- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480815736
感想・レビュー・書評
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アナーキズムとはトイレの修理、がしっくり来た。
社会で生活していると、いつの間にかシステムのなかで生きていて、自分で壊れたトイレを修理したり、修理できる人を探してくることができなくなってしまっている。社会システムの力を借りずに、自力でなんとかするのがアナーキズム。
どんな人間にも必要なのは尊厳。パンだけでなく、薔薇=尊厳を。話を聞いてほしい、尊厳をもって扱われたい。
運動って会社で働くよりずっとタフ。
仲間割れしたり、うまくいかないと生活できなかったり。
日本だと貧乏なのは自分のせい、貧乏な人が不便な田舎で暮らすのは当たり前、という認識だと思う。それを、お金が無いけどロンドンに住む権利がある、田舎に行ってもいちから生活を立て直せない、と声をあげるのは日本人にはできないだろう。
売却益目的で住める公営住宅に住ませないのは確かにひどい。家は尊厳、安心。
やばい人になるのは案外爽快。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「パンと薔薇」が響いた。
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4.2
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腹の中にホットな何かが湧く小説。
ちゃんと小説なところが良い。 -
生きとし生ける全ての人にリスペクトを。
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ロンドン、予算削減のためホームレス専門ホステルから出て行けと言われた人たちが闘う。2014年に実際にあった事件をもとにした小説。
労働党の緊縮財政批判やアナーキズムなどブレイディみかこらしい作品。ストーリーを楽しむというより社会科学を学ぶ本ぽい。真面目臭さがあまり好みではなくザザッと飛ばして読んだ。 -
2023.09.01
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3.5
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ノンフィクションのライターである(だった?)ブレイディみかこの小説2作め。ノンフィクションの対象と距離をおいた書き方とは違って、それぞれの人物により迫る書き方が心に残った。若い世代に手にとってほしい。