小惑星探査機 はやぶさの大冒険

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838721030

感想・レビュー・書評

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  • 請求記号・538.9/Ya
    資料ID・310005395

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:538.9||Y
    資料ID:95110096

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB02772774

  • 最後の最後では、大気圏突入をオンラインで見守っていた当時の興奮が蘇る。

    当時は、webで、技術的なところを追っかけていただけだった。

    本書では、科学的な部分も、開発などに関わった方々のインタビューも、すべてが読みやすくわかりやすく解説されている。
    プラネタリウム上映されていた「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」で、はやぶさが擬人化されていたことに違和感を感じていたが、なにより川口氏が擬人化しての言葉を述べていたのだとわかってひどく納得した。

    世界に誇れる成果の裏に、どれだけの科学や技術の努力、そして根性があったか、改めて認識した。

  • ワクワク

  • アポロ13号の物語は大変な感動を呼びましたが、これもそれに匹敵するドキュメンタリーです。いつくもの試練を乗り越えて無事帰還したはやぶさに技術者たちが自分の子供のような愛情を覚えて当然ですね。イトカワに接近する際に、お手玉に似た理屈で、ポインターを打ち込むというアイデアを考える逸話は楽しく読みました。もともと本体は継続して宇宙を彷徨うはずだったのに、燃料不足から自らを犠牲にして燃え尽き、カプセルを帰還させたというクダリも、まるで人間扱いで、擬人化されたはやぶさを改めて愛おしく思います。

  • 立ち上げのときから順に追っていて、当時の社会状況を思い出しながら見られるのもよかった。
    沢山の危機的状況を、経験と積み重ねてきた技術、もしもを想定したいくつものストッパーで乗り越えられている。
    心意気にも感動しました!
    (まっきー)

  • はやぶさの帰還直後に発刊。
    取材は打ち上げ当時から行っており、リアルタイムな記述になっている。

    世界屈指の高耐久省燃費な電気推進イオンエンジンによる推進。
    推力は1基1g。これを4基積む。うち1基は予備。
    イトカワまで3億3万キロ。通信に片道16分かかる。

    自立進行可能なハードに修正プログラムを送信し遂行させる。
    トラブルを想定した2重3重のフェイルセーフシステムと、
    万が一の可能性を残す複数のマニュアル手段の搭載。

    蛇腹式のサンプラーホーンと弾丸、お手玉をヒントにしたターゲットマーカーによる採取システム。
    地球外物質の採取回収は月以外では世界初になる。
    2003年のレベルの100万画素カメラとリチウムイオン充電池搭載。
    NASA製探査機搭載が見送られ、自主開発した地表撮影用のマイクロ探査機ミネルバ。

    アメリカの宇宙開発のような大掛かりなシステムを構築するには予算が無く、
    中小企業の職人精神でつくった軽自動車のようである。

    ボロボロになろうとも、残された可能性に知恵を振り絞り、答えを出す。

    イトカワ着地後、地球帰還行程での46日の行方不明期間。
    野辺山のパラボラアンテナから、1ビット通信により、時間をかけて状態を把握。
    化学推進エンジンの燃料はアメリカ製のバルブ故障で漏れてなくなっており、
    慣性による3基の電動姿勢制御システムも2基故障し使えない。
    イオンエンジンの中和器からのキセノン生ガス噴射で姿勢を修正。
    軽量化のためキセノンガスのバルブを電磁バルブにしたのが功を奏した。
    電力を食うが、応答性と耐久性がよい。
    ただし、これで帰還が3年遅れた。

    最後のトラブルはイオンエンジン。ハードの老化によるもの。
    往路に太陽の黒点活動が激しかった時期があり、X線を受けたのと、
    行方不明期間に太陽電池パネルが太陽を向いてないく、
    電池が放電してしまいヒーターが動作せず、機器にダメージを与えた。

    4基のスラスターと4つの中和器。動く各1個どうしの組み合わせとした。
    姿勢制御は、生ガス噴射から太陽の輻射圧利用という超省エネ方式に変更。
    カプセルを地球に放出した後、ハヤブサは宇宙の旅を続ける計画だったが、
    化学推進エンジンの燃料がすべて漏れてしまったため、大気圏内で燃え尽きる。

    大気圏突入時の耐熱技術は欧米でも極秘。
    表皮3cmのカーボン強化樹脂の気化熱と、気化したガスが保護することで内部温度上昇を抑える。

    競争と協力は紙一重。

  • 概要を知るのに最適。
    詳細はWebでどうぞ。
    というコンセプトの本。

  • 2010年6月に帰還するまでのドキュメンタリー。
    感傷的になってしまいました。

    http://blog.goo.ne.jp/smiles-39/e/3f93591fafb0e1fcadaf927c51b114c6

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。1947年東京都生まれ。獨協大学経済学部特任教授、宇宙航空研究開発機構(JAXA)嘱託、理化学研究所相談役、福井県文化顧問、月探査に関する懇談会委員(内閣府)、生物多様性戦略検討会委員(農林水産省)、日本生態系協会理事、NPO子ども・宇宙・未来の会(KU-MA)理事などを務める。日本の科学者・技術者を取材した20冊を超える『メタルカラーの時代』シリーズ(小学館)、『環業革命』(講談社)など著書多数。山根一眞オフィシャルホームページ http://www.yamane-office.co.jp/

「2017年 『理化学研究所 100年目の巨大研究機関』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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