仮面病棟 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 10894
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408551999

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすいし面白かったんですが、本格ミステリーを読みたい方には向かないかもしれないなと感じました。
    設定や状況などに矛盾している部分はなかったんですが、やや強引というか、リアルさが足りなかったように感じました。

    例えば、愛美が主人公のことを「秀悟さん」と下の名前で呼び始めた時、私はかなり違和感があり「いくら命の恩人でもいきなり下の名前呼びは変じゃない?もしやハニートラップなんじゃない?」と気付いてしまいました。その後の愛美の振る舞いも、極端に良い子ちゃんすぎたというか、もう少しだけ清廉潔白感を薄めた方が自然だったと思います。読者として私も愛美に騙されたかったけど、騙されなかったのでラストのドンデン返しをいまいち堪能出来なかったです。

    あと、ピエロの「女慣れしていないから愛美の魅力にメロメロになって言われるがままに協力していた」という真の動機もいらなかったんじゃないかなと感じました。言いなりになって事件を起こすくらいに盲目的にハマってしまっていたなら、愛美が秀悟とペアで行動していること(しかもハニートラップを仕掛けているのでちょっといい雰囲気である)ことに耐えられない気がします。「嫉妬してイラついていた」という説明があったけど、ピエロのあの性格ならそんなものではすまないような…。利害関係が一致したから愛美に協力したけど、普通に「元恋人の復讐」が動機だった方がスッと納得できたような気がします。愛美の魔性の女感?を補強するためのエピソードなのかもしれませんが。

  • 6年以上積んでてやっと読みました!
    ちょうど死神が文庫化されて、時限病棟が発売されて平積み一角が知念先生祭りだった記憶が鮮明にあります。

    買ったけど、もしや怖い系?と思って読んでなかったけど、ドキドキのサスペンスで面白かったー!まぁ、ミステリばかり読んでるとさすがに犯人も真相も早くにわかるけど知念先生は筆が立つから面白い。もっと早く読めばよかったな。

  • ドキドキしながら読んだ。最後まで展開が読めず面白かった。

  • 主人公の秀悟が当直バイトをしている病院に、自分が撃ってしまった女を治療しろと乗り込んでくる強盗犯のピエロの男。
    封鎖された病院という空間で、強盗犯のピエロの男の目的や病院の秘密を知っていくクローズドサークル小説です。
    とても読みやすく、ドキドキしながらサクサク読み進めることができました。
    大どんでん返しを期待していましたが、そこまでの展開はなかったです。
    おおよその内容が小説の途中で分かってしまい、ちょっと残念な気持ちになりましたが、久しぶりにミステリーを読んだので面白かったです。

  • 初読み!なかなかおもしろかった! いろんな人が怪しく見えちゃうなぁ〜
    最後は謎が残ったまま終わったような気がする(・・;)

  • 一気に読み終えた。
    この病院、図面を見た時から非常階段がないのが建築基準法とかに引っかかったりしないのかと気になって気になって…。
    楽しませてもらったけど、どんでん返しに関してはあからさまに怪しかったので、あまり意外性はなかったかな。

  • あるコンビニで起きた強盗事件。

    ピエロの面を被った犯人は、撃った女を連れ、その後主人公が当直を務める病院に逃げ込み、医師や看護師、患者達を監禁する。

    暴かれる病院の秘密と共に、主人公はこの局面をどう切り抜けるのか…

    目眩く展開で、映画化と聞き納得のエンタテイメント性高い作品ではあるが、愛美の存在がひっかかり、また腎臓移植のくだりから、なんとなく展開は読めてしまったかな…

    個人的に医療ミステリーと言えばチームバチスタだけど、それともまた違った世界観で楽しめた。

  • ピエロとピエロに腹を撃たれた川崎愛美が病院にやってくるところから始まる。臨時の当直の速水秀悟が愛美の手当てをする。

    田所医院長と看護師の佐々木、東野を含めた患者を人質に病院に立て篭もるピエロ。ピエロの目的は一体何か?

    終盤に一気に展開が進む。全ての伏線を一瞬で回収していくストーリー展開はスピード感は感じられた。しかし、伏線の甘さから展開が予想できてしまった。

    医師と年の差のある若い女性との関係は、レゾンデートルとよく似ているが、どんな結末を迎えるのか?
    知念実希人氏が医師だけに、願望が現れているのだろうか?この作品のテーマもありふれていると感じた。

  • 知念さん初見です。専門用語以外は文体も読みやすく、クローズド・サークルものとして療養病床を扱ったのは素晴らしい。ただ、○○が出てきちゃうとその時点で分かっちゃいますよね...。だからこそ読み進めたくなる。確認作業ですね。次作に期待!

  • 大変おもしろく 半日ほどで一気読みした。

    始めのページに病院の地図が記載されてあるがその地図を見なくても困らなかった。(見た方が理解しやすいのかもしれないが)

    外科医の速水秀悟の目線でほとんど話されていたので、読みやすい。また、立てこもりされて…という話なので登場人物も基本的に5〜6人で少ないので読みやすかった。

    ぜひ一気読みすることをおすすめします。

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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