- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344406100
感想・レビュー・書評
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14歳で難病にかかった亜也ちゃんが綴った、病気との闘いの日記だ。運命のいたずらの余りに酷い仕打ちに無力になる。回復することのない、悪化するだけの難病であることを知りながら、泣きながら生きる道を探し続けていった亜也ちゃんの姿に頭が下がる。懸命に生きることの尊さを教えてくれる。歳を取り身体の衰えが目立つ私に何が出来るのか、誰のために生きるのかを考えさせてくれる。
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ただただ感動し、亜也ちゃんの強さ、家族の支えの強さに感動した話だった。
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永遠の名著
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身体の自由が利かなくなっていく難病を患った少女が綴った日記を書籍化したもの。同名のTVドラマの原作となった作品。
一般に泣くときは言葉や行動にしきれない部分があるとき。「書き手が”泣くこと”でしか表現できなかったものはなんなんだろう?」という意識で読んだんだが…それが分かったとは言いがたい、というのが正直な感想。
文章から、書き手が聡明な女性であったことはわかる。自身の現状分析もかなり冷静。後半の病状が進んだとき以外は、言葉で多くのことを表現できた人だと思う。でも、それでは表現しきれずに泣いている。
「”普通”でなくなることの悔しさ」や「”他の人からの親愛”に応えられない悔しさ」が泣いている原因だ、と言えば一応の解釈にはなるんだろうけど…なんか分かった気になっている感はある。自分の方が書き手さんよりも長く生きて、恐らくはより多くの人と接しているであろうと思われるのにこの書き手の気持ちが理解できていない、そこに悔しさを感じた。まぁ、書き手は自分なんかよりもはるかに多くの読書量をもっている聡明な人、その気持ちを理解しようということ自体がおこがましいのかもしれません。
まだ元気な頃は、ちょっと崩した少女らしい文体で綴られた日記が、病状が進むにつれ文章的な意味での”遊び”がなくなり、最後は絞り出すようにして文章を書いている。「書くことを楽しむ」にも余裕がいる、余裕がなくても書いて伝えたいことがある、それぞれの重さを実感する一冊でした。 -
#読了。木藤亜也は中学3年生の時、脊髄小脳変性症と診断される。青春時代を謳歌するはずの10代半ばに、体の自由を徐々に奪われ、最終的に運動機能を全て喪失してしまうという不幸な現実を叩きつけられる。前向きな彼女の生き方、つたない文章が余計に悲しくさせる。
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五体満足という当たり前の事実、ありがたさを誰しも忘れがち。
比べるものではないが、この本を読むと毎日私は薄い生活してるなぁとどうしても感じてしまう。もっと自分自身を大切に、ありがたさを忘れずに、ということに気付かされる。 -
【2013年4月22日登録】
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■病魔と最後まで闘い続ける――
15歳の夏、恐ろしい病魔が少女から青春を奪った。数々の苦難が襲いかかる中、日記を書き続けることが生きる支えだった。最期まで懸命に生きた少女の言葉が綴られたベストセラー。 -
一人の少女の苦悩と前向きに生きようとする姿が見える。
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日々筋力が失われるとは想像を絶している。人は誰でも死ぬわけだから、生まれたときから死に向かって進んでいるのは同じ。でも大半の人は老人になるまで、その秒針を意識することはない。人が死んでもどこか他人ごと。10代で死を身近に感じ、日々動けなくなるなかで描く未来。頭は生きてるが、身体が死んでいく。感情移入も同情もないが、生きるって何だろうね。大変な人生であったと思う。でも、親は生まれてきてくれたことに感謝しているはずだ。
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遅ればせながら読んでみました名作。
若いのに文章が達者だなーと思ったら、かなりの読書家だったのですね。
納得。
頭脳明晰(しかも人並み以上)で意識も明瞭なまま自身の身体能力が日々衰えていくのを目の当たりにする、という状況を想像すると何ともやりきれない。
しかも多感な年齢で。
ほんと、神も仏もいないのかー!と思ってしまう。 -
ドラマの影響で読んでみたものの、当時高校生のあたしには重かったなあ。
麻生くんも原作にはいなかったし、ただこの人は強いなあ、とただただ感心した1冊 -
けなげで、真剣で、まじめで。
くじけそうになる自分を一生懸命励ます姿勢。
学ぶことは大きい。
この病気を世に知らしめたことは、
同じ病気に悩む関係者にとっては
救いとなっているはずだ。
人の敵わない人知の及ばない不治の病と
闘ったけなげな可憐な小さな英雄のこの
戦いの記録は、普通の人々に勇気を与え、
人類を不治の克服というさらなる前進に
導いてくれたはずだと信じています。 -
実話ん元にされててリアリティがあり、入り込んだ。
主人公の女の子はあたしと同じぐらいの年で自分が同じ立場に置かれたらって想像すると彼女と同じようにできただろうかとかんがえされた。 -
ドラマでは恋をさせたかった著者のお母さんの希望を通したとか。まさに一リットルの涙。
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配置場所:摂枚文庫本
請求記号:916||K
資料ID:95050108 -
亜也が自分の体に問題があると気付き始めたのは15歳の頃のある日。その日まで亜也は普通で元気な高校生でした。
登校中、家から100メートル先で空然亜也のひざがガクッとずっこけました。最初は大したことではないと思ったが、病院で検査してみたら、脊髄小脳変性症と言う難病。
医者先生から「わるくなることはあるけど、もうよくはならない。」と言われた亜也は、将来の事より、今を頑張って生きて行く事に充実し、日記を書きます。目の前に開いた青春を楽しめず、毎日を病棟で過ごさなくてはならない少女の切ない心が感じられて、胸が痛くることもあります。でも、毎日を頑張る亜也を見ると、また胸が暖かくなります。 -
脊髄小脳変性症
運動を司る小脳・脳幹・脊髄の細胞が消えていってしまう病気
悪くなることはあっても良くはならない
残酷な病気
「体の不自由さに比例して知能も低下してくれたら
こんなに苦しまなくてすむ、と思ったことがある」
進学校から養護学校へ転校
3メートルの幅の廊下が渡れない
発音がうまく出来ない、歌が歌えなくなる
「お母さん、もう歩けない。
ものにつかまっても、立つことができなくなりました」
19歳、もうダメかもしれない
知人の母親のお姉さんがこの病気で亡くなったそう。
そのことを知り、読んでみる。
悲しく、辛い病気 -
今自分に何ができるのかを改めて知ることができる作品。
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体は動かなくなるのに、脳は正常で、肩身が狭い思いを抱えながら、気を遣い、皆のことを思い遣り、どんなときも前向きに、ひたむきに生きようとする姿が胸を打つ。