風ヶ丘五十円玉祭りの謎 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488443139

感想・レビュー・書評

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  • <裏染天馬シリーズ>の3冊目。
    今度は学園生活で起きる日常の謎を題材にした短編集。
    謎解きについて行けないこともあるけど、前作からこのシリーズのお楽しみは天馬with香織,時々鏡華×柚乃&早苗の掛け合いを楽しむような趣になっていて、今回もとても微笑ましかった。加えて孤高の金髪・針宮理恵子の可愛いところまで知れたしね。

    どうやら図書館で大学生が殺されたようだな。そちらの事件へ行ってみよう。

  • '22年7月26日、Amazon audibleで聴いて。

    2回目、かな…ということもあって、か?

    正直に、言ってしまうと…つまらない&くだらない。

    なんだろう…軽いストーリーが嫌いではありません。でも、これは……僕は、今回は全く、楽しめませんでした。ファンの方、ごめんなさい(_ _;)

    なんか、このシリーズ…僕は、ダメなのかな?この作家さんの、シリーズ外のを読んだら、また違うのかも。

    登場する写真部の部長の女のコ、可愛かった…ナレーターの個性と、そこは合っていたような。あと、不良っぽい女のコ。名前は覚えてませんが…針宮さん?いじらしくて、可愛かったです。

    「体育館」と「水族館」、★4つ、付けましたが…厳しく言うと、好きではないんだな…ということを、今作で実感しました。「図書館」は、もう聴きません。

  • 日常の謎系なのでサクッと読めますが流石青崎先生ワールド!!面白さが詰まった作品でした!
    少しずつ天馬くんのことがわかっていくのも楽しいですね
     
    体育館、水族館、本作の順番で読むことをオススメします!
    次は図書館の殺人楽しみ

  • シリーズ第3作目
    今回は人が死なない連作短編集。

    日常の謎でもトリックがあって面白かったし、キャラがどんどん愛着湧いてきた!
    そしてお父さんとの仲は言うほど…?今後も楽しみ!!

  • 夏祭りにやってきた風ヶ丘高校のメンバーたち。なぜか屋台のお釣りが五十円玉だけで返ってくるお祭りの謎を解き明かす表題作を含め、全五編+おまけの短編集。日常の謎がテーマで長編の休憩としてサクッと読める。

    殺人もなく日常の謎とは言っても、裏染のロジカルな推理を堪能できる。『もう一色選べる丼』は学食が舞台。二つの具をのせられる二色丼。学食外の草むらに落ちていたカツだけ残された丼は誰のもので、なぜそうなったのか。日常にある不可解な証拠から、人間心理すら読み解いていく楽しさに溢れている。

    演劇部の先輩が書き残した謎を解く『天使たちの残暑見舞い』も好き。6年前の2-Aを舞台に、抱き合っていた女生徒二人が密室の教室から消えた。それを6年越しに裏染たちが状況再現し推理する。日常系密室も面白いね。柚乃と早苗のいちゃつき?や裏染の意外な一面も見どころ。

    緋天学園の廊下に置かれた花瓶が音もなく割れたのはなぜか。『その花瓶にご注意を』は鏡華が探偵役をする変化球。相棒はなんとも意外なあの人。世間は狭い(笑) 犯人の目星はつくものの、その犯行をロジックで突き止める難しさ。論理の斬り合いが楽しい作品。

    最後のおまけもシリーズ読者必見の内容となっている。2作目の『水族館の殺人』まで読んでおくとより楽しめるので、そこまで読んだ方はぜひ。

  • 当初はこの作品だけ日常系の謎で短編集とのことだったのでスキップしようかと思っていたけど、裏染天馬シリーズにすっかりハマってしまったので即購入。
    日常系のミステリーはあまり読んだことがないけど、こちらもしっかり論理立てて真実が導かれる過程がとても面白かった。
    あとは体育館などで出てきたキャラがまた再登場するとちょっと嬉しかったり。
    天馬と柚乃ちゃんの掛け合いが好きです。

  • 裏染シリーズ第三弾!
    ここまで出てきた登場人物たちをうまく活用した短編集。箸休めかと言うとそんなことはなく、どの短編もおもしろいです。
    人が死なない日常謎に目を向けていて、ほっこり系ミステリ好きの私にとっては嬉しい一冊。
    ぜひシリーズ通して楽しんでください!

  • 短編集も面白かった。日常の謎系好きにはたまらない。
    ライトノベル風?のキャラ付けが濃くなってきたような……。これが平成風ってことか!

    『もう一色選べる丼』
    タイトルからして遊び心が満載。放置された学食の食器という謎、これをこんな風に謎解きするなんて。何を謎にするか、というのも作家のセンスなのか。

    『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』
    競作 五十円玉二十枚の謎が大好きな新本格ファンにはたまらない。このオチもまた…笑。お兄さん、だんだん心配症なお父さん的になってきちゃって。

    『針宮理恵子のサードインパクト』
    青春小説!胸キュン!かわいい!!
    裏染天馬くん的にはこう、眺めて楽しむ学園ラブコメ的な存在なんだろうか。謎もよかったけど、物語がすごく良かった。これ好き〜。

    『天使たちの残暑見舞い』
    これは、作者の百合趣味が爆発してるんだろーか????
    密室トリックのこのネタすごいおもしろかった。一発ものとも言えるけど、料理の仕方も楽しい。

    『その花瓶にご注意を』
    探偵キャラとしての鏡華ちゃんにはそこまで惹かれないんだけど、おともだちの仙堂さんがまさかの…で面白かった。再登場あるかな?

    『おまけ 世界一居心地の悪いサウナ』
    裏染天馬くんの気になるところのさわりに触れられた、のかな。シリーズでこの人はまた出てくるんでしょうね、楽しみだな!

  • 本格ミステリとは何か? という問いに対する僕の答えは「探偵役が真相に辿り着くまでの道筋が美しい物語」なのです。何故その真相に辿り着いたかが美しく書かれていないと満足できないのです。
    その意味では青崎有吾による一連の裏染天馬シリーズは、まごうことなき本格ミステリなのです。

    長編では殺人事件を相手に濃厚で緻密な謎とその解明が描かれますが、この短編集では所謂「日常の謎」を相手に軽やかに、でも推理は濃密に展開されます。
    学食裏に食べ残しのどんぶりを放置したのは誰か? 夏祭りの屋台でおつりが五十円玉ばかりなのは何故か? 吹奏楽部の男子が閉め出される理由、放課後の教室から消失したふたりの少女、廊下の花瓶を割ったのは誰か? 何てことない事象を謎と仕立てて、その真相へと進んでいく展開は実に面白いです。細やかな伏線が(場合によっては大胆に)張り巡らされ、それを探偵役がひとつひとつ指摘していく爽快感。本格ミステリの醍醐味を味わえます。
    あの「五十円玉二十枚の謎」の亜流が見られたのにも欣喜雀躍ですよ。

    パスルゲーム的な話が多い中で「針宮理恵子のサードインパクト」は青春小説としての面も描かれています。見た目とぶっきらぼうな口調から他生徒から敬遠される女生徒は、年下の小柄な男子生徒付き合い始める。その男子がどうも部活の女子たちからパシリにされ練習場から閉め出されていると思い、どうすればいいのか悩む。
    そこに潜む理由は解明されるのですが、その思い悩む姿やそこから取る行動が実に青春なのですね。このシリーズは所謂キャラクター小説の流れを汲むもので、キャラクターはかなり戯画化されているのですが、その中でこのように正統派青春小説のような展開を見せられると妙に得した気分になりますね。

  • 才能豊かな作者さんだなぁ。「日常の謎」分野も安心してお任せできます。おまけ編も気が利いてるし。おそらく今後もフォローしていっても間違いないかと思われます。

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著者プロフィール

★小説家/推理作家。“平成のエラリー・クイーン”の異名をとる、本格ミステリ界の若きエース! 代表作に『体育館の殺人』『図書館の殺人』『ノッキンオン・ロックドドア』など。

「2018年 『ネメシス ♯40』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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