絶叫

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929732

感想・レビュー・書評

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  • ビミョーなところを突いてくるお話しでした。
    こうなるか、となんとなくわかる。ということは、こんな事件、こんな悪者もいるんだ、というどこか昔の記憶が呼び起こされた感じだったのだと思う。
    いや、つい最近のニュースだったのか?

    将来への不安感がもたげてくるので、しっかり呼吸しながら読みました。
    人間は、人殺しをこんな簡単にできるのか?

  • よくできている。
    よく練られていて確かに面白かったのだけれど…なんとなく予想していた結末だったのと、女ならではの苦しみや暗部のようなものをさもわかったように男性が描いているという印象が拭えず、どうにも居心地が悪くて、一歩引いてしまっている自分がいた。そのせいで目一杯楽しめなかった。
    どう、女ってこうだろ?わかってるだろ?的にどうしても見えてしまって…。

    実際の時代の流れや社会の出来事などを絡めているので舞台の臨場感はあるのだか、それが余計に、主人公の嘘臭さ、想像で描かれた作りモノっぽさを際立たせていたように思えた。
    ごめんなさい、単純に好みの問題です。

  • 「その部屋には、死の海が広がっていた。」

    そんな文言で始まるミステリー小説。
    5時間強ほどで一気に読み終えてしまった。
    この作家さんは初めて読んだが、構成力もあり描写力にも富んでいる。
    ただ、反社会的、非道徳的な表現も多く気持ち悪い、と感じてしまうシーンも多々。身近には存在しないけれどどこかにはおそらく存在しているであろう世界と、人間の汚くも偽りのない欲望を潔く描いている。

  • へその緒についてはわかったが、カフェは気づかなかった。いくら整形しても声でわからないかな。

  • リクエスト

  • 鈴木陽子という普通の女性が転落していく。
    「ただ愛されたかった」というだけの理由で。

    「ー陽子、」という書き出しから始まるパートと、事件の謎を追う刑事のパートが交互に展開し、そこにいくつかの「証言」が挿し込まれる。慣れるまでは少し読みづらさも感じたが、中盤からの展開には引き込まれた。

  • おもしろかったー!というか、色々と上手だった!まず導入、陽子、と語りかけるその人物が誰なのかが気になって、ついついページをめくってしまう。ミステリーの様相を呈しながらも、アイデンティティを問い続ける文学的要素もある。何より、ストーリーが破綻することなく収束したのがよかった。うん、上手だった!

  • 色々複雑・・・。
    陽子には幸せになってほしい・・・ような
    なってほしくないような・・・。
    ちょっとした歯車が狂うことで人生が思いもかけない
    方向に転がって行くのは・・・「嫌われ松子」に
    似てるかも。。

  • 事件を追う女刑事と犯人の2人の目線で語られる事件の話。最後まで読んでまさかあれって、と張られてた伏線に気付く。秀逸。語り部の違和感も納得。犯人の図太さに脱帽。

  • 「火車」と雰囲気が似ている。500ページ超の対策であるが、不思議と長さを感じない。
    途中からの展開がバレバレだが、確認しながら読み進めていった感じ。
    モヤっと感が残る作品。

著者プロフィール

葉真中顕

1976年東京都生まれ。2013年『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビュー。2019年『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞、第72回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。

「2022年 『ロング・アフタヌーン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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