極楽タイ暮らし: 微笑みの国のとんでもないヒミツ (ワニ文庫 G- 77)

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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584306772

感想・レビュー・書評

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  • 高野さんが昔、チェンマイで日本語教師をしていたっていうのは、いろんな本にかいてあるので知ってました。

    私は19歳の時、短大の海外研修でタイのワークキャンプに参加し、チェンマイのパヤップ大学の学生とカレン族の村に行ったことがあります。

    その時に、パヤップ大学の学生はみんな、本名ではなく「アップル」とか「ブルー」とか、とにかくあだ名で呼ばれてたなあ、とかいうことを思い出しました。

  • 高野さんがツイッターで販売終了を告知していた。コンスタントに売れているんだけど、内容が古くなったから、ということだそうだ。どれどれと読み返すことに。

    いやあ、やっぱりおもしろいよねえ。タイに限らず、他国の人たちの生活や考え方について、ここまで深く、かつ、楽しくわかりやすく(ここがミソ)書いたものって他にあんまりないのでは。表面的な「国民性」を指摘するにとどまらない人間観察がすばらしいと思う。ツイッターでも「内容が古くなっても価値があるんじゃないですか」という発言があったが、ほんと、その通りだと思った。

    ただ、一方で、もしかしたらこういう所が具合わるいのかなと感じた箇所もあった。主に性的な事柄なんだけど、偏見を助長するようなことがあってはならないという考えなのかも。まあ、本書のあとがきの時点で(2000年)すでに、タイはどんどん変化していて、書いたことが古くなっていると書いてあるくらいだから、まして今のタイには当てはまらないという思いが強くなった、ということかなとも思うが。

    それにしても販売終了は残念。現時点での注をつけて、新装版を出すとかダメかしら。講談社ノンフィクション賞受賞後、高野さんはすごく忙しくなったようだから、無理かなあ。

  • タイの人たちは日に何度もシャワーを浴びて、石鹸の匂いが漂うのがエチケットだという

  • タイという国はゆるくて楽しそうだなと思っておりましたが、予想以上にゆるそうです。はっきり言わず空気を読んで先回り。でも人にはあまり関心が無い。うーん、日本人の特徴とよく似ている。その上ご飯がおいしいと来たら言う事ないですね。読んでいて移住したくなりました。でも私見た目より気が短いし、時間きっかりの人なのでイライラしそうでもあります。日本人と似ていないのは、職にはこだわらない割に、成功すると途端に横柄になってしまうというあたりは、内面はどうあれ表面上は区別しないのが尊いと思っている我々とはちょっとちがっています。

    所で、高野氏を偏愛している僕ですが、彼には最高の作品が沢山ある為目が肥えてしまっているのか、ちょっとやそっとじゃ満足できなくなってしまいました。全作制覇するつもりで遡って読んでいますが、そうすると重複するエピソードも多く既読感がすごいのであります。正直そんなの読み手の読む順番の問題だろうという所なのですが、こればかりは楽しむ為に読んでいるので仕方がないですね。

  • とんでもないヒミツ、というほどのことは書いてないと感じた

  • タイのゆったりした感じと高野さんの文章がマッチしていて面白い。

  • タイと言われてとくにどういう印象もなかったんだけど、なんとなく生きやすそうな国だなーって思った。
    じゃあ行くかって言われたら行かないんだけれど。

  • ワ州(『アヘン王国潜入記』)の隣国にありながら、タイの暮らしのなんと平和なこと。チェンマイをコスモポリタンと評している著者もコスモポリタンだ。タイの大学の日本語講師になる決断の早さと理由がすごい。必要な外国語を、傍から見ていると笑ってしまうような方法で習得し、曲がりなりにも身に付けてしまう著者の天才のなせる業が羨ましい。3サ(サバーイ、サヌック、サドゥアック)に付け加えてマイペンライの章立てが良かった。

  • タイに暮らして初めてわかった「微笑みの国」の人々の知られざる素顔。タイ人は笑ってごまかし怒られたときのために「反省の笑み」まで用意している。熱帯の国なのに誰もがすごい暑がりである。酒を飲むとすぐにケンカになり勘定も払わない。オカマも多いがタイの男性はみんなナヨナヨしている。ラクで便利で快適なのが何よりも好き…
    高野秀行がタイ・チェンマイでの生活を描く。

  • 高野さんの写真、若い!最初、誰だかわからず。あとがきにもあるように、きっと、いまのタイもこの本とは離れたところもあり、そのままのところもあるのだろう。奥付は15年前。微笑みの国というけれど、ほかの人に無関心、まずいことがあってもとりあえず笑っとけ、たとえわからなくても、その場がよければオッケーで、深く考えない、議論しない、他人に意見を表明するほど関心がない、けど、伝手さえあれば、底なしな親切にでくわすこともある、移ろいやすい、ぱっと職業も住むところも生き方さえ軽やかに変えてしまうように見える、そして何年かぶりでもまるで昨日あったかのように迎えてくれる、と。

  • マイウェイのタイ。確かに転職は日常茶飯事行われているみたい。
    あんまり人と干渉し合わないというかフランクではないので気楽なのかも、アメリカと違って。

  • タイを愛してやまない著者が、タイ人気質を考えるというものです。気楽に読めるエッセイですが、タイ人の国民性を鏡像として日本人を見つめ直すきっかけになるでしょう。

  • 非常に危険な本だ。読みながら何もかも放り出して極楽の国タイへ行きたくなる。♪タイ国へ行きたしと思へども タイ文字はあまりに難し せめては“極楽タイ暮らし”を読み 空想の旅にいでてみん。♪剽窃字余り。萩原先生m(_ _ )m 今回は韓国語で精読したこともあり、原書を読んだ時は読み飛ばしてしまった箇所までもがジワジワと体中に染み入る感じ。タイ文字があんなに曲がってさえいなければタイにも住んでみたいんだけど。でも今更もう1カ国語は無理だよね(ノ_-。)カクカクした文字の国でクニャクニャ文字の国を熱くひとり想う。

  • タイとミャンマーに造詣の深い著者が、タイ人気質をわかりやすく解説した本。面白かった。著者はチェンマイ大学の講師として数年間生活していた経験がある。
    サバーイ:元気だ。気楽だ。快適だ。
    サヌック;楽しい。
    サデュアック:便利だ。都合がいい。
    +マイペンライ:大丈夫。たいしたことない。
    の4つで説明できるという。

    移り気で執着心がなく、ほほえみでごまかすが、身なり(特に朝シャワーしたかどうか)と食べ物にはうるさい。見栄は強くて高級車に対する執着はあるらしい。大のバクチずきでもあるらしい。
    また、日本人と同様にノーと言えないので、笑ってごまかすのをイエスと誤解してしまうことも多い。
    とにかく、グータラが多いらしく、暑いのや面倒くさいのは徹底してだめらしい。主張は無く、快楽主義者が多く、人と争うのは嫌いだが、裏工作には卓越したものがあるらしい。
    プライバシーはなく、他人のうちでも平気でたむろする。仕事はいいかげんだが、逆に友達になると融通を聞いてくれる。プロ意識が無いのだが、逆にアマチュアリズムの良い面もある。携帯天国で、携帯の使えないところはない。
    王様(特に現国王)が尊敬されている。仏教も生きている。弱い軍隊を含めてこの3つが権力。ピー(幽霊)もよく話題に出て恐れられている。
    日本人は相手の感情を気にして思ったことを言えないことがよくあるが、タイ人は最初から相手のことに関心を持たないようだ。自分の利益が関係すれば手練手管を使うが、そうでなければ傍観している。しかし、頼まれたら何のことかわからないままに気前よく答えてくれる親切さはある。
    タイの中国人は華僑でなく、タイ人になってしまうという。ある意味こだわりがないので、軒先だけでなく全部貸してしまうので(大統領は中国系)そうなるという。

  • タイで教鞭とったりした作者のタイ人に関する話。
    タイの人たちは基本、人に対して無関心でだからこそ親切だったりすることとか、微笑みの裏側の強かさとか。
    王様に関しては今の王様は有名だから次の人は大変だなって思うし、今後どうなるのかは気になる。
    食事に関心が深い人の割にはその辺はあまり記述はなかったけれど、普通のタイの人の日常が書かれていて面白かった。

  • タイから帰ってきてもっとタイを知りたくて読んでみた。

    とても気軽にタイ人の国民性から風俗業、一般家庭や道端の野良犬についてなど、タイについての色々なことが幅広く書かれていて面白く読めた。

  • いろんなタイとかタイ人のエピソードがあっておもしろかった。

  • 外見が松山ケンイチで中身が高野だったら私確実に結婚する。
    でもタイには住みたくないな。

  • エンタメノンフィクション作家高野秀行さんの本。
    本人のホームペ―ジをみると著作の中で最も売れている本らしい。

    大学卒業後チェンマイ大学で日本語を教えており3年ほど生活しその後も何度も訪れているので、住んだ人ではないとわからないタイの人の考え方がよくわかって面白い。日本人との違いをみつけて驚くということは日本人がどういう社会的規範の中で生きているかわかっておもしろい。

    家の中に何となく知り合いがころがりこんできても気にしない。プライバシーがない。
    書くことが習慣化していない。
    お墓はない。
    貧乏性じゃなくて金持ち性
    など さすがは高野さん観察眼と分析力は大したものである。
    これを読むとタイに住んでみたくなる。

  • バンコクやタイの旅行記や生活記などを時々読む。この本もそうした本の1冊。
    チェンマイ大学で日本語学科の講師をやりながら実際に暮らし、その後も、たびたびタイを訪れている著者が、自身の経験をもとに、タイってこういう国なのでは、とか、タイ人ってこういう人たちでは、との思いを書いた本だ。

    僕もタイで暮らし始めて3年半くらい経過するが、筆者と同じ思いをすることが非常に多い。
    暮らしたといっても3年半程度のことであり、タイ人との接点は、毎日のこととは言え、ほとんどが仕事の場面に限られるわけで、それで何かが分かったというのも何だな、とは思うが、「ゆるい」「執着心がない」「自分の利害に関係のないことには無関心」「先のことをあまり考えない」等という部分には、思わずうなづいてしまう。
    けなしているつもりはない。これらを逆に面から見れば、「余裕がある」「細部にこだわらない」「寛容」「目の前のことに集中する」ということであり、合わせて言えば、良いも悪いもなく、「そういうことだ」というだけの話だ。

    もちろん個人差は大きく、タイ人でも厳格で計画的な人もいれば、日本人でも刹那的な人もいる。それでも、3年半の暮らしの中での個人的な経験から言えば、やはり、一般的な「国民性」というのは、どうもあるのだろうな、と思う。
    仕事、あるいは、プライベートな暮らしの中で、赴任当初は違和感を覚えたりすることが多かったけれども、最近はそういうことも少なくなってきた。暮らしの中で感じるストレスの総量という意味では、おそらく圧倒的に、日本よりもタイの方が少ない気が最近ではしてきた。

  •  「微笑みの国」のとんでもないヒミツって一体なんだろう…。好奇心にかられて読み始めたら、これが面白い! エンタメ・ノンフ(エンターテインメント・ノンフィクション)の第一人者、高野秀行のタイレポートなのだから、当たり前というべきか。チェンマイ大学で日本語を教えたこともあり、その後何年もタイに暮らしていたタイ通の彼。「熱帯の国なのに誰もがすごい暑がり、寒い方が好き」「ラクで便利で快適なのが何よりも好き」など、タイ体験者ならそうだったのか!と膝を打ち、行ったことのない人もニヤリとさせてくれる、納得エピソードが満載。

  • チェンマイで日本語講師をしていた著者による、タイ人の特性や背後にあるタイ社会事情の考察。
    実体験を基に面白おかしく書いてあるので読みやすい。特に鋭い考察や意外な分析といったものはないけれど、体感としてよく伝わる。
    故に、先入観になってもツマラナイので、一度タイに行ってから読むのがいいかもしれない。

  • 高野秀行のタイに関するエッセイ本。

    さすがの観察力で一度しかタイに言ったこと無い自分でも納得しながらタイ人の気質を学ぶことが出来るし、ますますタイの魅力を人柄を通して感じさせられる本。

    またタイに行きたくなるような本でした。

  • 少々古くなったが、タイや東南アジアについて少しでも関心を抱いた人は、迷うことなく本書を読むべき。
    肩肘張らず、素直な心で見つめた普通のタイ人の振る舞いが詰まっている。

  • 2010年7月15日購入。未読。

  • 楽しく読めて、かつ、素顔のタイ人を垣間見ることが出来たような気がして、楽しかったです。

    主人は、タイ人と働いているせいか、共感する部分がたくさんあったそうです。

  • 気楽に読めるタイ本。各章が数ページ。

  • アメージングタイランド!!

    大好きだ~!!

    でも一緒に仕事はしたくない笑

  • ライトで読みやすい。
    ユーモアもあり、楽しい。

    読むだけでタイの暮らしを味わえる一品。
    お疲れのときに、オススメ

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著者プロフィール

1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。

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