宇田川町で待っててよ。 (Feelコミックス オンブルー)

著者 :
  • 祥伝社
4.24
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本棚登録 : 2036
感想 : 123
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396783242

感想・レビュー・書評

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  • 同じクラスの同級生、八代の女装姿を目撃してしまった百瀬。その姿にドキドキして、クラスでも目で追うようになり・・・。

    一途な百瀬と、その一途さが不快でなく、自分の女装癖やその思考に翻弄されていく八代。
    百瀬も八代も高校生らしく、よく言えば純粋、悪く言えば自分勝手な感情でお互いに接していて、一見ヒドくも見えますが、認めたくないのに、ずるずるとのめり込んでいくのがうまく表現されていて、やっぱりじっくり描かれた長編は読みごたえがありました。

    周囲の視線に囚われず自分の感情に正直な百瀬は、なにげにいい男です。八代はそんな百瀬にメロメロになればいいと思います(笑)

  • さすがだなあ。女装男子とか別にあんまり好きじゃなかったけど(ジャンル的には)なんか、あー、切ないな。
    女装は似合わなくてなんぼっていう主張、わかった気がする。これで八代がかわいい系だったら萎えるわ。
    女装男子と不器用男子って聞いて、わたし、これ受け攻め逆の想像してたな。地味な男子が女装するのかと思ってたけど、逆だった。こっちの方が好きかもしれない。
    八代が本気で抵抗するシーンは一番好き。そのあとの百瀬の苦悩の表情は一番見どころだと思う。開き直った後の八代の女装シーンも好きだなあ。
    続編ほしい。

  • 女装男子と純粋?男子。
    たぶん、本当に世の中にはこんなことありえんだろうと思いつつ
    それでも登場人物たちの表情がすごく豊かだから
    かわいいなあ、と思って、秀良子ワールドに入れる。
    八代の気持ちがイマイチわかんなかったけれど
    百瀬の、八代に対してだけではなく、芯の一本通っているところが
    すごくよかったと思う。かっこよかった。

  • 秀さんの作品は初見
    二人で買い物に行くところが好きすぎる
    その時に百瀬くんが「似合いそう」と言った服が一番最後に八代くんが着ている服と似ているのでもし同じものだったらたまらないな〜と思った

  • 本誌で全部読んでるし、書き下ろし目当て
    連載中から大好きだった!!第一話を読んだときの高揚ったらなかった!!このあとどうなるの!?というワクワク感
    こんなちゃんとゴツイ女装男子を描いていただけてホント素晴らしい~しかもゴツイけどかわいいっていう奇跡☆素晴らしすぎますよホント・・・わたし何度も百瀬と同化したよ
    八代のきもちとか葛藤とかを描きすぎなかったことと百瀬がホントまっすぐ八代を好きで、そこがこのはなしをきれいにまとめてると思う
    八代の「クラスで一番派手なグループに属してるのに女装癖がある」というキャラ設定は秀逸すぎる・・・これどんなコンプレックスにも自己投影できるもの

    最終話で百瀬の友達がクラスに訪ねてきたときにアップになった男子の意味がわからん・・・どなた?

    秀さん、最近の絵・・・顔がわりとしもぶくれてますよね?顎がささりそうなのが主流のBL漫画界に反旗を翻してるんでしょうか・・・でももうちょっとシュっとさせてくらはい・・・

    (ジュンク堂で購入)

  • 秀良子さんの作品はなんだか私の琴線を掠る感じのモノが多いのですが、この本はガッと掴まれました!(なんか上から目線ですみません…)
    以下、あらすじとネタバレを含みます。

    キャラクターたちは高校生。
    攻めはハードロックだかデスメタルだか辺りの洋楽(※正確には描写されてないのでわかりません)が好きで、休み時間には音漏れさせながら音楽聴いてるようなパッと見はわけわからん根暗タイプ。頭は悪い。
    受けは黒髪細身美人で準DQN。クラスでは派手なグループにいて、女遊びもしつつ勉強なんかもこなす子です……が、人に言えない趣味が女装。

    百瀬(攻)が地元から離れた繁華街で、クラスメイトの八代(受)が女装して突っ立ってるのを見かけるところから話は始まります。
    で、百瀬の猛アタック。八代は葛藤の末、落ちます。
    パッと見が根暗な百瀬はまっすぐで前向きで、普段明るいグループにいる八代の方がよっぽどネガティブです。自分を装っていて、本来の自分を否定して隠してるんだけど我慢ができなくて、百瀬に受け入れて肯定してもらえてホント良かったね!って思いました。
    作中で出てきた好きだけど買えない服を、書き下ろしのデートで着てきたのにもまたキュン。

    他の方のレビューにも書かれている“気持ち悪い君”はカバー下参照。作者様公認の百瀬の呼び方です(笑)


    あと、内容とは関係ありませんが、ジェニアロイドの小林満さんの装丁がめちゃくちゃ好きで、買ってからキャー♪ってなりました。
    カバー表・裏の2人の髪色(傾向イエローと黒)が折り返しにそのまま単色で伸びていて、表紙中の色もそれに合わさっています。

  • 女装男子という括りはあんまり興味がないのですが、秀良子作品ということで。ちゃんと男子な女装の限界が見えつつの不器用な恋愛ものって感じが大変よかったでございます。百瀬の暴走加減が絶妙でしたわ。

  • 気持ち悪い君が本当に気持ち悪かったのだけれど、差し引いても可愛かったし、おもしろかった。
    女装氏が(も)まだ自分のことでいっぱいいっぱいだったのに救われたのだろうな、と思った。
    気持ち悪い君、ラッキーな男だ。

    女装氏を見かけた後、
    彼はゲイなのかとか、
    ゲイではない女装なのかとか、
    性同一性障害って聞いたことあるけどなんだっけとか、
    気持ち悪い君がさっそく調べていたのが可愛かった。
    素直だな、と。

    じゃあ付き合って、も、てれてれととっ散らかっていて
    そこも本当に可愛い。

    しかし、
    脅迫ダメ・絶対。
    あと、「知らねえよ」とか言っていたけれど
    姉ちゃんの洋服勝手に漁って勝手に持ち出すのもダメだ。
    そりゃ「キモ」て言われるわ、と思った。
    姉ちゃんも、女装じゃなくてそっちがキモかったのでは、と思ってしまった。
    ……ただでも、
    高校生男子で女子の服欲しいって言ったらああいう手段になってしまうよね。

    姉ちゃんのON・OFFの豹変ぶりはステキ。

    女装氏は、
    本当に、自分のことでいっぱいいっぱいで
    正直、数センチの距離関係になるまで
    自分の性癖とか性欲とかのことはいっぱい考えていたけれど
    気持ち悪い君自体には
    ほとんど全く関心がなかったはず。
    持て余している
    性癖・性欲との付き合い方が手探りだから、
    気持ち悪い君への諸々もあんなに手探りだったのだろうな、と。
    本当に可愛い。
    下着も女物だったらいいな。

    でも、あの、
    ごめんなさいしながら
    こわい、こわい、もう勘弁してください、っていう、あのシーンは、
    もう本当にどうしようかと思いましたよ……。
    気持ち悪い君が、さすがに止まってくれてよかった。

    こわい、の理由はその後描かれていたけれど
    あのシーンの女装氏の様子は
    ちょっと、なんか耐えられなかった。
    ガチすぎて。
    ガチすぎるせいで、あまりにもアレで素直に5つ☆つけられないのだけれど、
    間違いなく今作の巨大な魅力でもある、という。
    複雑な気持ち。


    以下、女装氏を見ていてゲイについて考えたこと。

    同性愛って生まれつきのもの、らしいけれど
    (あまり好きな論ではない。後天的だったら悪いの? 的な意味で)
    それでも
    「まさか自分がゲイだなんて」
    から入って
    「あんまり恋愛に興味ないかも?」とか
    「……もしや自分、バイ?」とかって葛藤を繰り返し、
    葛藤の中、とりあえず女子とやってみたりもして
    それでやっと
    「……自分、ゲイ、なの、か?」
    という自認になったりするケースって、
    とても多いと思うのだ。
    特に、男性同性愛は嘲笑され
    女性同性愛者なんて不可視化されているようなこんな国では
    「まさか自分が」という意識が先に立つことも多いと思う。
    自認できたのは思春期があけてから、というセクマイの
    なんと多いことか。
    夏樹さん(『リンゴに蜂蜜』『彼のバラ色の人生』など)の様に
    小さい頃から自覚している人ももちろんいるけれど
    今作の女装氏と同じ、高校生くらいで
    こういう葛藤をする子は多いはず。

    と、思って読んだので
    とてもドキドキしていた。

    ラスト、女装氏があの表情で本当によかった。

    可愛らしい絵柄で「うわ、これはけっこう……」みたいなことも
    さらっと描いてくれている秀良子さん。
    今回もステキなお話しでした*^^*

  • 実際にありそうでなさそうなリアリティーがあり久しぶりにおもしろいなぁと思える作品だった。BL奥深いな(笑)

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