([お]5-2)喋々喃々 (ポプラ文庫 お 5-2)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591124192

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  • 913-O
    文庫

  • 移り行く季節、木々や花、着物、下町の情景、そして美味しいお酒と食べもの。
    どれも丁寧に淡々と描かれていた。小川糸さんの、そういった周りに存在するものに対する愛情が感じられて、日々をこんな風に過ごせたらと思える一冊でした。
    それだけに、この恋が純粋なものであったら、と思わずにはいられません。でもそうでないからこそ、毎日を一生懸命生きている。人との出会いや誰かを好きになることの大切さをより強く感じられるのかもしれません。

  • タイトルの喋喋喃喃って、一体どういう意味だろう?って調べるところから始まって、読み進めていくうちに、納得。

    行ったこともない場所だけど、書かれている風景や人々を想像しながら、まるで自分がその町にいる様な感覚になります。

    移ろいゆく季節の情景がとても綺麗でした。
    季節ごとのきものの種類、小説の中に出てくる食べ物や、植物や天気、暮らし、その町特有の行事や場所などが季節ごとに、とても丁寧に魅力的に綴られています。

    主人公の恋愛もこの2人どうなるんだろうってドキドキしながら、ときめきながら一気に読みました。

  • 着付けを習ったことがあるのと、『日日是好日』を読んだことがあるので、出てくることごとに親近感。お話自体は、どうだろう。。愛する気持ちはなかなか止められないけど、不倫はやっぱりいただけないかと。

  • 東京の下町の風景が物語をより粋な感じにさせていて、純愛っぽい不倫。
    登場人物それぞれのストーリーも作品になりそうなくらい興味深い。

  • 静かで丁寧な語りなのだが、栞と春一郎さんの関係性に最後まで共感することができず、もやもやとした読後感。

  • 描写が多くて読んでいて楽しかった。着物や和風の情景を想像しながら読めた。春一郎も栞も穏やかで、不倫と思えなかった。イッセイさんまどかさんイメルダ夫人などの近所の人や、家族も温かくて素敵だった。みんな事情や葛藤を抱えながらも、一生懸命生きている。最後の終わり方も捉え方によるかもしれないけど、あたしは2人は結ばれたととった。

  • 小川糸さんのエッセイをよく読んでいます。文庫サイズでこんなに厚い本を読むのはひさしぶり。
    季節の流れと、町の描写が細やかで、しっとりはんなり気分で読みました。

    作中に出てくるお店が実際にあるので、聖地巡礼も叶います。もう少し歳を重ねたら、湯島や日暮里界隈をしっぽり歩きたいなぁ。

    仕事に打ち込む姿、家族との距離の取り方、ご近所さんが気にかけてくれる様子、どれをとっても主人公の人の良さが伝わります。春一郎さんが「栞」と呼ぶ度に、こちらも愛おしい気持ちになります。

    2人の関係は世間では良しとされないものですが、こんなにも微笑ましいなんて。蝶々喃々とはとても良いタイトルです。

    イッセイさんとの粋なデートも素敵です。最後にイメルダ夫人から押し付けられた靴を処分するところは思わず笑っちゃいました。

    栞ちゃん、幸せになってね。

    ちなみにこの作品のことは、おもたせしました。という漫画で知りました。

  • 小川糸さんの小説が大好きです。
    いつも
    言葉の選び方やキャラクターが
    私の好みぴったりで、読んでいる間
    素敵なお話の中に入り込んでしまいます。

    栞ちゃんと近所の素敵な人たち。
    それから春一郎さん。
    みんな温かで、思いやりや優しさにあふれていて
    読んだあと心に沁みて優しい気持ちになる本です。



  • 谷中でアンティーク着物店を営む若い女性が主人公。
    ある日店で着物を購入した男性に心惹かれ、だんだんと親しくなっていく。
    その心模様を季節の移り変わりと共に描写している。

    街の人たちにも気に入られ、慎ましくも自分の店を持ち、毎日を丁寧に過ごしている主人公は、意外と複雑な家庭環境で育っている。そのことが、彼女の性格にどのように影響しているかは明確には書かれていないけど、自分だけ早く独立したかった理由でもあり、淋しさの理由でもあるのかな友達は思った。
    元恋人との別れに妹が関わっているようだが、それは書かれていないので気になる。

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著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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