ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334763206

感想・レビュー・書評

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  • お使いで買いに行った宝くじを余分に買ってしまい、その1枚が1等だったせいで人生が狂ってしまった女の話。割とどんでん返しだと思うんだけどそこまでの衝撃もなかったかな。ミチルの性格にイライラしちゃう。

  • 10年前に、国内ミステリー第一位と、、、、
    そして、ドラマにもなったらしいが、、、、全然読んでいなかった。
    このコロナウイルスの外出自粛に、家の中の本箱を漁りながら、読んでみた。

    宝くじが、当たるとも思わずに、同僚からの頼まれたついでに買ったものが、当選していたのだが、それに気づく前に、不倫相手と考えも無く、東京へついて行った書店員のミチル。

    長々と、ミチルの行動が、危ない橋げたを渡るような感覚で、描かれていて、高額当選の嬉しさなど、一つもない。

    どのようにして、リュックの中の預金通帳を無くさないようにと、肩身外さず、、、窮屈な生活をしているようで、読んでいても、行き当たりばったりのミチルの性格についていけない。

    そして、ミチルと結婚をした夫の言葉から、最後の妻殺し迄、、、、

    なぜか、重々しい雰囲気の終り方、語り手が、工夫されているのだが、、、余り好きな作品ではなかった。

    読み終えて、つかれた~~と、言う感じで終わってしまった。

  • ミチルに全く女性的な魅力を感じないし、人としてどうなのかという性格風貌なのになぜ男性が寄ってくるのが理解できず、前半退屈でした。後半ガラリと状況が変わるのには引き込まれましたが、結果として登場人物の誰にも共感できませんでした。

  • 最初の数行で、既に読んだことがある本だ、
    ということには気付いた。
    しかし内容が朧げにしか思い出せなかったので
    結局最後まで読んでしまった。
    途中から、大体こんな内容だった…ということは
    分かっていたものの、やはり面白い本といのは
    何度読んでも面白いものなのだなと思う。

    よく宝くじが当たると不幸になる話を耳にするが、
    あれは宝くじが当たったから不幸になったのか、
    不幸になる運命だった中に偶然、
    宝くじが当たるという幸運に恵まれたのか、
    どちらなのだろうか。

    ミチルの場合、
    何の気なしに頼まれて購入した宝くじの中に
    当選金があったというのは事実であるにしても、
    それが久太郎や豊増に対しての殺人には
    直接は結びつかない。

    宝くじの高額当選という人生最大の幸運のために
    あれだけの不幸が襲ってきたというのであれば、
    今現在、私が夢見て定期購入している
    あの宝くじは、当たらない方が幸せなのかもしれない。

  • なんか、不思議なものを読んだ気分。
    先輩たちに頼まれた宝くじを持ったまま、フラーっと不倫相手と東京に出てしまうミチル。

    なんだ? この子。
    すっごく変な子。
    私は友達になりたくないけどちゃんと友達もいるし、彼氏と浮気相手までいるんだよなあ。

    こいつなんだよ、と思っていたらさらに変なの出てきたりして「えーっ!」って感じでした。

    語りてはどうやらミチルの夫らしいけど、いつこの話に絡んでくるのか気になってしょうがなかった。

    ミチルがずっと持ってるリュック、なぜか私の中ではピンク色に変換されます。

  • 『どんでん返しの連続。鳥肌間違いなし』

    ▶︎感想
    どんでん返しの巨匠"佐藤正午"著

    読んでるうちには全く気づきもしない伏線に
    後から叩き込まれる。

    イッキ読みしない人はいるのだろうか?と疑うほど
    次の展開が気になり、ハラハラさせられる。

    ネタバレになってしまうので、
    是非、一度読んでもらいたい作品になります!

  •  「誰からも逃げ隠れする必要がない」状況に置かれることでやっと、ミチルも「私」もこれまでの様々なことに正面から向き合っていける。

  • 半ばまではぐいぐい引き込まれてしまうけど、ネタばれ以降の展開は期待外れだった。主人公の夫が淡々と物静かに語る形式で進行するのが変わった感じでとても面白いのだけど、それだけに半ば以降の尻切れトンボ感が残念です。初めての作家だったけど、ん これは大当り!と感じながら読んでいたら途中でハシゴを外された ような印象(笑)

  • 宝くじを当てて不倫の逃避行の話かと思ったら。
    ひんやり淡々のミステリー。

    映像化もしたようだけどそちらは見てない。

    「鳩の撃退法」が面白かったので。

    ですます調がひんやり君が悪くて、でも淡々と読み進めたら最後の最後でとんとんとんと変調して終わる!みたいな。
    一気に読めて、面白かった。

  • 地味な話のフリしながら、淡々と非日常な事件が起こる。
    そして、後半になるとサラッと変調して畳み掛ける。

    ストーリーテラーなエンターテイナー

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著者プロフィール

1955年長崎県佐世保市生まれ。『永遠の1/2』ですばる文学賞、『鳩の撃退法』で山田風太郎賞受賞。おもな著作に『リボルバー』『Y』『ジャンプ』など。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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