ギフト

著者 :
  • 双葉社
3.63
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236194

感想・レビュー・書評

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  • 心に深い傷を負った元刑事の須賀原と、死者が見える少年・明生のお話。
    それぞれに胸の内に深い後悔や苦悩を抱えながらも、出会ってしまった霊達の思いを昇華させてゆく2人。
    伝えたい思いや未練がありながらも、誰の目にも触れられずに現世に留まり続ける孤独はいかばかりだろうか。
    個々の霊達のお話は意外と重いけれど、最後には行くべき世界へと旅立っていく。
    そんな良い方向へと向かう霊だけでなく、手を差し伸べても意固地に跳ね除ける救われない霊を描いているところが良かったです

  • この手の内容がギフトって名づけられることって多い。にしても良い話だったなあ。残酷な内容もあるのに感じさせないくらいの透明感。武本警部とはイメージ違うじゃん。作者さん多才なんだね。

  • おもしろかった。明生にも幸せが来ますように・・・。

    警察官時代、警察官の子供に職務質問をしようとして逃げ出した子供を事故死させてしまったという過去を持つ須賀原は霊が見える少年 明生と知り合う・・・。明生に触れると須賀原にも霊が見える。

    とおりゃんせで、優しいおばあちゃんの霊を、秋の桜で、かわいい犬を、
    氷室の館では、親に性的虐待されていながらも弟のことをずっと死後も案じていたかっこいい七歳(!)の女の子の霊を空に還す。

    構ってちゃんの例は暴走してどっかいったけど。。

    最終話で須賀原が事故死させてしまった少年と家族を和解させる。明生は自分の家族との溝を埋められぬまま、留学する。。

  • 霊が見える少年と元刑事の話。短編集なので非常に読みやすかった。死んでもなお留まっている人たちなので、哀しい話が多かった(〇>_<)また彼が帰ってくるのをわたしも待ちたくなった。

  • 「シックス・センス」のDVDをきっかけに話が始まる霊が見える少年と過去の過ちを背負う中年男性の話。
    見えてしまった霊の悩みを二人で解決していく中編集だが、やはりどことなくシックスセンスを彷彿とさせる。女の子の霊の話とか血だらけになった男性が顔を覗き込むとか。しかも、霊が見えるがゆえに家族や友人に理解されない少年なので、どうしても斬新さは感じられない。さすがにブルース・ウィルスネタではないけど。
    話は毎回、少年が霊をテーマとしたDVDをレンタル店で借るところから始まるが、そのパッケージの一つの「ふたり」がとても懐かしい。また観たいな~。

  • 連作短編。
    どの短編も優しく、そして優しいだけに物悲しい。
    その中で「自惚れ鏡」は少し異端。
    人間性が一番良く表れている(ちょっと過剰だとは思うが・・・)だけに、他の優しさに満ちた作品世界から、突如現実へと引き戻される。
    この編だけは不快感が伴い、好き嫌いが分かれるのではないだろうか。

    明夫少年が徐々に強く逞しくなってゆく様子が、幽霊以上に胸を騒がせる。

  • ハードボイルドのタッチで話が始まった。
    霊が見える少年と、ハードボイルドな中年男。どこかでいつかみた設定のような気がしながら、結構感動している。いや結構じゃなく、かなりいいです。
    それにしても、作者の名前、絶対読めない。

  • 「シックスセンス」が出てくるので、いろいろ疑いながら読んでましたが、最後は希望の持てる別れで良かったです。
    それにしても、明生の生きにくさはこれからも変わらないでしょうが、須賀原さんの存在が支えになることでしょう。

  • 「てふてふ荘」を読んだときに、これも似たようなお話で
    オススメですみたいなことをどこかで読んだので、
    読んでみました。

    幽霊が見える男の子と元刑事のお話。

    1つ1つのお話は、ちょっと感動します。

  • 死者が見える少年と心に傷を負う元刑事の話。

    どこかで聞いたような話だと思いながらも読んでみた。
    孤独な2人が死者と関わり、その願いを叶えようと力を貸すうちに、少しずつ自分も前に進もうとする姿がいい。
    ラストの少年の決意は痛々しいし切ないけれど、読後感は爽やか。何年後かの2人の姿も読んでみたい。

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