- Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
- / ISBN・EAN: 9784898150641
感想・レビュー・書評
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しばらく前に映画の原作となった本。
飛行機の中で読みましたが、あまりの
悲壮感で、飛行機の中にそのまま置いてきて
しまいました。
思ってたより、なんだかなあってかんじだった私は
年を取ってしまったということなのでしょうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
映画化されると、原作には及ばないとはよく言われますが…。
これは、原作と映画が相互補完されてひとつの作品として完成されていると思います。
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ありえないことなんだろうけど、私はこの小説が真実だと信じます。三億円強盗事件が主軸にまわってるんじゃない。あくまでみすずの生きる道に三億円事件がちょっぴり加わっただけのことなんだ。でも、真実だとしたら、凄く切ないけれど。謎のまま終わるところもあった。けどだからこそ。
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3億円事件。何気に岸がカッコいい。
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3億円事件の犯人は自分だと語る女性。真実だと思いたくなるような、美しい内容。ラストの寂寥感がいい。
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著者の前書きにこうあります。
「私は府中三億円強奪事件の実行犯だと思う。
だと思う、というのは、私もその意志があったかどうか
定かではないからだ。」
著者は中原みすず、主人公の中原みすず。
混沌とした時代に起きた三億円事件と少女の初恋。
家族の愛に恵まれなかった少女が始めて得た仲間達、居場所。
そして愛する人。
今まで自分の価値など無いと思っていた少女が初めて人に必要とされる。
愛する人に、強盗の共犯として。
意外にも淡々と物語は進んでいきます。
三億円事件はこの物語では大して重要ではありません。
事件の後のみすずと岸のやりとりが痛くて切ないのです。
私は映画を先に観てしまったのですが、映画では行間を読まないといけなかった曖昧な部分が本書によって補完された感じがします。
映画ではほとんど何も語らない岸が本書では語ります。
映画には出てこない岸とみすずの繋がりもちょっと驚きでした。
でも・・・映画での岸の最後のコトバは、短いけれど全てを語っていたんだ、と今になって思います。
映画と原作本、両方を合わせて、よりいいものになっている、そんな作品かもしれません。
すべてが真実では無いにしても、真実であって欲しいと思わせる
行き場のない切なさが、時間をかけて心に染み付けられた作品です。
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初めて犯罪を美しいと思いました。
たぶんそう思わせる犯罪は前にもあとにもこの事件だけでしょう。
事件の真相は未だに闇の中ですが本当にこの本のとおりだったら素敵だと思います。
表紙も素敵なのでイメージがないのが残念。 -
綺麗な表紙のハードカバー。
もしもこのおはなしが3億円事件の真相だったら小さな日本で起こったこの大きな犯罪を美しいと思います。 -
映画化
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3.21