仮面病棟 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 1021
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408551999

感想・レビュー・書評

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  • んー。珍しく星2にしてしまった。
    初の知念先生。長らく積んでいたものなのだけど、映像化もされたし評判もいいし、と読み始めたら早々に先が読めてしまったのと、先生簡単に患者に惚れ過ぎだなって言うのがどうしても拭えなかった。
    でも現役医師らしい、病院の内部がイメージできる描写はさすがだなと。医療に関わるミステリ、という設定にはドキドキしたし、リアリティを感じた。そんな簡単に運べる事柄ではないこととは言え、あったら怖いなと。
    硝子の塔を積んでいるので、そっちに期待しちゃおうかな。

  • 1.購読動機
    知念さんは初めましてです。
    デビュー作から5作目の「仮面病棟」出会いです。
    現役の医師であること、また、知念さんご本人のツイートをみて、関心が高まりました。

    2.本書
    読みやすさ ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    どろどろ感 ⭐️
    テンポ良さ ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    そーなの?!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

    3.カズオイシグロ氏との接点
    私を離さないで。
    この読者は、途中から、物語がリンクし始めるかもしれません。

    推理小説として、医療小説(生きるための医療と法律の解釈)としても、読み応えがありました。

    #読書好きな人と繋がりたい。

  • 事前情報で読んだつもりになっていた。とても面白かったです。怪し過ぎる被害者の女性と怪し過ぎるワタワタ院長。ピエロの不可解行動と病院の構造。
    内容の把握が容易で読みやすい作品だった。

  • ピエロマスクの男による立てこもり。元精神病院だった鉄格子のある病院。シチュエーションや舞台装置は派手ですが、なかなかに社会派ミステリーです。
    こんな病院があるとは思いたくないですが、実際にこういう患者を受け入れての医療ビジネスは社会問題になっているので、もしかしたら。。。

  • 療養型病院に強盗犯が籠城し、それに巻き込まれるかたちの主人公の医師。
    強盗犯に狙撃され負傷するも主人公に治療され、その後行動を共にする女性。
    その2人を軸に物語は進む。
    籠城を機に見えた病院の闇。秘密。そして予想外の結末。
    疾走感あふれて読みやすい作品でした。
    話題作と呼ばれるのも納得でした。

  • 謎が謎を呼んで混沌と化す不可解な序・中盤を経て。医療の発展と人間のエゴ、拝金主義がもたらした、おぞましい真相が明かされる怒涛のラストと、犠牲者の捩れてしまった思いにゾッとした反面、哀しくも愛おしさを感じた、密室ミステリーにして社会派医療サスペンス。

    療養型病院で発生した、銀行強盗犯立てこもり事件。ピエロの仮面を被る短気な強盗犯は、銀行で自分で怪我を負わせて連れてきた若い人質女性を治療するよう、別の病院に勤めているけれどたまたま先輩の代理で夜勤バイトに来ていた若手医師の速水に迫る。

    病院には、「よそ者」の速水の他、立てこもり事件の舞台となった病院の院長、院所属の看護師2人、そして、犯人のピエロ、彼に連れられてきた哀れな人質女性の計6人がいて、緊迫の一夜が始まる…。

    アガサ・クリスティーの名作「そして誰もいなくなった」を思わせる典型的な密室事件(クローズド・サークル・ミステリーというらしい)要素が確かにあります。
    でも、現代の医療の進歩に伴う課題に力点を置いているような描き方は、やはり現役医師でもある著者さんならではなのかもしれない。

    終盤まで謎が明かされることなく積み重なるだけ重なって渋滞し、このまま明かされないまま終わるんかい…?と思えば、ラスト数ページで堰を切ったように暴かれる展開には、びっくりしました。

    やー、これ、速水ほどではないけど、私、真犯人責められないどころか、むしろ、思いを寄せてすらしまう。

    重い展開なので、万人にはおすすめできないけれど、スピード感を楽しめたり、答えの出ない社会問題を突きつけられることに苦痛を感じない人にはおすすめ。

  • 医療ミステリー

    恐怖も有り笑いも有り、面白いです。これは読んだ人だけにしかわかりません。最期にドンデン返しがあります。

    犯人は…ウソ!エェッ!キミなの?

  • 医師が書いた医療ミステリーだそうだが、海堂尊のような深さはどうだろうか?
    登場人物にキャラが立っているわけではなく、また展開もそこそこわかりやすく、淡々と読み進められるのは良いが、どんでん返しも特に無く、犯人はそうだろうな、という印象。大ヒットした作品とのことで、万人受けされる内容と思う。

  • 深夜の病院にピエロのマスクをつけた強盗が立て籠る事件が発生。非常勤の医者と巻き込まれた女性が脱出を試みるが、この病院の犯罪行為が徐々に明るみにされていき。

    さすがお医者さん、医療をテーマに見事にミステリーを描いています。単純に面白く、普段ミステリーを読まない人にもおすすめしたい。
    文章が多少稚拙な印象を受けますが、良く言えば読みやすく、負担なくどんどんページが進みます。

    メイントリックも良く組み立てられており高品質、意外性もあり名作との評判も納得です。

    ただテーマとしては実は重く、母が人工透析を行っているため、感慨深いものがありました。健康はお金で買えませんので、大切にしなきゃですね。続編もあるようですので、読みたいと思いました。

  • 知念さん初読み。タイトルからホラー作品かなぁと思いながら読みましたが、ミステリーでした。当直医・速水が巻き込まれる発砲事件。ピエロの覆面犯人が病院を占拠。腹部を撃たれた美人女性の愛美を助けた後、警察にどうにか知らせ、犯人確保を試みる。一方、病院(病院長・看護師×2)が違法腎臓移植を実施していることを突き止めた速水、ピエロ犯人は恋人の腎臓が取られ死亡したことへの恨みだと知り、一気にクライマックス。最後のどんでん返しは予想通りで、当たった!!と嬉しいが、難易度低?。もう少しエグイ描写でもよかったかな?

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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