モンゴルの歴史: 遊牧民の誕生からモンゴル国まで (刀水歴史全書 59)
- 刀水書房 (2002年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887082441
作品紹介・あらすじ
中央ユーラシア草原に遊牧騎馬民が誕生(BC1000年前後)して以来、2001年の現代モンゴル国までを通観する世界初の通史。
感想・レビュー・書評
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図書館で借りたが読み通す根性と時間なし!
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主に第四章〜第七章の前半まで読了。以下備忘録的に。大虐殺の記録が中央アジアで特に多く、被害を実際の100倍にも誇張しているのは、イスラム教徒がモンゴル軍の侵入で受けた心理的ショックを表すのでは。戦争は外交の一種で、いかに戦わないようにするか駆け引きするものだし、捕虜は殺さないもの、虐殺になれた漢文文化圏とは違ったのでは、と。/チンギス・ハーンが、オゴデイを後継者に指名していた、とあるが、「元史」に基づくのだろうか。/ハイドゥは、1269年にフビライに叛旗をかかげ、1269年タラス河畔で、キプチャク、チャガタイ家の推挙で、中央アジアの大ハーンになった、1301年に死ぬまで毎年元朝と戦いつづけた、という認識。/1241年、ワールシュタットの戦いがあったという認識。/国のなかの国の様相を呈する隆福宮が、フンギラト氏族の皇后に受け継がれ、代々管理された。成宗テムル死後わずか25年に元朝皇帝が8人も交代したのは、フンギラト氏族が外戚の地位、隆福宮の富を守るため、フンギラト出身の母から生まれた皇子だけを皇帝につけようとしたからだ、という視点。
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最初に注意事項!
「モンゴル(蒙古)」という名称が現れたのは、チンギス・ハーン(成吉思汗)以降です。
遊牧民は大きくモンゴル系とトルコ(テュルク)系に分かれますが、モンゴル(蒙古)が現れたのは13世紀、その前のトルコ(突厥)は6世紀、ではそれ以前の遊牧民は?
本書は「モンゴルの歴史」と銘打っていますが、まずはそのバックグラウンドとなる遊牧民の歴史であり、モンゴルやトルコ以前に歴史に登場した匈奴・鮮卑・柔然などについて述べています。
それから本題である「モンゴルの歴史」に入り、その起源、大蒙古帝国(大元)の建国と滅亡、分裂・抗争時代、中国による支配、近代の外蒙古(モンゴル国)独立と、中国による内蒙古支配と続いていきます。
ニン、トン♪