肩ごしの恋人

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838712984

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  • 女を武器にして生きる、るり子。それとは対照的に、恋にはのめり込まない、萌。そんな幼なじみの二人と、二人を取り巻く人々の話。

  • 2001年直木賞受賞作。


    青木るり子……室野るり子の三度目の結婚式で、早坂萌はエビ嫌いの男、柿崎祐介と出会う。
    彼に惹かれ、セックスをするような関係にはなるが、けして男にのめりこまない萌。


    一方るり子は、結婚した途端、信之に対して気持ちが冷めてしまう。


    そんな中現れたのが15歳の家出少年秋山崇。


    萌とるり子と崇の奇妙な同居生活が始まる。


    仕事、恋愛、結婚、セックス、不倫、離婚、ゲイとこの物語の中では様々な人間模様が描かれています。


    萌とるり子は幼なじみ。


    けして男を信用しない萌と、なんでもほ欲しがるるり子。


    正反対の二人だけど、どちらにとってもお互い必要な存在。


    読み始めたころは、なんでこの二人離れないのってイライラしてましたが、読んでいくうちにるり子が愛らしく見えてきました。


    二人の恋愛は、正しいかそうでないかと聞かれたら、後者になるのだろうけど、正しいかそうでないかで恋愛ってするものじゃないよね。


    最後はハッピーエンドです。


    個人的に気に入ったのは、萌が崇に「抱いてほしい」と言ったときの崇の言葉。


    「るり子さんは今、抱かれたいんじゃないと思うな。きっと、抱きしめられたいんだ」

    「似てるけど、全然違うだろ。そこを間違えると、とんでもないことになる。僕はるり子さんを抱けないけど、抱きしめることならできるよ。ほらね」


    心にずしんときました、

  • 図書館で借りて。リアルではないけど、るり子の「あげる」「いらない」のくだりは気持ちがいい。

    好きとかそういうところからくる感情よりも、私も彼にプライドを傷つけられたくないし、そして私も彼のプライドを傷つけないようにしていくべきなのでしょう。結局そこは大事な気がする。

    るり子みたいに安全な道とか考えずに、好きなところに行くのはうらやましい。

  • 今月の6冊目。今年の119冊目。

    直木賞受賞作品。読んでみた感想は、まあそんなに甘くはないビターな感じの大人の恋愛って感じでした。やっぱり女と男で書き方とか小説の流れとか、全然違う感じがするなーって思いますね。まぁどこがどう違うかよくわからないですけどね。

  • 2001年『肩ごしの恋人』で第126回直木賞を受賞。

  • 柔らかい再生の本。
    ストーリーが良いというより、全体の雰囲気が良い。
    単純に幸せは形や相手や世間じゃなく、自分の中から発信するものなんだろう。

  • 第126回(平成13年度下半期) 直木賞受賞
    出版社/著者からの内容紹介
    女はいつだって、女であること自体が武器だ
    きっとあなたの中にいる、ふたりの女の物語

  • 主人公ふたりの意志の強さに惚れた。その意志は、世間一般の幸せには遠いかもしれないが、自分で定義する幸せには近くて、どんな困難もそのポリシーで乗り越えていくんだろう。崇や柿崎などの男たちもそれぞれキャラが明確で、愛するがゆえに彼女たちに翻弄される様が目に浮かぶようで、よかった!

  • ドラマの印象残りすぎ。見る前に読めばよかった。

  • 2人の女の物語。
    美人で我儘、でも幸せになるためには一生懸命な女と、その女の騎士的な存在であり、いつも損をしてしまう女。
    性格も正反対で、どう考えて合いそうにないのに何故か何十年も一緒にいる二人。

    一人目の主人公である、るり子の性格には少し憧れる。
    もし自分の周りにこんな人間がいたらかなりムカつくと思うけど、なんでもズケズケと言って、幸せをつかむためにはどんな事もやり遂げる、正直少しこんな風になってみたいと思う。誰しもこの本を読んだ人は、少しはそういう風に思ったのではないだろうか。

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