遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 1974
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478068571

感想・レビュー・書評

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  • 「たった1つの文」に読書の神は宿る(P.86)
    本の中でたった1つでも感銘を受ける文と巡り合えたらそれで良いという考え方もあるんだなと感じました。

  • 遅読家というよりは、普段から読みたいものがたくさんありすぎるので、少しでも多くの本を読みたくこの本に興味を持ちました。

    が、読んでみると主にビジネス書の読み方を対象とした内容だったので、私には合わなかったかも。
    一般的な速読法として提唱されている、読み飛ばしや目次を重視したりする方法は小説には当てはまらないんですよね。
    しかも著者は「速く読める本」をたくさん読むことも大切だと言います。
    うーん。月間冊数ありきで読んでるわけではないんですけど・・・と言いたい。

    とはいえ、「読むリズムに変化をつける」というのは小説でも意識すると早く読める感じがしました。今後も意識していこうと思います。

    その他、期限を設けたり、読書スケジュールを先に組んだりは今までもしていたので今後も続けていきます。
    ちなみに私がいつもやっているのは、毎週末図書館で予約本が届いたときに、友人から借りた本や自身で購入した本を合わせ、1週間でどれを何冊読むかを決めます。
    パラパラ少し読んで、本の種類ごとの自身の読解力や読むスピードの力量を考慮し、出掛ける日(移動時間は読書に充てている)も確認しながら、1日どれを何ページ位読むかの計画まで組んでしまいます。
    この作業は意外にとても楽しいのでオススメです。
    あとは計画通りに読むだけ。
    思いがけずジャマが入り、スケジュール通りに読めない時にイライラしてしまうのが難点ですが(笑)。

    また、全ての本について心に響いた1行はフセンを付けながら読み、それをもとにレビューを書くまでは出来ていましたが、12冊たまったら定期的に読み返したり、自分の傾向を分析したりはしていなかったのでやってみようと思います。
    12冊ごとにベスト1を選ぶ作業も楽しそう。。

    早く読める方法の学びはあまりなかったけれど、自分の読書法の確認をしたり、読書傾向の分析をするなどは読書の楽しさが増す作業に感じたので、読んで損はなかったです。。

  • 本を読むのが遅い人に向けられた本。本を速く読めるようになるコツは「フロー・リーディング」にあるという。

    フロー・リーディングは、膨大な情報が押し寄せてくる時代に最適化された「ため込もうとしない読書」です。
    P44

    頭にため込むストック型読書を推奨してる読書術の本が多い中この意見は珍しい。
    本の内容を全部知識にため込んじゃうとパンクして、読書するのが億劫になっちゃうしね。それで積読も増えて負のスパイラルに・・・。

    「頭に入っていないことのほうが多い」ということは、裏を返せば、「忘れていないものの中に、自分にとって大切な部分が凝縮されている」と言うことだからです。
    P31

    読んでる本の中からなにか1片でも自分にとって重要なエッセンスを吸収できれば充分なんだと。この読書法なら「最初から最後まで全部読んで吸収しなきゃ」っていう焦りがなくなるから、気軽に読書できそう。
    読書は音楽を聴くのと似ているという。

    音の配列をすべて記憶しているとか、楽器で完璧に再現できるとか、歌詞を暗記しているといったことは、音楽を聴く本来の目的ではないはず。そうではなく、聴いた結果として自分の中に生まれたものが、その音楽の根本的な「価値」なのです。
    P40

    たしかに、音楽を聴くときって楽器がどうとか歌詞を丸暗記しようとか、思わないで聴いてるわ。何も考えずただただ無心で音楽を聴いてる。
    それでも好きな曲のメロディーだとか歌詞の一部は鮮明に覚えてるのよね。気づいたら口ずさんでる。
    読書ってこの感覚に近いのかー。これは興味深い発見だ。
    これからは音楽を聴くように本のリズムに身を任せて読書してみよう。

  • 私も一言一句漏らさないように、音読するように読んでいたので、どれもとても納得できる内容だった。

    これからは、実用書を読むときは、流れるように読む『フローリーディング』を実践していきたい。

  • 読んだ本の内容を思い出そうとしてもその実殆ど頭に残っていないことに悩んでいた時期に、手に取った本。

    自分で覚えられないのなら、ズバリ気になった箇所を書き抜いてしまえ、という主張には目から鱗。悩んでいた頃の自分にはない発想だった。本を読むということに対して、少し真面目に考えすぎていたのかもしれない。抑も読んだ全ての本の内容を頭の中に保存しておくなんて人間の脳(というより私の脳?)には無理な芸当であるから、少なくともそれは本を読む上で目指す方向として間違っている。
    サーチ読書法は、勿論どの本にも使えるという訳では無いが、新書を読む時には有用そう。筆者が紹介したやり方とは少し違うが(筆者は鉛筆とノートを用いることを推奨している)、このブクログを1ラインサンプリングに活用していこうと思う。

  • 1ラインレビュー、読む書くを呼吸の様に行う。本当は手書きが良いけど、今はスマホで書く。

    毎日、同じ時間、同じシチュエーションで10分行う。できれば朝がオススメ。

    引用と感想を読み返す。「自分はどんな本に刺激を受けやすいのか」「自分はどの様な考え方を好むか」「自分はこれからどんな本を読みたいか」

    12冊の中から「ベスト1」

    DISCOVER DIALY 21

    本を読むリズムは変えていい

    ビジネス書、新書は自分を成長させるための本
    ストーリーがある本は自分が楽しむための本

  • アリオのクマザサ書店で立ち読み。
    書いてあるのを見て、その通りに読んでみた。

    ・読んだらレビューを書くのが大切。
    ・覚えようとしなくていい。レビューを書くことで、自然に覚えていく。(僕に言わせれば、そこでRetrieval想起 が起こっているからこそ、記憶に定着すると言えるだろう。)
    ・本をしっかり一文字一文字読むという概念を捨てよう。
    ・本は眺めればいい、パラパラ読めればいい、だいたい内容が分かればいいんじゃないかレベルで、開いてみればいい。
    ・一つの本をじっくり読むよりも、いろんな本をパラパラ読もう。
    ・パラパラ読むためには、大文字とか、見出しとかを見てくことでいい。頭の中で、勝手に内容を予想しながら読む。
    ・読み切らなくていい。流し読みし終えて、そして、いろんな本をいっぱい読むのがいい。
    ・キーワードとかだけでも、結構内容は予測できる。
    ・目次で気になると思う部分を読む。



    これよんで、英語の論文でも、この方法で速読というか、流し読みできるかな?してみようかな?とちょっとまた思った。

  • 読書への向き合い方や読書を習慣化するための工夫、読書から得られる価値について分かりやすく丁寧に表現されていた作品であったと思う。

    特に、本から得られる価値を「自分の”頭の中”にため込む」のではなく、「自分の”外”にため込む」ことが重要で、その技術が「①1ライン・サンプリング(最も素晴らしいと思った1行を引用)」→②エッセンス(最も素晴らしいと思った引用を抽出)→③レビュー(なぜその1行に感動したの記録)」の3つのステップであるという部分が印象に残った。

    また、読みたい本だけを読むのではなく、「興味の壁」を壊し、自分の興味の範囲をどんどん広げていく仕組みを「本選び」の中に入れておくという内容にも学ぶ点があった。

    多読にチャレンジし、そのプロセスを楽しむフロー・リーディングを実践したいと思った。

  • ライフハッカーのサイトで毎日書評をあげる著者の本。
    読んだ本の全部を取り込もうではなく、フロー・リーディングと言って音楽を聴くようにドンドン入れて、自分が発見、気に入ったところは残るでしょ、という考え方。(本人も仰るとおり小説には向かない)
    で、気に入ったところを書き出しながら、最後に一文に絞ってみる。
    たくさんの本に触れ合って新たな発見を楽しむ、という考えは面白い。


  • 書評家とのことで本を大量に読むことに慣れたとのこと。ビジネス系の速読本。序文・目次でとらえ流し読み。熟読の呪縛を捨て理解に努める。引用と感想を各1文でノートにまとめるスタイル。書評サイトはLife Hackerなど。この手の本は慣れてきた印象でだいたい同じ感じ。書評はサイト利用で書き殴りとまとめを自由にやる。本の内容や情報にアクセスしやすいし各必要もない。

    ●本は3種類。
    ①そもそも読まなくてよい本、②早く読む必要がない本、③早く読める本。この本は③の話。②は小説、エッセイ、重厚感のある自分がゆっくり読みたい本、自分が楽しむための本。③はビジネス書、新書など、自分を成長させるための本。
    ●読書習慣
    ・1hrとか時間を決めて朝読むのが効率がいいらしい。夜は早く休み早く起きて読書や仕事をする。1週間に6冊。1日フリー枠。フリー枠の日に小説もよい。
    ・著者の書評は意識的に引用を織り込み差別化しているらしい。情報としての価値、自身がどこが気になったのかを可視化できる。
    ・ドッグイアーではなく1ラインレビューを押している。別のノートや手帳に、日付・書名・著者を書いたら、1ラインエッセンスを書き写し、その下に30-40字でメモ。正直この方法は無理と思う。今のやり方の方がよい。そもそも30字でまとめるのが難しいし、気になる箇所は落ちるし、書き殴った方が速いし落ちもない。サイト利用で書き殴りとまとめを自由にやる。本の内容や情報にアクセスしやすいし各必要もない。エクスポートもできる。
    ・序文/目次を熟読。内容をつかむ。広い読み、斜め読みのパターン。
    ・教養を身につけ現代を生き抜くために手段としての読書ではなく、たくさんの本を読むプロセスそのものを楽しんでほしい。
    ・著者印南敦史の書評。Life Hacker、News Week、Suzie、WANI BOOKOUTなど。

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著者プロフィール

印南敦史(インナミ・アツシ)
作家、書評家。
1962年、東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。「1ページ5分」の超・遅読家だったにもかかわらず、ビジネスパーソンに人気のウェブ媒体「ライフハッカー・ジャパン」で書評を担当することになって以来、大量の本をすばやく読む方法を発見。その後、ほかのウェブサイト「ニューズウィーク日本版」「東洋経済オンライン」「サライ.jp」「マイナビニュース」などでも書評欄を担当することになり、年間700冊以上という驚異的な読書量を誇る。
著書に『遅読家のための読書術 情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(ダイヤモンド社)、『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』(KADOKAWA)などのほか、音楽関連の書籍やエッセイも多数。

「2023年 『先延ばしをなくす朝の習慣 コツコツ書き続けて日本一になった書評家が、絶対に締切を破らないためにやっていること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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