メメント・モリ

著者 :
  • 三五館
3.97
  • (86)
  • (71)
  • (63)
  • (9)
  • (4)
本棚登録 : 820
感想 : 96
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883204489

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 不思議な気持ち。
    生きようと思う。

  • やっと図書館が再開しました。3月末に予約したこの本は、藤原新也さんの写真と箴言で満ちたもの。タイトル『メメント・モリ』とは、「自分の死を常に想い続けよ」という意味ですかね。中世ヨーロッパはペストが猛威をふるうなか、人々がすがった宗教的な言葉なのだそうです。

    ほんと3月末あたりの私は新コロに恐怖していたただなかでしたよ、なんたって人工呼吸器まで買ってしまったくらいですもん、咳ひとつしてないのに! なぜか東アジアではそう致命率は高くなく収束ムードもありますが、先進数カ国の惨状を見るととてもホッとできる気分にはなれませんわな。

    それでも「自らの死を想う」気持ちはどっか吹っ飛んじゃったのもたしか。が、この本を開いて現実に引き戻されました。

    《ちょっとそこのあんた、顔がないですよ》

    痛い、本質を突かれました! 新コロどうのこうのじゃないんですよね。

    《よく気をつけて見ていると、足もとに、いつも無限の死がひそんでいる》

    生の裏に死はきちんと潜んでんだ、せっかく生きてんだ、ちゃんと楽しめってことですよね。だって藤原さんの言葉はズシリ重いけれど写真はどっか軽やかだもんな。ワンコに死体食われてる写真あったりするにもかかわらずだよ!

    《ニンゲンは犬に食われるほど自由だ。》

    肝に銘じます!

  • 昔読んだ本。今から思えば、なんでこんな本を1,800円も出して買ったのかよくわからない。図書館の持帰り棚に寄付。

  • ユーモアがありつつも深いところまで死を思いたくなる。写真にひと言だけ添えるというスタイルが想像力を喚起する。時折開いて見たくなる。

  • すごい本だなと思う。言葉と写真で紡ぎだされる印象は現代人から遠ざけられている感情であったりなかなか巡り会えない景色だったり。その印象はどれも大切な何かを含んでいて添えられている言葉がその世界へ見るものをいざなう。気が座ってきてほっとする本でもある。

  • 偉そう!

    医療人類学的。

  • 「ニンゲンは犬に食われるほと自由だ」

    この本はインドで撮影された写真と共に、著者の短いコメントが書かれたもの。

    冒頭のコメントは、荒野に打ち捨てられたヒトの死体を野犬が貪るように食らいついている写真に書かれたもの。

    書名は、ペストが蔓延した中世ヨーロッパで盛んに使われたラテン語の宗教用語。 「死を想え」の意。

    その他、街の空き地のような地面の死体の写真と共に

    「祭りの日の聖地で印をむすんで死ぬなんて、なんてダンディなヤツだ」

    河原にころがる人骨の写真と共に「あの人骨を見たとき、病院では死にたくないと思った。なぜなら、死は病ではないのですから」など

  • ラテン語で「死を想う」といった意味の題名。中身は写真家であり作家である著者の写真と共に一言が添えられる構造になっている。
    言葉では伝わらない、特殊な雰囲気を漂わせた本で、一読するだけでは著者の意図がわからずモヤっとしてしまう部分も多かったのだが、死や生について重く感じるものがある。最後に書いてあるとおり、汚れてメロメロになるまで何年もめくって、ようやく意図が滲み上がるものなのだろう。いや、意図など考えず、ただ感じたままでいいのかもしれない。若輩者の自分にはこの本の評価はできない。

  • 衝撃
    人と世界

全96件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1944年福岡県生まれ。『印度放浪』『全東洋街道』『東京漂流』『メメント・モリ』『黄泉の犬』『日本浄土』『コスモスの影にはいつも誰かが隠れている』『死ぬな生きろ』『書行無常』『なみだふるはな』など。

「2022年 『若き日に薔薇を摘め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

藤原新也の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
宮部みゆき
ヴィクトール・E...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×