ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ
- 東洋経済新報社 (2014年10月31日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492533482
感想・レビュー・書評
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コンサルティングファームで経験を積んだベテランが一生懸命詳しく書いた本、という印象。内容は至極真っ当だし、為になることも多いですが、いかんせん情報量が多すぎる。
章の中でも細かく項が分かれていて、一つ一つの項にびっしりと文字が書かれているので、各項がとういう構造になっているのか頭に入ってこない。編集の問題もある。この本が違和感なく読める人はなかなか忍耐力があるなぁと思います。
とはいえ、基本的には良書です。特に、冒頭のbadエピソードがいいですね。誰しもが一度は経験、ないしは目にしたことがあるシーンだと思います。惜しいのが、badに対するgood例がない点。bad例に対して、今の半分くらいの分量でメリハリついた簡潔な説明を入れて、good例で締めるとよかったのだろうなと思います。各トピックの最後についている纏めはハイレベルすぎて上滑りする印象。
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腹落ちとは、目的と理由を深く理解し、具体的にあるべき姿を自ら描き、ワクワク感や当事者意識「持てるレベルまで納得すること
合意形成のステップとして、
・何の話をなぜここでするのか?
・なぜそのアクションをとるのか
・どのアクションを選択するのか
・誰が、いつ、どうやってやるのか?
参加者の状況を把握するためには、
・ファクトを用意する
・参加者の意見や態度を予測する
賛否が出た際には
・どこに賛成・反対しているのか
・なぜなのか やるべきではない?やりたくない?できない?よく分かってない?
・その人の境遇や背景を慮る
・参加者相互の関係性を考える。現場の意見はどうか?マネジメントの意見はどうか?
論点は発言されないことが多い(発言者自身が意識していない)。かつ、複数の論点が混じっていることも多い
論点は、広げる、絞る、深める
・フレームワークを活用して広げる
・議論すべき論点、すべきでない論点がある。到達点に至る上で合意が必要?主張に対立がある?その場の参加者で結論出せる?全てYESのときに議論する
・論点をさらに因数分解して深く切り込む
問題解決のステップ
What, Where, Why, How
・何が問題なのか?
・どこに問題があるのか?
・なぜそうなのか?
・どうすれば良いのか?
・人材が確保できないことが問題?人が辞めること自体が問題?
・どんな人が、どの時期に、どの部署で辞めてる?
・なぜ辞める?指導がきつい?仕事が多い?
・給料を上げる、話を聞く、評価制度を変える
場の目的共有
・何を決めるのか?
・誰がどうやって決めるのか?必要な情報は揃っているか?
・参加者は何を期待されているか?
原因広く洗い出すためには、
状況の映像化。問題が起こったシーンをイメージして、問題を言語化する
あえて逆を考える。逆にどういった状態になれば問題が生じないのか?
案の評価結果は、ゴールではなく、議論の出発点。評価基準の重み付けや、課題の重要性・緊急性、など勘案して決める必要がある
意見が出たときは、
・何について?どの論点?
・何だと言ってる?
・なぜそうだと言ってる?
・何のためにその発言をしている?
集団の進化ステップ:烏合の衆→対立→団結→変革詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私には難しかったかも…もう少し噛み砕いた本を読めば良かったです。読んでる最中に眠く…。
内容自体は良いのは分かるのですが…理解するには何度か読み直す必要がありそうです。 -
著書の先生の授業を受講して、テンションが上がって購入(ただ、受けた授業のテーマはこれとは違うのだが…)。
当然と言えば当然であるが、過去に受けた「ファシリテーション&ネゴシエーション」の復習のような内容。
ノウハウ本なので、いきなり全てやるのは難しく、自分の気になったところをピックアップ。
「仕込み」と本番の「さばき」の二章立てなのだが、自分がファシリテーションをした場面を思い出しながら読むと、どうも今の自分には「仕込み」に課題があるらしい。
・「仕込み」=議論の出発点と到達点を明確にする、参加者の状況を把握する、議論すべき論点を洗い出し・絞り・深める
・参加者の把握は、話されるテーマから、何を知っているのか、どのような考えを持っているのかを考えるのがポイント
・論点とは「その意見や主張がどういった問いに答えているのか」ということ
・いろいろあるが、絶対に忘れてはいけないのは、「議論の到達点」と「重要な論点とその関係」
ちなみに、先生曰く、帯裏にキーフレーズが隠れており、電子版より本を買った方がよいとのことです。 -
図書館で借りた。
いつからかビジネス・社会人において、「ファシリテーション」が一つの必須技能みたいに広まった気がする。ファシリテーションはよく「上手く会議などを回す司会者」的な説明・解説がされるが、本書は会議運営に加え、「仕込み」が大事であると説く。それはたしかに、私もそう思う。
全体の半分近くを仕込みに対する説明・解説で費やす構成なのが本書最大の特徴。後半の「さばき」に関しては、他のファシリテーションの本にもありそうな内容という感じで、そこまで珍しさや意義は感じなかった。
また、本のタイトル通り「教科書」チックに構成されているのも特徴だ。ノートに整理したくなる、非常に綺麗なまとまりを感じた。 -
『#ファシリテーションの教科書』
ほぼ日書評 Day576
いっとき随分とお世話になったグロービス本がKindle Unlimitedに出ていたので読んでみた。
タイトル通り教科書として、しっかり作られており、随分と場数を踏んだつもりの評者でも、改めて学びの多い内容だった。
一方で、ファシリテートする対象が、暗黙のうちに、課題解決のための提言を取りまとめるための会議に限定されているようなので、それ以外の利用シーンでは、若干の応用が必要である。
ファシリテータが守るべきガイドラインが、かなり具体的に語られており、これはこれで参考にしたい。例えば、
提案に賛成しない人は、反対なのではなく、まだ事象がよく分かっていないので、意思表明できない可能性がある。
ファシリテータが、時間が限られていることを口実に深まりつつある議論を切り捨てるのは、危険である。
Where(どこが問題か)を飛ばしてWhy(何が原因か)の議論を始めると、議論に収拾がつかなくなるリスク。
議論の最後には、「実行プラン・コミットの確認・共有」を忘れずに行う。それにより議論の結果が確実に実行に移されるように。
といった具合である。
ただ、これらは、かならず(指摘中にも触れられているように)時間の制約の中でコントロールしなければいけない。そのあたりの具体的なhowをもう少し知りたい気はした(個人的には、定刻通り会議を始めるのが、しっかり結論を出すための一番の近道と考えているが)。
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ファシリテーション技術の向上を上司に促されたため、購入。ファシリーテーションするための、会議前の仕込みと、会議中の発言さばきの技術を紹介している。仕込みとは、議論の内容を事前に把握するため、論点の切り口を整理しておくこと。今まで、会議では参加してから資料に目を通すことが多かったので、事前の内容把握は目から鱗だった。今後の会議では事前に論点を把握した上で参加しようと思った。
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合意を得るだけでなくコミットメントを引き出すところまで視野に入れていたところが共感できた。判断基準の違いは、社会で多様な人と関わる中でよくあることだが、あるべき姿に立ち返ることで、優先順位をつけて議論できると感じた。
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参加者の「腹落ちをつくる」という言葉が良い。ファシリテーションの奥深さを感じた。
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ファシリテーションという議論のさばき、進行を教科書のようにまとめた本。
もファシリテーション自体が個人の能力や経験によるところが大きいと思っていた。
本を読んで学んだところでデキルようになるかと言えば微妙。
ファシリテーションを知るという意味で一読すべき本だと思う。 -
要は議論をまとめるためには事前の仕込みが必要。仕込みとは、現状とゴール設定、論点の明確化。論点は洗い出し、絞り込み、深めることで、話すべき論点と話すべきでない論点を整理しておく。
進め方はメンバーの状態を見て決める。目的共有、論点の明確化、議論。
グループ会での情報共有で、論点を明確にして仕切る。相手に合わせて。