革命のファンファーレ 現代のお金と広告

著者 :
  • 幻冬舎
4.10
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本棚登録 : 6582
感想 : 713
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031555

感想・レビュー・書評

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  • 2018.7th
    タレント本の類かと思ったら、全然違いました。究極のビジネス書です!
    時代の変化を的確に捉えて行動するバイタリティと論理的な思考力に溢れた人だと思いました!
    これからの時代は信用をいかに貯めるかが勝負…。
    たしかにそうかも知れないと思う箇所が上のフレーズに限らず、この本全体にかなり散りばめられていたので、とても勉強になる一冊でした!

  • 普段モヤモヤと感じていることを気持ちよく言語化してくれて気持ちよい。
    モノの言い方がストレートで分かりやすい分、一部の人からは反感も買いやすいのかもしれないけど、その根底に流れている、努力している人たちへの愛 を感じないのは勿体ない。
    オレがオレがの強気な人かと思っていたけど、人と協力し、その協力に報いるという当たり前のことをきちんとやっている人だと感じた。
    方法論だけではなく、経過や結果を可視化していくことや、自分のやってきたことを具体的に伝えてくれて、なんとなく方法論などを示している本とは一線を画している。
    読んでよかった1冊。

  • 201803/

    1万部売れれば大ベストセラーと言われる絵本市場。極端に市場が小さいものだから、売上が見込めない。
    売上が見込めないということは、制作費を用意することができない。制作費がないということは、スタッフにお支払いするギャランティーが用意できない。
    つまり、業界の構造上、絵本は「1人で作る」以外に選択肢がないのだ。
    絵本を1人で作らせている原因のど真ん中に「お金」という問題があった。ならば、お金さえ集めてしまえば「分業制」という選択肢をとることができる。
    というわけで、絵本『えんとつ町のプペル』の制作で一番最初にやった作業は「資金調達」であった。/

    『好感度』と『信用』、『認知』と『人気』は、それぞれまったく別物だ。/

    お金は信用を数値化したものであり、クラウドファンディングは信用をお金化する為の装置だ。/

    タレントとして信用を勝ち取る為に、まずは「嘘をつかない」ということを徹底した。
    仕事だからといって、まずい飯を「うまい」とは言わない。/

    作品の育児放棄をしてはいけない。
    お客さんの手に届くまでの導線作りも、作品制作の一つだ。導線作りができていない作品は「未完成品」という認識を持った方がいい。/

    お母さんも忙しい。
    当たりの本に出会うまで、何冊も何冊も読むために、何日も何日も本屋さんや図書館に通うわけにはいかない。「一か八かのばくちをする金銭的余裕はないし、かといって、面白い絵本に出会うまで立ち読みし続ける時間的余裕もない」
    そんなお母さんが、結果どこに着地するかというと、「子どもの頃に読んで面白かった絵本を、自分の子供に買う」という超安全策だ。/

    これを打破するには、Web上で無料公開し、時間の余裕がないお母さんに”自宅で立ち読み”してもらい、「1回だけ」とは言わず何度も何度も吟味してもらい、まずは「買うか?買わないか?」のステージにまでもっていかないと、買ってもらえない。/

    人が時間やお金を割いて、その場に足を運ぶ動機は、いつだって『確認作業』で、つまりネタバレしているモノにしか反応していない/

    これは絵本に限った話ではない。
    ルーブル美術館にモナリザを見に行く人は、テレビか教科書で、すでにモナリザを見ているし、グランドキャニオンに旅行に行く人は、テレビかパンフレットで、グランドキャニオンを見ている。
    これが、
    「お金を払ったら、有名画家の素晴らしい絵を見せますよ」だったり、
    「お金を払ったら、ものすごい場所までお連れしますよ」という、「ふくろとじ」や「福袋」的な、”入場料を払ったら中をお見せします商売”をしていたら、モナリザやグランドキャニオンは、ここまでヒットしていなかった。
    つまり、「人はけっこう冒険をしないものですよ」と、まあ、そんな話。/

    クラウドファンディングの金額には何の価値もない。
    目を向けなければいけないのは、支援額ではなく、もう一つの数字。
    支援者数だ。/

    行事のアイコンになる理由なんて些細なものだと思っている。バレンタインデーとチョコレートは何の関係もないし、節分と恵方巻きも因果関係がよくわからない。サンタクロースが赤い服を着ている理由は、コカコーラ社の都合だ。
    そこにあるのは、執念とも呼べる”刷り込み作業”で、「バレンタインにはチョコレート!」と最後まで言い切ったから、バレンタインはチョコレート業界がハックした。/

    王貞治さんの言葉
    「努力は必ず報われる。報われない努力があるとするなら、それはまだ努力とは呼ばない」/

    僕は「本が一番売れるのはスナック」と読んだ。
    スナックというのが、そもそも「コミュニケーション」を売っている空間だからだ。/

    「前説を入れた方が盛り上がるのはわかっているけど、前説をいれたらもっちゃりして、イベントの世界観が壊れちゃうんだよなー。でも、盛り上げたいしなー」とお悩みの方に、前説を入れずに、開演前にリアクションのストレッチをする裏技を一つ。
    用意するのは、開場時(客入れ時)に流す音楽のボリュームのツマミだけでいい。
    ボリュームのツマミが「1~10」まであったとして、18時開場、19時開演のイベントの場合、18時の段階で、ボリュームのツマミを「5」にしておく。そして10分後に「6」、20分後に「7」・・と、お客さんにばれないように、ボリュームを上げていけば、無自覚のうちにお客さんの会話のボリュームが大きくなっていて、開演直前は、隣近所、皆が大声で喋っている。
    「この場所では、これぐらいのボリュームで声を出しても大丈夫」とお客さんの脳に刷り込んでしまえば、ストレッチ完了。
    「自分一人だけが目立ってしまったら・・」という<後悔の可能性>は綺麗さっぱり取り除かれている。これはおススメだ。/

    その辺に落ちているゴミが100円で売れない理由は、ゴミを100円で買ったら後悔するからに他ならない。その後悔さえ取り除いてやれば、ゴミでも売れる。
    面白そうなので、その辺に落ちていた段ボールの切れ端(ゴミ)で実験してみることにした。
    「ゴミ=¥100万」という値札を付け、「¥100万」の部分に赤ペンで斜線を入れ、「大特価!本日限り100円!!」としてみたところ、すぐに売れた。
    100円のゴミを手にした男性は、「100万円のやつを、100円で手に入れたぞ!」とアホな雄叫びを上げ、「しっかりしろ!」「騙されてるぞ!」と周囲から突っ込まれ、大いに盛り上がった。
    その男性は「ネタ」を買ったのだ。100円で会話の中心になれるコミュニケーションツールを買ったのだ。/

    行動することに、勇気は必要ない。
    子どもの頃に1人で乗れなかった電車に、今あなたが一人で乗れるようになったのは、あなたが勇気を手に入れたからではない。
    「電車の乗り方」という”情報”を手に入れたからだ。/

    勇気のせいにしてはいけない。
    今、あなたが行動できていない理由は、あなたが情報収集をさぼっているせいだ。/

    決定権は偉い人(出世した人)だけが持つ特権だと思われているが、違う。
    「決定権」は、覚悟だ。
    「面白いのですが、一旦持ち帰って、上の人間に確認します」という新人と、
    「面白いので、僕がなんとかします」と言い切る新人。
    同じ新人でも、後者には覚悟がある。決定権がある。/

  • ・努力量が足りていない努力は努力ではない。誤った努力もまた努力ではない。
    ・やみくもにやってみるのではなく、なぜ他の人はやっていないのか、 ハードルを探す。

    ・作り方を疑う。何をつくるかだけでなく、どういう作り方が理想なのか。そこから考え始めることで差別化できる。
    ⇒既存のやり方、業界の当たり前を徹底的に分析して、自分のケースに落として考えている。
    ⇒感じる違和感が、常識を疑うヒントになる。

    ・目先の利益にとらわれず、先に感謝されることを選ぶ。低価格の独演会をやった一ヶ月後にクラファンを行う。そこで支援してもらえること、クラファン後の売上で元が取れることを見越したうえでの価格設定。

    ・商品(≒リソース)の2割が売上の8割を占める。
    ⇒西野さんの働き方もそう。これだけ自由にチャレンジできるのは芸能の仕事があるからこそ。

    ・感情に支配されず、常識に支配されず、お金に支配されず、時代の変化を冷静に見極め、受け止め、常に半歩先だけ先回りする。

    ・『えんとつ町のプペル』で生活できる人が増えれば増えるほど、『えんとつ町のプペル』が広まる。
    ⇒ソーシャルデザインで食べていける人を増やしたい。まず自分がそうならないと。

    ・行動するのに必要なのは、勇気ではなく情報。


    ⇒素晴らしい作品をつくることよりも、それを世の中に届ける導線作りが、自分の仕事かもしれない。

  • 面白かった。現代という時代を捉え、率先して切り開いていくとても才能豊かで信用のあるひとだと思った。
    従来の芸人さんという目で見ていると理解できないことが多いかもしれないが著書を読むととても納得すると思う。

  • 信頼を形にしたのがお金だ!という持論に基づいて話が展開されて行く。
    クラファンで結果を残した西野さんだからこそわかる感覚であったり、「マネタイズを後ろにずらす感覚」っていうのが正直衝撃だった。

    これから何かしたいなら絶対読むべきだし、クラファン挑戦したい人ならなおさら読んでおくべき。

  • えんとつ町のプペルの売り方

  • ネガティヴでもなく、
    ポジティブでもなく、
    ロジカルシンキング。
    これに尽きる。
    キンコン西野、本当に面白い人だと思う。

  • 読んでいてスカッとするビジネス書であり、自己啓発書でもある。そんなカテゴリーいらないくらい。ここで思考停止せず、自分ならどう活かせるかを考えないと意味ないので、信用を稼ぐという感覚はもっと意識的にやりたいと思った。嘘をつかず、誠実にはもちろんだけど、ペイ・フォワードだなぁと。

  • フリーミアム戦略
    無料で通常版を公開して、有料でハイグレード版を提供。


    人が時間やお金を割いて、その場に足を運ぶ動機は、いつだって確認作業で、つまりネタバレしているモノにしか反応しない


    商品は体験に紐付ければ確実に売れる。

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著者プロフィール

1980年生まれ。芸人・絵本作家。99年、梶原雄太と「キングコング」を結成。人気絶頂の2005年に「テレビ出演をメインにした活動」から軸足を抜くことを決意。09年に『Dr.インクの星空キネマ』で絵本作家デビューを果たす。16年に発表した絵本『えんとつ町のプペル』は累計発行部数50万部超のベストセラーに。20年12月公開予定の映画『えんとつ町のプペル』では原作・脚本・制作総指揮を務める。現在、有料オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』を主宰。会員数は7万人を突破、国内最大となっている。

「2020年 『ゴミ人間 日本中から笑われた夢がある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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