さくさくかるめいら 居酒屋ぜんや (ハルキ文庫 さ 19-6 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441469

感想・レビュー・書評

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  • 神田花房町の居酒屋「ぜんや」を営む女将、お妙28歳、目の覚めるような美女。お勝、おえんが手伝いを。鶯の世話をしてるのは旗本の次男坊、林只次郎28歳、そして今回新たに腕っぷしの強い浪人草間重蔵がお妙の前に登場。坂井希久子さんの「さくさくかるめいら」、居酒屋ぜんやシリーズも4巻目、いよいよ佳境に入ってます(^-^) 果たして若後家お妙の心を鷲掴みにするのは、柔の只次郎か、剛の重蔵か!? 次回に期待が高まります!

  • 居酒屋「ぜんや」を舞台に、温かい人情と料理が堪能できるシリーズ第4弾。
    前作でちょっとマンネリ感を抱いたが、謎の浪人・草間重蔵の登場で再び世界観が引き締まったようだ。また、美声の鶯ルリオの後継者候補も誕生して、次回作も楽しみになってきた。

  • 何者?

  • 2023.11.29 読了。
    鶯の鳴き着かせで生計を立てる家住み次男の武士・林只次郎と贔屓にしている居酒屋ぜんやの未亡人美人女将・お妙を中心に物語が進んでいく「居酒屋 ぜんや」シリーズ第4弾。

    今作は☆3.7程。
    前作までの不穏な空気は解決した訳ではないが一応落ち着きを取り戻した様子。
    絶品料理を常連客に振る舞うお妙が料理をしている時生き生きとしていて、供される料理も季節感のある美味しそうなものばかりで只次郎でなくても常連さんになりたくなってしまう。

    惚れたお妙のためならピエロになっても構わない様子の只次郎の前に新キャラクター・浪人風情の重蔵の登場で身体も鍛えるようになった只次郎は知性も優しさもあるし、現代だったら結構モテるのではないか?と思ってしまう。
    前作までの事件は不完全燃焼状態だし、お妙の自責の念に苛まれてしまう気持ちも分かる部分があり少ししんみりしてしまう。
    重蔵さんは裏がないことを願うばかり。

    学問好きの只次郎の姪っ子のお栄も升川屋の新米母となり乳母をを置かず子育てに励むお志乃もこの時代の女性としてはかなり先鋭的な感覚を持っているのかも知れないと思った。お妙も含め女性が利発なのは結構好き。

  • あらま。格好良い人が出てきてしまった。

    胡散臭さはともすれば色気。


    おぼろ豆腐丼がおいしそうだったな。
    怪しげな登場人物が増える中、柏木さんが良い人で嬉しい。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    林家では、只次郎の姪・お栄の桃の節句を祝うこととなった。故あってあまり会えずにいた祖父・柳井もぜひ宴にと、声をかけられる。孫娘の祝いの席に何か特別な土産をと張り切る柳井だったが、お栄の母である娘からは「贅沢なものは不要」と言われてしまった。困り果て、居酒屋「ぜんや」で女将のお妙に相談を持ちかけると…。一方、お妙の笑顔と料理にぞっこんの只次郎に恋敵が現れる。小さな悩みも大きな悲しみも、まずはお腹を満たしてから。酒と箸が止まらない!ゆったり嗜む傑作人情小説、第四巻。

  • 妙の周りには熊吉と、友達になった丈吉、用心棒の重蔵と登場人物が増えていく。又、お栄のお陰で只次郎は兄とのわだかまりが消え、祖父柳井も今後はもっと林家に気軽に訪問する事が出来るようになるんだろうな

  • 前巻で謎解きがとりあえず一段落して次なる展開へと誘なう今作では只次郎に新たな友人と恋敵が登場する。そしてルリオの跡継ぎも……?

  • 可愛らしい題名とはうらはらに、少しばかり物語がきな臭くなってきました。
    でも文体のおかげ?でサクサク読みすすめることができます。
    お栄ちゃん、かしこくかわいくなりましたねぇ。
    子供の成長を見守る親の心?

  • いつもの馴染みの面々。お妙さんの母親的な一面が見られたり、ぜんやの用心棒として新たな人物が加わるなど、穏やかな日常を描きつつも、物語の大きな流れが透けて見えるようで面白い。只次郎がいい感じにお妙さんの心をゲットしたのかと思いきや、この用心棒を見るお妙さんの目が普通と違うというのも気になるところ。用心棒もどうやら出自を偽っているようで、一体何者なのかが気になる。個人的には、関係がどこかぎくしゃくしていた林家のほっこりエピソードも好きだった。

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著者プロフィール

1977年、和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年、「虫のいどころ」(「男と女の腹の蟲」を改題)でオール讀物新人賞を受賞。17年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』(ハルキ文庫)で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。著書に、『小説 品川心中』(二見書房)、『花は散っても』(中央公論新社)、『愛と追憶の泥濘』(幻冬舎)、『雨の日は、一回休み』(PHP研究所)など。

「2023年 『セクシャル・ルールズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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