現代語訳 論語 (ちくま新書 877)

著者 :
  • 筑摩書房
3.79
  • (45)
  • (82)
  • (51)
  • (14)
  • (2)
本棚登録 : 1082
感想 : 88
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480065780

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  リーダーとはどうあるべきか。ぼくはリーダーになりたいと思っていて、リーダーとして人を率いていくためには何が必要だろうか。一番は立派な人格。言い換えれば人徳。

     人徳があるためにはどうしたら良いだろうか。勉強するしかない。だから『論語」を学ぼうと思った。千何百年もの歴史と何百億人の眼というフィルターを経てそれでもなお残ってきた『論語』はそれほど有意義な経典だろうと思っている。

     論語で先生と呼ばれているのは孔子で、意外と子供っぽいところもあって、人間味が感じられるのが面白い。特に、「先生はこう怒っていた」と記されているところがカワイイ。

     言ってみれば、全知全能のような崇め方をされている孔子でも怒りもすればおだてられもするカワイイ人間だものってわかる。それを知った上で人としてどうあるべきかとといているところがまた、共感できる。

     基礎学力のないぼくが原文を読んだところでどれだけ理解できるか謎だったので、手っ取り早く全体を理解できる論語の教科書が欲しかった。大人の斉藤先生なら自慢とか格好つけとかなしですうっと頭に入ってくる論語を教えてくれるのではないかと思って選んだ。

     正解だ。みんなも読むがよい。斉藤先生の論語講座の始まりだ。

  • 論語入門書

    読みやすさ、理解しやすさを優先して書かれているので漢文の知識がなくてもスラスラと読める

    この本を導入にして、原文に近い物も読んでみたい

  • 「はじめに」で書いてあるように、『論語』の原文、書き下し文、註釈などなしで「訳文」のみで構成されている。自分でも覚えてるような、有名なフレーズは書き下し文も載っている。

    著者の言うように、『論語』=漢文、というイメージで距離を置いてしまいがちになるけど、現代語訳になっていればとっつきやすいし実際すらすら読める。弟子たちに向かって話す、話し言葉なのもいい気がする。

    孔子のおっしゃることの97%くらいは立派なことだけど、ときどき自分に都合の良いことを言ってたり、冗談も言ってる。孔子も人間なんだなと感じた。高校のときは漢文の文法にいっぱいいっぱいだったけど、この年になってこういう形で触れ合えて、やっと内容に目が向いた気がする。

    海外の文学や思想を、こうして現代の日本語で味わえるというのはありがたいことだ。翻訳や紹介してくれる人たちに感謝。原文で読まなきゃいかんという人もいるかもしれないけど、一般市民は日本語でいいでしょう。日本語になったものをより多く、より深く味わえればいいと思う。このシリーズ読み進めてみようかな。

  • わかりやすく読めた。著者の主観が多分に入っているかもしれないが、私のように、論語とは?と思い、さっと概要を知りたい方におすすめ。研究者やもう十分に知っている人には不向きだろう。

  • 論語を現代的な言葉で翻訳。慣用句になっているような有名な節は、原文を載せるなどの配慮が嬉しい。

    孔子の哲学の数々を、弟子達や諸候達と繰り広げられる会話の中から掬い上げるようにして紹介する言わずと知れた思想書。
    君子や為政者のような、(当時の民衆と対比する意味での)立派な人間にとっての教訓が多い内容だが、人権の在り方が変わり、全ての人間が君子たるべき現代においては、あらゆる立場の人にとって学ぶべきものがある。
    経済活動を中心とした世界構成に限界が近づきつつあり、次世代に希望を繋げるための次なる価値観を身につけなければならない今日においては、道徳教育が非常に重要になってくるが、とりわけ国家的な宗教規律を持たない日本では、この「論語」こそが人々の道徳規範になっていくべきなのではないだろうか。

  • 『論語』といえば漢文の教材だが、どうも古典の授業では文法や解釈を追いかけるのに精一杯で、深く読んでくることをしなかった。現代語訳の本はあったけど、カジュアルに読めるものはなかったんじゃないかな。あの齋藤孝さんが訳してはいるけど、声に出して読めるほどシンプルではない。でも、現代社会で問題を抱えている人がヒントを求めて開くにはいい本だと思う。

  • 1.概要
    孔子が述べたことをまとめた本「論語」の現代語訳版である。


    2.感想
    長い間、人々に読まれている本としていつか読みたいと思っていたが、現代語訳があるということを知って手を伸ばしてみた。

    翻訳の是非は別として、このように読書のハードルを下げてくれた訳者に感謝したい。

    さて、内容であるが、孔子は極めて人間としての本質を大切にされている方だということがわかった。どんなことをするときもどのような人と接する時も「礼」を大切にしながら生きることが大切であるということが伝わってきた。

    また、常に学び続けることも大切だと訴えている。

    そして、すべてを貫くのが「中庸」という考えだろう。ただ、礼があるだけでは中身がないし、ただ勉強をし続けるだけでもダメだと。すべてにおいてバランスの取れた生き方をすることが大切だと訴えている。

    つまり、個人としては常に学び続け、周りには礼をもって接し、その根源を保ちながらバランスよく生きていくことこそ、人として素晴らしく生きるための道だということである。

    自分なりの解釈をしたうえで、このようなことを心がけていきたい。


    3.総合評価
    人間としてこうあるべきという内容が、孔子の言葉として表現されている。

    数千年の前のことだが、人間としての真理なのか、内容は今こそ見習うべきことが多い。

    定期的に読み返したい本だ。

  • 「君子は全ての人から学ぶ」(卑しい人を見れば自分が同じことをしていないか反省し、優れた人をみればそこに到達するために考え努力をする。)
    道(道筋・道理)・仁(私欲を捨てる)・礼(大事に於いてはしきたりに従う)・学問をすることがこれらを支える。

  • 役に立つ!

  • おもろー!買おうかな。為になった。

全88件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

齋藤孝の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
松下 幸之助
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×