- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479794127
感想・レビュー・書評
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意志力は筋肉のようなもので、鍛えることができる。また意志力を筋力と考えると集中するとほかのことで意志力が使えなくなることがあることや、使いすぎると疲労し枯渇することや、力を使っている場合、他の事では意志力が弱くなるという個所は納得できた。
動機づけの2種類
なぜ:抽象的。小さな行動を大きな意味に結び付けやすく意欲を高めいやすい。
なに:具体的。難しく、不慣れで複雑な行動や楽手をする必要がある場合に効果的。
「成功できると信じる」と「容易に成功できると信じる」の違いが、大きな差をもたらす。
P53に紹介されたでダイエットをする研究で、成功できると信じた(ポジティブ)グループと失敗するかもしれない(ネガティブ)と考えたグループではポジティブなグループの法が効果が高かった。
反面、「成功の困難さ」について「とてもきつい」と考えたグループの方が、「簡単だ」と考えたグループよりも効果が高かった。
このことから、成功のためには「成功を確信する事」「成功のためには厳しい道のりを乗り越えなければならない」と覚悟をしていた。覚悟は不安を生み、その不安がモチベーションを上げるのです。というのは衝撃的だった。
またそれを利用した長短比較を使って「得られるメリット」と「乗り越えなければならない障壁」の両方を考える事で目標の採用、目標へのやる気向上、邁進へとつながりやすくなる。
ゴールにたどり着くだけではなく、その過程を楽しむ事が大切。
目標の種類
証明型:パフォーマンスを高める
習得型:パフォーマンスを改善する。過程を楽しむ。不安に負けにくい。→能力を得ることに注力すると幸福感がまし多くのことを達成できるようになる。
幸せになるために意識する基本的な欲求3要素P152
関係性:他社と良好な関係を作り育んでいくような目標の達成によって満たされます。
有能性:個人的成長に着目した目標によって満たされる
自律性:自らの興味や価値観にあった目標を自分の意志で追っているときに満たされる。
目標達成の過程で直面する問題の多くは、シンプルな条件型計画によって解決する。P193
・何をするのかを決める
・「時間」と「場所」を決める
・条件型計画を作成する:「何」「時間」「場所」を「~のときは~をする」や「もし~であれば~する」といった条件型で文章にする。
・障害物を明らかにする:目標達成の過程で生じ得る障害物や気が散る対象が何かを明確にして、その対処方法について条件型計画を作ることで問題が発生した場合前もって決めていた最善の策をとりやすくなる。
科学的に正しいほめ方P240
・しょうさんの言葉は「本心からのもの」であること
・相手がコントロールできる行動を重視する
・人と比較しない
・自律性の感覚を損ねない
・達成可能な基準と期待を伝える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
科学的に正しい・効果的とされている、努力の方法について。
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自制心は使いすぎると枯渇する、というところに妙に納得。
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201402/
「ベストを尽くせ」よりはるかに有効なのが、「具体的で難易度が高い目標」の設定です。/
遠い将来について考えるとき、わたしたちは現実的な考えよりも、メリットを優先させる理想主義者の視点に立ちます。近い将来について考えるときは、ビジネスライクな現実主義者の視点に立ちます。遠い将来については探検家のように夢と野心を抱く人も、近い将来の話になると会計士のように現実的に考えるのです。つまり、予定を決めるときは、近い将来か遠い将来のどちらについて考えているかを自覚し、それが自らの思考にどう影響しているかを考慮すると、よい判断がしやすくなります。/
ラクに目標を達成できると考えると、私たちは努力を怠ります。そして、いざフタを開けてみると、現実が甘くないことを知り、打ちのめされるのです。このような罠に陥らずに目標を設定するためには、「目標設定時には達成後に得られるものをポジティブに考え、実際に行動するときは、達成のために必要なことを現実的に考える」というアプローチが最適です。/
「防御型」は邪魔されたほうが頑張れる/
獲得型は、正確さよりもスピードを好みます。/
エドワード・デシとリチャード・ライアンが主張する「自己決定理論」には、多くの心理学者が同意しています。この理論では、基本的欲求は「関係性」「有能感」「自律性」の3つであると定義します。/
決意があってもゴールにたどり着けない大きな理由の一つは、行動のタイミングを逃すことです。/
一日のなかには、行動の機会がたくさんあります。わたしたちはチャンスに出会うと、自覚しているか否かにかかわらず、何をすべきかを考えます。ところが、選ぶべき行動が多く、迷いが生じるために、せっかくのチャンスを逃してしまうのです。取り組むべき目標と行動は何かを考え、そのときの気分に合わせて最適なものを選ぶのは容易ではありません。/
シンプルな計画が桁外れの効果をあげる
(「何を」「いつ」「どこで」「どのように」実行するかを具体的に示す)/
クリスマス休暇の直前、学期末試験に向かう学生を呼び止め、調査への協力を依頼します。調査のテーマは、「現代人の休暇の過ごし方」です。
参加を承諾した学生には、クリスマス休暇をどう過ごしたかについての詳しいエッセイを、帰省先で書くよう依頼します。投函期限は、クリスマス当日から48時間以内です。
半分の学生のみに、もう一つ指示を出しました。エッセイを書く予定の時間と場所を具体的に決めてもらったのです。学生はその場で時間と場所を紙に書き、ゴルヴィツァーらに渡してから、試験会場に向かいました。
クリスマスから数日後、ゴルヴィツァーらのもとにエッセイが届き始めました。エッセイを書く場所と時間を決めなかった学生、つまり、計画を作成しなかった学生で実際にエッセイを送ってきたのは、わずか32%でした。一方、各時間と場所を決めるという、ごくシンプルな計画を作成した学生は71%もエッセイを送付してきました。計画をつくらなかった学生たちの2倍以上の数値です。/
ネガティブなフィードバックを与える場合は、本当に相手のためになるよう留意すべき点がいくつかあります。
まずは、問題をできるだけ「具体的」に示すことです。
悪い例:君は連絡や報告がなってない。
良い例:君のプロジェクトの進捗とスケジュール管理の状況をもっとよく知りたい。毎週簡単な打ち合わせをしよう。そこで逐次報告してほしい。/
相手を気遣いたくても、相手に責任がないかのように思わせる言葉をかけるべきではありません。「成果が出ないのは自分の責任だ」と自覚することで、改善のために何をすべきかを考えるようになるからです。「努力が足りない」「別の方法を試すべきだ」と相手に伝えるのは、心からそう感じているのであれば必要なことです。ただし、本人にそれを改善する力があると理解させることが大切です。相手を信じ、しっかりとそれを伝えましょう。
悪い例:化学の成績が悪いのを気にすることはないよ。君には向いていないんだ。作文ではすごい才能を発揮しているじゃないか。
良い例:化学の成績のことだけど、勉強方法が適切でなかったのではないだろうか。作文と同じような姿勢で化学の勉強に取り組んではどうだろう。次の化学の試験までにどれくらい改善できるか、勉強時間と勉強方法について話し合おう。/
研究によっても、報われない努力を誉められた相手は、自分の愚かさをさらに強く意識するようになることが分かっています。フィードバックを与えた人の意図に反する、逆効果が生じることが多いのです。真剣に取り組んだ結果うまくいかなかったときは、ただ慰めようとするのではなく、必要な情報を伝えるようにしましょう。/
科学的に正しい「ほめ方」5つの鉄則
(1)賞賛の言葉は「本心からのもの」であること
(2)相手がコントロールできる行動を重視する
(3)人と比較しない
(4)自律性の感覚を損ねない
(5)達成可能な基準と期待を伝える/
大切なのは、能力だけをほめないことです。能力を生かすために必要な努力やアプローチも同時にほめるようにするのです。
悪い例:よくできたわね。あなたは本当に賢い子だわ。
良い例:よくできたわね。試験勉強を頑張ったからだわ。たくさんのことが身についたはずよ。/
ほめるときは、相手が成長した点に注意を向けましょう。他者との比較ではなく、本人の現状と過去の実績を比べるのです。成長したことをほめられれば、さらに自分を向上させようとする意欲が高まります。
悪い例:君はこの学部のなかで一番優秀だ。
良い例:君はこのプログラムを始めてからとても成長した。いまではもう立派な研究者だ。/
勉強のできる子供に、「将来はハーバード大学に合格間違いなしだね」と言ったり、運動が得意な子供に「未来のオリンピック選手だな」などと言ったりするのは、無害な誉め言葉のようにも聞こえますが、そういう言葉を繰り返し聞かされた相手は、「自分にはそうなるしか道がない」と考えてしまうこともあります。
ハードルを高く設定するのは大切ですが、現実的であることも重要です。
悪い例:いつもこれくらいのプレーができれば、メジャーリーグも夢じゃないぞ!
良い例:今日は素晴らしいプレーだった。次の試合でさらにいいパフォーマンスを出すためにはどう練習や準備をすればいいか、考えてみよう。/ -
目標を達成するには⁉︎...を心理学的な見識から具体的に書かれている。確かに一般的な自己啓発書とは一線を画するが...その分面白みに欠けるところがある。
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才能や(無制限の)自制心•精神力を頼るのでなく、適切な目標•計画設定の重要さを教えてくれるの書。心理学の最近の成果を裏付けに説得力のある論が展開される。訳もよい。
もっと若い頃に読んでおきたかった、と素直に思えた良書。 -
目標設定やその目標に馴染む達成方法などが細かく記入されており、所々に出て来る大学等での実験結果が興味深い。いわゆる指導本ではなく、そこから一歩引いて学術的に俯瞰しているのだなという印象。その部分がどうすれば良いかというKnow How本として期待して購入すると実用的でないという人がいることでしょう。読むだけで目標達成出来るようになる本だと思ってた的な横着な人達には不評を買う本かも知れません。私は面白かったですけど...。
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これは素晴らしい本。
目標設定とか
楽観的、悲観的か
報酬型、達成型とか -
意志力(Will-power)だけで我慢しながら道を切り開くことは持続の面で難がある。そこで,マインドセット(考え方)とそれに応じた目標の立て方によって目標を遂行しようというアイディア。
「なぜ」するのかvs「何を」するのか
「証明型」vs「習得型」
「獲得」vs「防御」
if-thenで習慣形成
自制心や精神力は鍛えられる
章末のまとめをコピーして時々確認するといいかも。 -
20140110
意志力は鍛えられる、疲労もする。
証明型ではなく習得型の目標設定が効果的。