- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480683540
作品紹介・あらすじ
ロボットとの共存や宇宙進出が現実味を帯びる現代。人間のアイデンティティも大きく揺らいでいる。いったい人類とは何なのか? SFを手がかりに迫る。
感想・レビュー・書評
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全体的に難しい内容だったけど、アシモフの小説から人類がどういう方向に進んでいくのかということを考えるのは面白いと思った。小説にも当たってみたい。(ハヤカワのセールでとりあえずファウンデーション三部作は買った。)
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2021-03-01
実はファウンデーション読んでないw
この本もまた、タイトルにやや偽りあり。
銀河帝国の是非を問うものではなく、あくまで「アシモフの銀河帝国シリーズはこれからの倫理を問う上で必要か」を考察したもの。それはそれで面白かった。やや強引な読み解きは見受けられたけど。 -
第1章の内容からして、ロボット・人工知能についての応用倫理学(社会倫理学)からのアプローチ・・・と思って読み始めたのだが、途中から海外SF(特にアイザック・アシモフ)作品からの引用の分量が増加し、最終的にアシモフ作品の固有名詞でテーマが語られるため、同作品未読(というか海外SFの素養がほぼゼロ)な人間にとっては、いまいちピンとこなかった。雑感とすれば、アシモフ作品の「ガイア」「ガラクシア」という概念は「エヴァ」の「人類補完計画」ぽいなというところで。
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東2法経図・6F開架:548A/I51g//K
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SFものフィクションにしばしば登場する銀河系規模の国家の成立について、主にアイザックアシモフの古典SF作品を題材として考察する本。アシモフを作品は読んでいないが、本の要所要所で解説を挟むので読み進める上での不便はあまり感じなかった。(逆にいうとこれからアシモフの本を読みたい人には向いていない)
しかしながら倫理学や自然科学、社会科学に関連する内容が含むので、読み進めるのに骨が折れるし時間もかかる。
そもそもの話のスケールが壮大なので、直接現代の我々がこの本から得られる気づきは余りなさそうだが、フィクション作品を楽しむうえで作中の社会の成り立ちなどをあれこれ夢想するための資料にはなるだろう。 -
アシモフのファウンデーションシリーズよりも先にこちらを読んでしまった。
シリーズ未読でもこの本自体は楽しめる。ただ、この本よりも先にファウンデーションシリーズを読んでいたらアシモフの思想や物語の展開へ新鮮に驚けただろうと思うと、勿体ないことをした気がする。 -
前半は、移動コストもさることながら通信<光速の壁>(蝕もある)で太陽系帝国さえ無理ゲー。まして銀河系帝国となると<人類がラディカル変化しなければ無理><同質=相互理解可能な知的生命体に遭遇する可能性はほぼゼロ>との認識でヴァ―リイなど’80年代サイバーパンクの出現/1966年最良シリーズ「ファウンデーション」でヒューゴー賞を受けたアシモフは続編を毛頭考えてなかったが、銀河帝国に「三原則」ロボットの不在というテーマが浮上して、ダニールが人類の守護者・心理歴史学の保護者となる新シリーズで自己犠牲のセルダン描写
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アシモフのSFを題材に「ロボットと人類の未来」を考察するのだけど、期待していたものではなかった。もっと生物とロボットの境界について、「人の定義」について掘り下げて欲しかった。
それに、この内容が「ちくまプリマー新書」に合っていないと思う。ここの編集部としては失敗ではなかろうか。 -
永井豪も松本零士も、最後にはキャラクターや世界を混ぜたがる。まさか、ファウンデーションと我はロボットも混ぜられていたとは…
宇宙に進出するにはロボットの方が生身の人間よりもコストが絶対的に安い(寿命が長いのでワープもいらない)。それでも宇宙に進出した人類は、全く異なった生命体となって、ほとんど異星人と同じなるだろう。ロボット三原則には、個人である人間よりも人類を大事にする第零法則がある、などなど。なかなか興味深い内容でした。 -
超高機能ロボットの共存や宇宙への進出がリアリティーを増してきた時代。どのように構想すればいいのか?アシモフをはじめとしたSF作品を手がかりに考える。