森は知っている

著者 :
  • 幻冬舎
3.60
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本棚登録 : 978
感想 : 169
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344027541

感想・レビュー・書評

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  • 2015 9/1

  • シリーズ化されるのだろうな。

  • うーん。微妙なすっきりしない終わり方。

    「太陽が動かない」読んでないからかな。

    読んでみてから、もう一度レビュー書きます。

  • 図書館で。とっても良かったです。読めて良かった。鷹野くんと知子ばあちゃんとの別れのシーンで涙。『お前さんの腕1本くらいはばあちゃんが毎日作っためしで出来てるのかもしれんな、あんたの体の一部はこのばあちゃんが育てたもんだ、何があっても生きろ。』生きていくことがこんなに難しいのかと、鷹野くん、柳くんの前に次々と立ちふさがる壁を手に汗握って読み進めました。さてさて、鷹野くんのその後を読まなくちゃ!

  • 近頃、ずっと小説を読んでいませんでした。久しぶりに諸説を一気読みしました。どきどきハラハラしました。南蘭島は架空の島でしょうか。強い日差し、蒸し暑さ、青い海、青く見える滝、島の屋台街の食べ物や香菜の匂い、バイクの騒音、イモリがいて大きな蛾が飛んでいそうな集落、読んでいるこちらも相当な痛みを感じてしまうシーン…夏の暑さに負けずに読むと臨場感たっぷりです。水道事業の民営化の法改正の動きととそれに伴い儲けを出そうとする国際企業、その間をとりもち情報を収集しては売りに出す産業スパイ通信社。ミッション・インポッシブルよりスパイ活動=お金儲けの要素を強く感じました。

  • 「太陽は動かない」を読んでいないので、機会があれば図書館でかりて読んでみようと思う。

  • おもしろさがわからん。水ビジネスの話はさわっている程度でほとんど出てこないぞ。

  •  ボーイズ・ハードボイルドの傑作が誕生した。ドン・ウィンズロウ『ストリート・キッズ』や石田衣良『池袋ウエストゲートパーク』が好きな人に薦めたい。
     民間諜報組織によって生活の全般を世話されながら諜報員として育てられる高校生が主人公。組織は、凄惨な虐待の被害児童を引き取って生きる場所を与えつつ、冷酷な掟で忠誠を求める。はじめはこの設定のリアリティや道徳的善悪に引っかかる。しかし読み進めると、その引っかかりを回収して超越していく著者の力に感嘆することになる。
    もともと、ノンエリートの男性を魅力的に描くのが得意な作家である。身体の逞しさと対照的に強調される神経の繊細さ、瑞々しい生命力と愛すべき不器用。そこには著者の「憧れ」を感じる。
    シリーズ前作『太陽は動かない』にピンとこなかった人にも読んでほしい。もしかしたら、本作から読んだほうが入りやすいかもしれない。

  • +++
    自分以外の人間は誰も信じるな―子供の頃からそう言われ続けて育てられた。しかし、その言葉には、まだ逃げ道がある。たった一人、自分だけは信じていいのだ。ささやかでも確かな“希望”を明日へと繋ぐ傑作長篇!
    +++

    『太陽は動かない』で非情な産業スパイとして働いた鷹野が、17歳の頃の物語である。スパイ小説は得意な方ではないが、そこに至る鷹野の事情や、ある意味それに付け入る大人たちの都合、そしてそんな中でも鷹野や同じような境遇の少年たちを気遣い見守るまなざしの物語は、胸に迫るものがある。AN通信に保護されてから、18歳になるまでの鷹野や柳は、深奥に苦しい思いを抱えているとは言うものの、実に少年らしく光り輝く日々を送っていた。それを目にすることができたのは救いと言えると思う。だが、今後のことを思うと地団太を踏みたくなるような一冊でもある。

  • 「太陽は〜」とどちらから読もうか迷ったけれど、
    大人のギスギスした緊張感を楽しみたい気分ではなかったので、こちらから。
    青春小説。どんな環境や境遇であれ、ある程度の年齢になったら悩まなくなることに、主人公たちが右往左往。
    その境界線のつけ方が、絶妙だなぁと感心しつつ、久しぶりに一気に読みました。
    気持ち良かった〜!
    2015/6/29読了

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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