- Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569628974
感想・レビュー・書評
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著者は作家であるが、文章表現のみならず、声楽、能、絵画、写真など様々な芸術に能動的に親しんでいる。芸術は鑑賞するだけでなく実際に表現することでより理解が増す。入り口はちょっと楽しみたいという気持ちでよいが、完成形はなく、やればやるほど奥の深さを実感し、積み重ねが大切。やらなければならない「仕事」と異なり、芸術を楽しむことで人生の厚みが増す。とにかく人前で表現し、恥をかくことで上達していく。など、共感できる部分がたくさんあった。広く深く芸術に触れ、目や耳を肥やし、表現力も高めていきたい。
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豊かな人生のためには遊びが必要だという。そして芸術活動に勝る遊びはないという。自己表現は根源的な欲求であり、鑑賞して面白いのは自分でやったことのある芸術なので、楽しみたければ自分でやってみるのがいちばん。歌にしろ絵にしろ自分でやってみないと鑑賞しても分からない部分が必ずある。人間いくつになっても徐々に地道に発達していくことは大切な人生の要素。芸術に真剣に取り組み、技術を身につけていくというのは、自分の人生の中に「読んでも読んでも終わらない本」を持つようなもの。芸術には終わりがない。絵画で描く対象は無限にあり、必要な技術も限りがない。
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自分の知らない芸術世界を知りたい欲求はある。だからこそこういう本も手に取ってみる。でも、最低限のいろはくらい、せめてまず掴んで、それから実際の作品に触れて、ってなると、どうしても必要な時間の捻出がネック。結局、まあ良いかってなっちゃう。で、昔取った杵柄の中で、ちんけな芸術生活が繰り返されていく訳です。あかんやん。けど本書では、それだけでは事足りずに、更に自分でそれを経験してみるところまで提案されている訳で。ちょっとハードル高いかも。
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仕事は人生に必須のものではない
自己表現は本源的な欲求
ニュージーランドのラグビーチームのウォークライ
画一的な教育では芸術は育たない
違いを許容する社会を
自己表現とは、自分らしい自分を見せる
観察し、考えることから芸術が生まれる
物事を深く考える
芸術はきわめて知的な営み
つまらないことも観察すれば面白くなる
いかに自分の頭で鑑賞するか
近くで見て鑑賞する
主体的に芸術とつきあう
見た絵の記憶が残る見方
自分が何を感じ、何を考えたか
考えなければ違いはわからない
わからない から わかりたい へ
先人のいうことは正しいとはかぎらない
まずは好きなものを深く探求することから
優先順位を考えれば時間は作れる
すべては模倣から始まる
芸術は生きる力
要は、志を持つこと、
一生懸命に努力すること、であって、結果はあとからついてくる。
この消息を知ると、生活は圧倒的に豊かな光を帯びてくる。
知性とは、主体的に心を磨くこと。 -
絵画、書道、音楽、写真、能楽、そして文章と、著者自身がさまざまな芸術と付き合ってきた経験を踏まえて、真に人生を豊かにするための「芸術」のあり方を語った本です。
日常にほんの少し彩りを添えるといったような、軽い「芸術」ではなく、真剣に芸術と向き合ってきた著者の言葉だけに、説得力を感じます。が、そのぶんどうしても、芸術というものの敷居の高さを意識してしまいます。 -
思っていた内容と違ったので途中からななめ読みに…。
またいつか気合入れて読み直してみようと思いますがきっとその機会も巡ってこないような…。 -
いかに「遊び」が大事かを説いている。
口調が若干いらっとさせるが、書いてある内容はもっともだと思う。
ただ当たり前の内容でもあったので、
この本もただの自己満足じゃないか!と以下省略。 -
芸術をちゃんと理解し、楽しみたければ、自分でもやってみろ、って話。そんなん経験でわかってたから、もっと深い所に踏み込むための示唆がほしかったな。
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物事を「観察」することの重要さを学んだ。木を見て「木」と大枠にカテゴライズするのではなく、その木はどのような形でどのような特徴があるかなど、細部に渡って観察することで日々の暮らしは刺激的になるのではないか。そんなことを思わされた。
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旅をアートしたい!
筆者は仕事は必須なものではないが、遊びは絶対かかせないもの。
そして、芸術に勝る遊びなどない と言う。
率直にボクが思ったことは、
「旅をアートしたい!」という感想だ。
芸術を深く理解するためには、実際にやってみないとダメだという。
言われてみれば確かにそうだ。
ルールが分らなければ、何も分らないのと同じで、
芸術を深く理解するには、まずは自分が深く理解しないと何も感じることができないということだろう。
深く理解するには実際に自分でやるしかない。
ただ日本では芸術というと、芸術エリートにしか開かれていないというイメージや新参者を受け入れないという閉鎖的な社会になっている。
そんなの気にせずに、なんでもやってみろ!という筆者の気持ちを本書から読み解くことができる。
ボクは、カメラと物書きという芸術を駆使して
旅を本気でアートしていきたいと感じた。