鉄ミス俱楽部 東海道新幹線50 (光文社文庫 や 22-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334768003

感想・レビュー・書評

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  • 「山前譲」編集による東海道新幹線をテーマにしたミステリ小説のアンソロジー作品『鉄ミス倶楽部 東海道新幹線50』を読みました。
    実力派作家の個性豊かな作品が収録されています… アンソロジー作品は気分転換に良いですね。

    -----story-------------
    鉄道をこよなく愛するミステリーファンに贈るアンソロジーのテーマは、一九六四年十月の開業より50周年を迎えた東海道新幹線。
    高度経済成長と技術革新のシンボルとして人々の暮らしを支えた大動脈は、小説の舞台としても大きな役割を果たしてきた。
    国鉄時代の〇系から七〇〇系まで、夢の超特急を題材にした様々なドラマを七人の実力派作家が描いた傑作推理集!
    -----------------------

    東海道新幹線開業50周年記念… 東海道新幹線が登場する選りすぐりの短篇7作品を収録した作品です。

     ■歪んだ告白(森村誠一)
     ■列車電話(戸板康二)
     ■オフィリアは誰も殺さない(山村正夫)
     ■消えた新幹線(連城三紀彦)
     ■グルメ列車殺人事件(山村美沙)
     ■最終ひかり号の女(西村京太郎)
     ■鉄橋ひかり157号の死者(津村秀介)
     ■新幹線年表
     ■解説 山前譲

    テーマは同じでも、それぞれの作品に個性があるので愉しめました、、、

    そんな中でイチバン印象に残ったのは「戸板康二」の『列車電話』… 殺人も犯罪も起きないのですが、新幹線での列車電話が鍵となる恋愛とプロ野球選手に関わるミステリ的な要素があり、ほっこりさせられるエンディングも好きです。

    トリック面では「連城三紀彦」の『消えた新幹線』がインパクトが強かったかな、まさか逆方向の新幹線とは… 「連城三紀彦」らしさが出ている作品でしたね。

    定番の列車ダイヤのトリックを扱った作品は「森村誠一」の『歪んだ告白』、「津村秀介」の『鉄橋ひかり157号の死者』でしたね… ある程度予測できる展開ですが、それでも面白い。
      
    トラベルミステリの巨匠「西村京太郎」の『最終ひかり号の女』は、ドラマでもお馴染みの「十津川警部」モノ… 安定的な面白さでした。
     
    個室とか、2階建て車両とか、電話の呼び出しとか… 懐かしい昭和の匂いのする新幹線の雰囲気が味わえ、ノスタルジックな気分に浸れました。

  • (収録作品)歪んだ空白(森村誠一)/列車電話(戸板康二)/オフェリアは誰も殺さない(山村正夫)/消えた新幹線(連城三紀彦)/グルメ列車殺人事件(山村美紗)/最終ひかり号の女(西村京太郎)/鉄橋ーひかり157号の死者(津村秀介)

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著者プロフィール

森村誠一
1933年1月2日、埼玉県熊谷市生まれ。ホテルのフロントマンを勤めるかたわら執筆を始め、ビジネススクールの講師に転職後もビジネス書や小説を出版。1970年に初めての本格ミステリー『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞を受賞、翌年『新幹線殺人事件』がベストセラーになる。1973年『腐触の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。小説と映画のメディアミックスとして注目された『人間の証明』では、初めて棟居刑事が登場する。2004年に第7回日本ミステリー文学大賞受賞、2011年吉川英治文学賞受賞など、文字通り日本のミステリー界の第一人者であるだけでなく、1981年には旧日本軍第731部隊の実態を明らかにした『悪魔の飽食』を刊行するなど、社会的発言も疎かにしていない。

「2021年 『棟居刑事と七つの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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