- Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344026728
感想・レビュー・書評
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親友と夫を殺す話
義実家の人々が憎たらしくて
殺人犯サイドの肩を持ちたくなる
夫を排除した罪悪感は微塵もなく
それが読後の爽快感に繋がっている
冷静な状態で練った計画ではないから脇が甘いのが少し心配になったけど最後の小姑との鬼ごっこはハラハラドキドキして一気に読了!面白かった!
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大1 ◎
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大学同級生の2人が殺人を犯す。完全犯罪はなりたつのか、と言った切迫感のあるストーリーが軽妙に、しかしスリリングに展開して行く。いいよーいっちゃえーみたいに応援したくなるやら、バレたらどうするのと心配したり、なかなか楽しかった。ありそうで、あまりない軽いけど本格ミステリ。
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前半ナオミ編、後半カナコ編。
DVの夫を完全犯罪で「排除」した2人だが、全然完全犯罪じゃなかった。著者の初期の名作「最悪」のワクワク感がよみがえるような名作。 -
久しぶりに読書の波が来たけど、久しぶりすぎて何から読めばいいか…と思ったときに目に留まった作品がこれでした。
奥田作品といえば伊良部シリーズの印象だったので軽い気持ちで読み始めたら、DV旦那の殺害からの急展開で、後半はハラハラしながら一気に読みすすめました。
殺人が最良の選択とはどうしても思えないけど、最後は応援してしまっていました。 -
続きが気になってぐいぐい読み進めてしまう本。
DVについて昔調べていたので興味を持った。
前半、直美の章で出てくる外商の仕事内容も個人的に興味深かった。 -
めちゃくちゃ面白い。
なんとなく吉田修一と同じカテゴリーなのだが、奥田の方が会話とテンポ、人物キャラの細かさは秀でているようだ。ページは圧倒的に軽く、気づかぬうちに畳み掛けられている。それにしても穴だらけのいわば「不完全犯罪」がテーマであって、ここまで犯人サイドにエンパシーを終始向けさせるものは珍しい。二部構成にツイストを仕掛けると予想したがそれもなし。
このように展開も含め主人公たちと翻弄されることこそ醍醐味にしてくれている。
途中からのサスペンスはジェットコースター。強くも賢くもない女性たちへの応援が最後までやめることができない。 -
正反対の性格、全く違う生活を送る友人同士
親友がDVにあっていたら自分なら何が出来るのか
仕事でも困難に直面し、親友がDVにあう、秘密が暴かれそうになる
頭がオーバーヒートしそうな局面で、意外に冷静になる2人
最後までドキドキしながら読みました。
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奥田英朗さんは平均打率が高く、基本詰まらない本が無いイメージです。本作もスリリングな展開で、犯罪を犯したはずの2人を応援しながら読んでいるとあっという間に読み終わります。まずDV男が大っ嫌いなので殺害して頂けて非常にすっきり。そしてその後は予想通り夫の足取りを追う警察や家族との手に汗握るやり取りも熱いです。
最初はいけ好かないと思っていたキャラクターが、重要な味方になる展開も非常に楽しいです。
一つ残念なのは都合良すぎる展開が続き後半の息切れが感じられる所です。勢いは良いんですよ勢いは。エンターテイメントはリズムが大事ですから、十分に及第点だと思います。名作映画テルマ&ルイーズを思い出しました。 -
ミステリ読みとしては、最初から’なんて杜撰な!!’としか思えません。あれもこれもとりあえず偶然が作用しただけ。でも実際の犯罪なんてそんなもんなのかもしれないとも思ったり。DV夫は絶対に許せないけれど、逃げるための選択が排除というのにはそもそも共感できないし女のこういう友情もちょっと理解し難い。なのにふと我に返るといつの間にか二人が逃げ切れるようにドキドキしながら祈り読み続けている自分がいました。これは作家さんの力なんでしょうね。ドラマも見ましたがこちらの方が断然好みです。
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★ページは進む★前半はご都合主義のストーリーだなと思っていたが、後半で追いつめられるための伏線だったことがよく分かる。一気に読めるし、爽快感もある。が、著者のほかの小説と比べるとするっと読めるだけのように感じた。動機のためか。
そういえばこれはドラマになったんだな。ドラマにするには中国人のキャラも立っていて確かにいいかも。見てはないけれど。 -
かなり出来が悪い
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女性の親友同士の逃避行。
・ナオミの章
・カナコの章
百貨店の外商部に勤めるナオミは、大学からの親友であるカナコが夫からのDVで悩んでいることを知る。
ナオミは取引先の強引且つパワフルな中国人の女性経営者に感化され、カナコの夫を殺害することを計画し、カナコとともに実行する。
狭まる警察や義妹からの包囲網。
つかまることを恐れ、嘘を重ねていく二人だが、カナコは覚醒していく。
2人の運命は!?
警察小説として読んでは駄目です。
女の特にカナコの覚醒は目を見張るものがありました。