仮面病棟 (実業之日本社文庫)

著者 : 知念実希人

• 実業之日本社 (2014年12月5日発売)

感想・レビュー・書評

[ブーレさんの感想 · 2023年9月13日]

知念 実希人らしいストーリー。
病院と外科の知識なしには描けない。
ただちょっと背景となっている病院の違法な手術に関して、主人公が医者であることからもっと早く疑問を持たないのかな？と感じた。
最後に語られる背景になるまで気づかないとは。

[はんぺんさんの感想 · 2023年8月9日]

医療サスペンスということだったが、舞台が病院、犯行動機が医療に関する事、という部分以外はまあ普通のミステリー。
難しいトリックや、登場人物が多すぎな上に複雑な心理戦などがなく、良くいえば読みやすい作品。悪くいえば物足りない作品。

凄く読みやすいし、登場人物も分かりやすいし、一気に読み終わりました。
夏休みの子供達でも読める作品だと思いました。

ところで犯人のピエロの初登場シーンですが、夜の誰もいないはずの病院の待合室、光源は非常灯だけの暗闇にピエロのマスクが『ぼぅ』っと立っていたら・・

怖すぎ！
映画『IT』のピエロ、ペニーワイズでずっと脳内再生されていました。

[越智さんの感想 · 2021年7月3日]

当直のバイトに入った外科医速水秀悟。
バイト先の田所病院に予期せぬ闖入者が・・・。

余韻勝負とでもいいましょうか。
ハマる方はハマるだろうが、ハマらない方はハマらない。
わたしは純粋にハマらなかった。
いかにも過ぎて勘繰るという、不幸な読み方をしてしまった。
でも、描写がうまく文章は読みやすかった。
ただ、主人公がヒロインに目奪われすぎ。
最初から心奪われすぎ。
顔見るたびに褒めちぎった上、呼び捨て？！？！はぁ？！？！
その辺がひっかかって読み進めるのがつらかった一作。

酩酊状態で感想を書いたため、正直な感想に書き換えました（2021/7/24）

[あきさんの感想 · 2020年10月29日]

おもしろかった。
今まで読んできた小説の中でも、序盤からストーリーにのめり込めて読む手が止まらないという点ではかなり上位にくる。自分自身が医療者であるから馴染みやすい場面展開ということもあるけれど、登場人物の少なさもあってシンプル。でも本格的ミステリー。
病院に隠された秘密って、だいたいコレか人体実験か、、というパターンが多い気がするけど、それでも予測できない展開もあり。読んでる途中に伏線が張られていることはちょこちょこ気づけるんだけど、それがフェアな感じがして好感。
物語中に唐突なイチャつきは笑ってしまったけど。

[Yukinaoさんの感想 · 2020年9月7日]

そんなに話題になる程なの？！と思いながら読み始めましたが、あっという間にハマり、結果一日で一気読みしました。面白かった。映画化するのも分かる！と思いました。

[yuppiさんの感想 · 2023年4月6日]

途中くらいから何となくこういう話かもしれないと気付きだすと、主人公が切ないしちょっぴり情けなく感じてしまう。美しいとは罪です。

[ひーぽんさんの感想 · 2022年8月25日]

面白かった!
文章が軽快で読みやすい。

物語の展開は、中盤くらいから『おそらくそうなんだろうなぁ…』とは思いつつ読み進めましたが、予想を上回るストーリーがあって良かった。再起不能、意識が戻る可能性はないと診断された患者がそんなに元気になるのか？！とか、手術痕を隠すためにそんなにうまく銃創がつくれるのか？！とか、細かいところにツッコミ入れたくはなったけど、それを差し引いても楽しかった。

最後、愛美の言葉で色々と語ってほしかった気もするけど、この終わり方がベスト！なのかな？

[よしさんの感想 · 2020年1月17日]

まさかの展開でした。
あっという間に読んでしまい
映画化がとても楽しみです。

医療ミステリーはあまり読まないのですが
知念さんの作品が好きで買ってしまいました。
途中、本当は速水秀悟が犯人なのではと思うところもありあっという間に読んでしまいました。

[シェリーさんの感想 · 2019年10月22日]

スラスラとテンポよく読めました。
ただ、途中から、すじが、見えて来て、
又、それも、作者の狙いなのかなあ？と、
思いながら、読了しました。
最後の、愛美のシーンが、好き！
妖艶な、薔薇の香りが、私にまで、届いた気がしたなあ。

[トラさんの感想 · 2017年5月9日]

本屋でだいたい目につくところにおすすめとかあったので。
期待ほどの大どんでん返しはありません。途中で看護師の死体が発見されるが、その前に主人公から離れた女がいたので犯人がわかってしまう。あと、最後の謎解きで共犯云々とかいうんだけど推測ばかりでうーんて感じ。謎解きは決定的な証拠がないとすっきりしない。でも最後犯人はトリックを使い逃げ切る、これは続編があるのかな？

著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃　レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。