- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488013295
作品紹介・あらすじ
新任の牧師一家のおとなりさんは、九十に手が届こうというのにかくしゃくとしているダウデル夫人。近所づきあいはしないし、教会にもいかず、気難しいうえに、なんと武装までしている!魔女のように巨大な鍋でアップルバターを作り、スイカ泥棒に向けては銃をぶっぱなす。そして夏が過ぎ、収穫の秋も終わり、クリスマスの季節がやってきた。だが、クリスマスといえど、ダウデル夫人のたくましい腕から逃れられるものではなかった…豪傑おばあちゃんまだまだ健在。奇想天外にして、心温まる、ニューベリー賞オナー、ニューベリー賞を連続受賞した、傑作シリーズ第三弾。
感想・レビュー・書評
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前二作には、やや劣るも、おばあちゃん健在。20年の歳月が過ぎ、ジョーイの息子が訪ねてくるとはー
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ダウデルばあちゃん、久しぶり!!第三弾が出るとは驚きでした。
でも、今回はおなじみの孫が絡むのではなく、引っ越ししてきた牧師一家との交流がメインのよう。どうなんだろう…あのおばあちゃんによそ者がどこまでついていけるのか?なんて心配してましたが…
しっかり巻き込まれてるし!!
特に三人のきょうだいは、在りし日のジョーイやメアリ・アリスを思い出させ、ちょっと胸が熱くなりました。
おばあちゃんのさりげな~い優しさ、いい意味で「わかりにくい」んだよね。なかなかできることじゃない。いちいち小気味よいんだ。ぶれない、おばあちゃんの「正義」の軸。その、筋の通し方が大好きだ。
圧巻は、表紙にもなっている、びっくりドライブシーン。正直、いいのかよ!!と思ったのだけど、その破天荒さがおばあちゃんだよね。
クライマックスはサプライズの連続。是非、おばあちゃんのペースに巻き込まれて泣き笑いして欲しい。 -
「シカゴよりこわい町」「シカゴより好きな町」のスピンオフ。近所の牧師さんの子供の目線からおばあちゃんが語られる。
おばあちゃん、年齢もかなりのはずなのに益々お元気そうでなにより。
孫たちのその後も垣間見れて胸が熱くなった。 -
シリーズ第三弾も、とても面白かった。物凄く男前な婆ちゃんと休暇を過ごしてみたくなる
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20110220読了
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ダウデル夫人、健在!
作品は、前作から20年位経った内容。
だって、ひ孫まででてきちゃうくらい、ダウデル夫人はかなり高齢なはずだけど、相変わらず元気なのだ。
今度は、ダウデル夫人宅の隣に越してきた、牧師一家の長男の目からみたお話。
孫が、隣家の子供たちに代わったという感じ。
3作続けて読んだけど、やっぱり1作目が一番かな♪
予測できない展開とワクワクがいっぱいでした。手作りパイにクッキーにジャム♪
ああ、美味しそう〜〜 -
同作者の「シカゴよりこわい町」「シカゴよりすきな町」が大好きだ。正義感と迫力に満ち満ちたダウデルおばあちゃん。それだけじゃなく、深く大きな愛情が、その根底にあることがわかるから。
三冊目になる本書のおばあちゃんは、前作より少々おとなしめだったが、痛快な出来事満載なのにかわりはない。
隣人の足元のためにツリーの灯りを点し続ける優しさ、いつしかこんなカッコイイおばあちゃんになりたいものだ。 -
まさかもう続編はないだろうと思っていたリチャード・ペックの『シカゴ』シリーズの新作が出てびっくり。それもこのクリスマス・シーズンに出たというのが嬉しい。小説の上とはいえ、もう会うことはないだろうと思っていたあのダウデル夫人が帰って来たのだ。何しろ、第一作の『シカゴよりこわい町』は1929年〜35年の物語という設定。次の作品『シカゴより好きな町』にしても1935年の物語で、すでに主人公のダウデル夫人は十分にお年寄りだった。今回の物語が1935年という設定では、すでに90歳近い老婆になっている。それでも、豪傑ぶりと向こう見ずな無鉄砲さは相変わらずだ。今回の語り手は隣に越してきた貧乏牧師一家の一人息子12歳のボブ。14歳になる姉のフィリスろ6歳の妹のルース・アンと共に、多感な青春時代の思い出として隣人から強烈な影響を受けることになる。お馴染みの登場人物たちもかなり代替わりしているものの、懐かしい面々も再び登場して物語に華を添えている。古き良きアメリカのクリスマス・ストーリー。背景にエルビス・プレスリーの歌が聞こえてくるような田舎町の物語だ。
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「シカゴよりこわい町」「シカゴより好きな町」に続編が出来ました、嬉しい!!!
内容紹介を、表紙裏から転載します。
『新任の牧師一家のおとなりさんは、九十に手が届こうというのにかくしゃくとしているダウデル夫人。
近所づきあいはしないし、教会にもいかず、気難しい上になんと武装までしている!
魔女のように巨大な鍋でアップルバターを作り、スイカ泥棒に向けては銃をぶっぱなす。そして夏が過ぎ、収穫の秋も終わり、クリスマスの季節がやってきた。
だが、クリスマスといえど、ダウデル婦人のたくましい腕から逃れられるものではなかった・・・・。
豪傑おばあちゃんまだまだ健在。奇想天外にして心温まる、ニューベリー賞オナー、ニューベリー賞を連続受賞した傑作シリーズ第三弾。』
第二次大戦後の1958年、おばあちゃんはたくましく生きてます。相変わらず自分を曲げず、人を助ける時にだってやりたいようにやる。
今回語り手になるのはおばあちゃんの隣に引っ越してきたボビー少年。お姉さんのフィリスと妹のルース・アンに挟まれている3人きょうだいの真ん中の子です。お父さんが初めて任命してもらった教区ですが、教会はぼろぼろ。まず教会の修理からはじめて、信者を集め、献金を集めて・・・・。牧師さんってそうやって教会を運営していくんだ、と驚きました。一人で教会をまかされる前は、牧師見習いというか助手で、いつかは自分の教区を持ちたいと願うわけね。でもはじめのうちは自分たちの宗派の信者など本当にいるの?というような地域に任命される。キリスト教にもいろんな宗派があるので、信者獲得競争に勝たなければいけないんだ。へぇ~。
権威なんて何も認めてないダウデルおばあちゃんですが、どうやらお隣さんに身内意識を持ったみたい。ボビー少年と孫のジョーイを重ねちゃった?それともルース・アンのおかげかもしれないな。そうなったらもう恐いものなし。ボビー少年一家は、おばあちゃんのペースに巻き込まれます。最初は、絶対にお隣に近づかないように言っていたお母さんが、いつの間にかおばあちゃんと気持ちを通わせているんだもの。
表紙からも分かるようにクリスマスの話が重要なエピソードになってます。この時期に読むのにふさわしい話でした。素敵な物語を、リチャード・ペックさん、ありがとう!