魔法飛行 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M か 3-2)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488426026

感想・レビュー・書評

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  • パチパチパチと最後の話でこれまで散りばめられたピースがパチリとはまる。
    だがしかし、轢き逃げ犯は最後まで解明されず…。

  • 有栖川有栖氏解説。
    続編。4つの短編から。

    前作とは違い、実際瀬尾さんと会う仲だけれど、物語→手紙、の手法は変わらず。

    今回はさらに差出人不明の手紙を挟んでいるが
    ラストに全ての謎が解ける。

    最近名短篇シリーズを読んで、解釈や他の人の感想を読むとこうも見える風景が変わるのかと驚いたが
    このシリーズではそれが物語として読めるのが面白い。

    瀬尾さんの思考の深さには驚くが。
    (正直、交通事故の壁絵の少年2人の行動に非難めいた感情を持ってしまった。。。)

    ラストの兄妹、彼等との関係はどうなるのだろうか。
    個人的に兄と主人公、この関係に瀬尾さんはどんな感情をもつのだろう、と思ってしまったところが
    妻子持ちの円紫さんとは違う構成ならでは??

    また続きがあるそうなので読み進めたい。

  • 駒子シリーズの続編。今度は自分で物語を書いてみることに。とてもいきいきとした日常を描いた物語。でもその物語の間に割り込む謎の手紙。最後までモヤモヤ──からのスッキリでメルヘン。駒ちゃんに惚れる。

  • どうやらななつのこを先に読んどかないといけなかったみたい。

  • デビュー作「ななつのこ」の続編。
    加納朋子さんの作品の中でも、指折りのお気に入りです。

    ありふれた日常と、そこに潜む小さな謎。何気ない風景がこの方(というのは駒子なのか加納さんなのか)の手にかかると実に鮮やかな色彩をまとって読者の眼前に描き出されます。ラストに至る流れも圧巻ですが、それよりも日々のやり取りに共感したり切なくなったりできるのが、このミステリの魅力なのではと思います。

    あと、表紙と解説が素晴らしいです。

  • この話は文教大学湘南キャンパスの大学祭(聳塔祭)を舞台にしたものです。印象的な大学の建物を中心に、学生たちの織り成す物語をお楽しみください。

    事務局 K.K

    加納朋子さんは文教大学短期大学部文芸科の卒業生。1992年、『ななつのこ』で第三回鮎川哲也賞を受賞、作家デビューしました。短期大学部のあった湘南キャンパスの図書館には、当然のことながら加納さんの著書が揃っているのですが、越谷図書館でもこのほど、未所蔵だった文庫作品をすべて購入しました。みなさんの先輩が創る作品世界を、どうぞお楽しみください! (展示作品全18点:七人の敵がいる、少年少女飛行倶楽部、ぐるぐる猿と歌う鳥、スペース、モノレールねこ、てるてるあした、コッペリア、レインレイン・ボウ、虹の家のアリス、ささらさや、螺旋階段のアリス、沙羅は和子の名を呼ぶ、月曜日の水玉模様、掌の中の小鳥、いちばん初めにあった海、ガラスの麒麟、魔法飛行、ななつのこ)

    事務局 T.S


    越谷OPAC : http://kopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1000425621

  • 「ななつの子」の続編だそうですね。
    加納さんの小説のパターンに慣れてしまったのか、続編と思わず読破。
    やっぱり!う〜んすごい。の一言でした。
    一見なんのつながりのない短編集に思えて、実は最後にすべてつながってた。。
    ファンタジーと思いきや、実はミステリーでした
    主人公の彼氏(?)信頼できる人物の痛快な推理。

    最初の物語こそ、そうだろうな〜とは思ったのですが、途中、
    ひき逃げ犯の家族らしき人からの手紙とか、全く謎だらけで、
    誰だろ?とどんなに推理しても分からなかった。

    う〜ん加納さん。やってくれます。
    今日ははれてますが、雨の午後とかにお茶を飲みながら読みたい推理小説。
    って感じです。お勧めですよ〜

  • 「ななつのこ」の続編。瀬尾さんにそそのかされ駒子は自分の日常における謎を物語にして書いてみた。瀬尾さんに宛てた手紙と駒子の日常を描いた物語。その後、届く差し出し人の名前のない不思議な手紙。最終章にて明かされる真実と謎解き。タイプライターやテレホンカード等、今では名前さえ聞かないような代物も出てくる時代、ストーカーなんて言葉もない時代、この作品が31年前と言うことを考えれば、ちょっとしたミステリ。今なら完全に犯罪になると思いますが。ラストは、駒子と瀬尾さんのほんわりとしたラブストリー的展開で終焉。

  • 連作短編4篇でもあり最後1篇は全編を通じての謎の手紙を纏める物語。出席簿、十字路の幽霊、風船とUFOなどの謎をいとも簡単に解く瀬尾さんの名探偵ぶりも駒子のおっとりしつつも行動力のあるところも好ましい。

  • そこをつなげてしまうのは、話ができすぎてしまう...なんて思いながらも、さらりと読了。駒子の勢いの変化が、たった 3 編なのによく表れている。そして何もかも、りん、りん、りん。

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著者プロフィール

1966年福岡県生まれ。’92年『ななつのこ』で第3回鮎川哲也賞を受賞して作家デビュー。’95年に『ガラスの麒麟』で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)、2008年『レインレイン・ボウ』で第1回京都水無月大賞を受賞。著書に『掌の中の小鳥』『ささら さや』『モノレールねこ』『ぐるぐる猿と歌う鳥』『少年少女飛行倶楽部』『七人の敵がいる』『トオリヌケ キンシ』『カーテンコール!』『いつかの岸辺に跳ねていく』『二百十番館にようこそ』などがある。

「2021年 『ガラスの麒麟 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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