- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569779881
感想・レビュー・書評
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やる気主義の逆効果に鋭い指摘をしていて、共感する。
が、なかなか実践が難しい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伝家の宝刀は抜かない。例えば部下に対して叱ってもよいが、人事権を安易に使わない。
そして、それを公言する。
やる気を引き出す為にはこちらが、あまり入れ込まないことが大切。
やる気主義を捨てることで、やらされ感が払拭され、自発的なモチベーションが発揮される。
やらされ感の対局にあるのが、所有感。
仕事では裁量権に近い感覚。
リーダーは必ずしも強い必要はない。カーリングのスイーパーのイメージ。
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まあ、なるほどという感じ
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やる気は評価しない。人を管理しない。 個人的には書かれていることを全面的に支持したい。 上に立つ人は実践してもらいたい。 普通は躊躇すると思うけど。本書でも触れられている未来工業、一時期かなり持ち上げられてたけど考え方を取り入れて実践した所はほとんどないようだし、変えていくっていうのは難しいんだろうね。
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やる気主義が,仕事のやらされ感を促進し,所有感を阻害する。管理しようとすればするほど管理主体の主体性追求により部下の行動の自由度は下がり,指示待ち能力の出し惜しみ等が生じる。
管理は片手間になるよう,裏方に徹することが重要。学生指導においてもそうかもしれない。 -
大変ツボをついている本。やる気阻害の要因(主にマネジメントの内容)と、やる気の大本(所有感の高・且つやらされ感が低)等を例をあげて明示。おしむらくは、評価の曖昧さに対する打開点が弱い。(川下の原則のみ。)
プレーイングマネージャー推奨に違和感覚えたが、片手間と無責任の違いを明示しているので、概ね納得。 -
マネジャー自体の「やるき主義」こそが、見せかけの「やる気」を招き、本当の実力発揮を阻害しているという内容。確かになぁと思う点もある。その仕事をownしている感じが、各人が能力を発揮する基本条件というのもその通りだと思う。さてどうやってそこまで持っていくのか?
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やる気重視の日本の管理の弊害について論じており、大変興味深かった。がんじがらめの管理をやめ、のびのび仕事をさせて、部下に仕事の所有感を与えることが、結局はやる気を高める。上司は部下が気持ちよく仕事ができるよう、障害を取り除くことに集中すべき。コントロールしようというおごりを捨てるべき。といった助言はたいへんためになった。
子育てにも参考になる話で、心の片隅においておきたい。
ただ、大学の先生の話の割には、主観的な話が多く、論拠となる事例には乏しかった。客観的な事例も多くあると良かったと思う。 -
モチベーションについての本。
日本人のやる気は「見せかけ」で、実際はモチベーションは高くない。その原因は、皮肉なことに「やる気主義」にある。
やる気の足かせとして5つの要素が上げられている。
1.残業への不満
2.定まらない目標
3.過剰な管理
4.まだら模様の人間関係
5.不公平な評価、処遇
その足かせを作っている原因が「やる気主義」にあるという。
やる気を見せるためには休出・残業は避けられず、次々と高い目標を設定させられ、上司はさらに上にやる気を見せるために部下を過剰に管理し、飛び抜けぬよう、出し抜かれぬよう仲間と牽制し合い、やる気という不明確なものが評価基準となっているため、評価は不公平感ばかりを生む。
逆にモチベーションを持って仕事ができるためには、仕事の所有感を持つことが肝要。そのためには、上司の管理は片手間でよい。仕事を見るのは、やる気のような「川上」ではなく、成果や目標に近い「川下」で見ること。部下が主役で上司が脇役をしっかり意識し、上司が部下を支援すること。さらに評価はあえてアバウトにすること。
読んでみると、自分にも「やる気主義」に毒されて行動している面というのもあるというのが自覚できた。やばい。 -
「苦労すること、汗をかくことだけが尊いという社会は暗いし、怖い。」というところが笑ってしまった。笑い事じゃないんだけど。まさに日本の社会ってしそんな感じなので。