この女

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 221
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480804310

感想・レビュー・書評

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  • 2018/08/13
    ひさびさに森絵都の本(^^)今まで読んでたのは子どもが主人公の本だったけど、今回のは違った
    西成も芦屋も三ノ宮も歩いたことあるから読んでてすっと情景が浮かんだ
    最初の手紙は大輔くんに宛てたものなのかな?出家した後の彼が気になる。

  • 資産家の妻=上品なご婦人というイメージを覆すかのように登場した破天荒な彼女。
    テンポの良い関西弁の会話、隠された過去、思いがけず広がりを見せる事件など
    これはどういうお話なんだろう?彼等はどこに落ち着くんだろう?
    先が読めない展開です。読了後は色々な感情がごっちゃになりました。
    彼等の幸せを願わずにはいられない。

  • 大阪の釜ヶ崎で日雇いで生活する青年、甲坂礼司がある女をヒロインに書いた小説。

    ホテルを経営する二谷社長に頼まれ、礼司は彼の妻の結子の小説を書くことになる。

    最初は嘘ばかりでまともに取り合うことのなかった結子が
    釜ヶ崎暮らしの礼司に徐々に心を開いて行くまで。

    途中で明るみに出てきた、釜ヶ崎の一斉掃除とカジノ計画に関わる二谷社長の思惑。

    釜ヶ崎でのたれ死んで行くおっちゃんたちの最後の世話をする松ちゃん。
    結子の過去、礼司が隠していた過去と識字障害のこと、
    時代とともに変わりゆく日本。

    礼司が書き上げた小説は、阪神淡路大震災から15年の歳月を経て、大学教授のもとから発見される。

    時代背景とベストマッチしています。
    教団に入った大輔は、震災を経験して脱退できたようで、よかった。

    人間ってなんと力強いものか。

  • 2011年5月20日初版で、今から20年前の話。
    阪神淡路大震災、釜ヶ崎、神戸。
    関西のディープな部分に触れ、ズキっとするハンデのこと、家族の話、他人同士の繋がりが家族みたいなそれ以上の居場所を作る。作りたい。
    大阪に住んでた時とは違う感じ方を、大阪を離れて読んで感じた。客観的に見るのと、現地に住んでて見るのは少し違う感じ方をした。
    長編小説、途中で全く飽きずに読めた。森さんすごい。

  • 作品の入りから、いい感じです。途中もアレ、そんなシーンあったっけと思わず読み戻ったり。森絵都さんの作品は初めて読みましたが、こんな感じなら、次もという感じです。
    後半は読み飛ばしたくなるのを我慢してゴール。描写が丁寧で読みやすいので、何とか、ほな一冊終了です。

  • 大阪のあいりん地区の釜ヶ崎で日雇い労働でその日暮らしをしていた礼司。
    ある日、大学生の大輔と知り合い小説を書くことになる。

    その小説がホテル経営者の目にとまり、小説の依頼がきた。
    それは自分の妻の半生を小説にしてもらいたいという奇妙な依頼だった。

  • 意図せず22年前の震災の、、、、、
    前日に読み終わるなんて!

  • 大阪の釜ヶ崎が主な舞台。
    関西の地理に疎いので、距離感がいまいち掴めなかった。
    主人公はある社長に頼まれ、その妻をヒロインにした小説を書くことになる。
    彼女の人生は小説にする価値のあるものだから小説にしたい、と社長は言うが、実はそこには別の目的があった。
    前半は遅々として進まない主人公の書く小説と同様に、物語の展開も緩やかなのだが、後半は様々な事実が出てきて、急展開が繰り広げられる。
    そのテンポは効果的というよりも、読者を疲れさせる様にも思う。
    一気に色々な事実が判明して、少しお腹いっぱいといった感じ。後半に詰め込み過ぎな気がした。

  • 森絵都さんのご本は、どんどんイメージが更新されていくようで、わたしにとってはいつも新鮮です。ヒロインの描写、締めくくり方がとても好きでした。

  • ちょっと大人な話も入りつつこの女の人はなかなかいないような人生送ってるなあと感じた。大阪の街って感じ。森さんは読みやすいと思う

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著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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