深い疵 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488276058

感想・レビュー・書評

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  • 2009年発表
    原題:Tiefe Wunden

  • 3.87/581   
    刑事オリヴァー&ピア・シリーズ(「悪女は自殺しない」→「死体は笑みを招く」→「深い疵」→「白雪姫には死んでもらう」→「穢れた風」→「悪しき狼」→「生者と死者に告ぐ」→「森の中に埋めた」→「母の日に死んだ」)

    内容(「BOOK」データベースより)
    『ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された。凶器は第二次大戦期の拳銃で、現場には「16145」の数字が残されていた。司法解剖の結果、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明する。そして第二、第三の殺人が発生。被害者の過去を探り、犯罪に及んだのは何者なのか。ドイツで累計200万部突破の警察小説シリーズ開幕。』

    原書名:『Tiefe Wunden』(英語版『The Ice Queen』)
    著者:ネレ・ノイハウス (Nele Neuhaus)
    訳者:酒寄 進一
    出版社 ‏: ‎東京創元社
    文庫 ‏: ‎521ページ

  • 「森の中に埋めた」でハマってしまったネレ・ノイハウス。
    ミステリー要素以外に、テーマや、オリヴァーとピアの世界が面白い!訳も素晴らしいのだと思う。
    ホロコーストについては学校で習う知識しかなかったが、本作を読んで、もっと知りたいと思った。過ちの歴史に対して、恨とも哀悲とも違う感情を覚えた。上手く言えないのだけど、無知である事が恥ずかしくなった。

  • 独警察小説。オリヴァー&ピアシリーズ第三作。
    ユダヤ人殺害事件の捜査を進めるうちに、ナチス時代の殺戮事件に遡っていく。複雑で残酷な事件を追うことになるが、最後はほっとさせられる。

  • 9月20日読了。図書館。

  • 深い疵 (創元推理文庫)

  • オリヴァー&ピアシリーズ第三作。
    戦争中にはこうしたことは世界中で起こっていたのだろうなと思う。だからこそ日本でも戦中戦後の混乱を利用したミステリーが数多くあるわけだし、面白い。
    それにしてもドイツというとヨーロッパの中でもお堅いイメージがあったが、このシリーズを読むとやはり男女関係(もしくはその他の恋愛関係も)は随分発展しているのだなと思う。捜査関係者、事件関係者と安易に個人的関係を結ぶなんて日本の刑事小説では考えられないことなのだが、その辺がお国柄を感じて海外小説は面白い。
    またこんな大昔の事件を実際に起訴出来るなんていうのもお国柄を感じる。日本ならいくらこれだけの証拠が揃っていてもどうせ起訴猶予処分で終わりそう。

  • 思いもしなかった人が犯人。
    犯人の過去の体験がおぞましい。こういう被害者の人たちは沢山いたんやろな…。人間は、どこまで残虐になれるのか…。
    このシリーズ、発行が順番通りじゃないから、人間関係が混乱する。

  • 友人のレビューを参考に読んでみた。
    雰囲気最高、読み応えばっちり、犯人探しもそこに至る臨場感も趣深く書けていて、翻訳も良い感じ。

    ただ、ミステリー読者としての俺のレベルには少々手ごわい感じだった。登場人物が多くて彼らの血縁や付き合い関係が整理できない。操作する側される側にも付き合いがあったりするから余計ややこしい。
    巻頭の相関図や人物紹介を、その都度見るんだけど、それだけではついていけない。しかも「○○氏は実は××氏」っていうのまで出て来てしまったら…
    誰がどんな人やったか分からなくなる度に、読み返したり思いだしたりしてたら、存外時間がかかってしまいリズムに乗り切れなかった。

    本の面白さっていうのは、その本自体の出来もあるが、読み手の実力もないと真価が分からないもんだと、思い至らされました。

  • 名前やキャラを把握するのに手こずりましたが、頭に入ってしまえば、後は展開も早いしキャラの魅力もあるので、するすると読めました。
    過去の深い因縁が絡みあって、最後に事件が収束したときはすっきりしたとともに切なかった。
    オリヴァー&ピア、男女のバディものでありながら、2人は恋愛関係ではないのがちょっと珍しい。
    初期の頃のドラマ『BONES』のふたりみたい。この作品で少し距離が縮まったようだけど、この先二人の関係も変化していくのかな?

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