- Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
- / ISBN・EAN: 9784939029141
感想・レビュー・書評
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ホテルカクタスは、街はずれの古びたアパート。
そこに住む数字の2ときゅうりと帽子のお話。
そして、そこの中庭に住む黒猫のお話。
読み終わった感想は、アメージングだった。
「ヨーロッパの古びたアパートの螺旋階段」のような螺旋階段が、この世界観の中での想像力をすごく助長する。
数字の2は、やっぱりその通りの数字の2だし、
きゅうりは、きゅうり。
そして、帽子は、やっぱり帽子だった。
彼らのことをわかりすぎるほどわかるから、
読んでいて、ちょっぴり切ないし、ちょっぴり笑える。
ゆったりと時間が流れるこのお話、好きだな・・・・・・・アメージング詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(2001.05.19読了)( 2001.05.18購入)
(「BOOK」データベースより)
街はずれにある古びた石造りのアパート「ホテル カクタス」。その三階の一角には帽子が、二階の一角にはきゅうりが、一階の一角には数字の2が住んでいました。三人はあるきっかけで友達になり、可笑しくてすこし哀しい日々が、穏やかに過ぎて行きました…。メルヘンのスタイルで「日常」を描き、生きることの本質をみつめた、不思議でせつない物語。画家・佐々木敦子との傑作コラボレーション。
☆江國香織さんの本(既読)
「絵本を抱えて部屋のすみへ」江國香織著、白泉社、1997.06.30
「いくつもの週末」江國香織著、世界文化社、1997.10.20
「ぼくの小鳥ちゃん」江國香織著、あかね書房、1997.11.20
「すいかの匂い」江國香織著、新潮社、1998.01.30
「神様のボート」江國香織著、新潮社、1999.07.15
「冷静と情熱のあいだ Rosso」江國香織著、角川書店、1999.09.30
「薔薇の木枇杷の木檸檬の木」江國香織著、集英社、2000.04.30
「ウエハースの椅子」江國香織著、角川春樹事務所、2001.02.08 -
帽子と、きゅうりと、数字の2!江國さんの、この発想が好きです。
安易な擬人化をせず、真っ当を歯牙にもかけない、このふわふわとした曖昧な現実感と感覚。
同じ世界に生きていて、どうしてこんな優しくて突飛で危険で愛らしい世界が見えるのか、その豊かさと自分らしさが羨ましいくらい。 -
「冗談じゃありません。僕はお酒が飲みたいわけじゃなく、眠りたいんですよ」
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これは恵泉に入って初めて図書館で借りた本。
まず設定が良い。帽子とキュウリと数字の「2」。うん、何とも言えない。
不思議すぎるんだけど、しっかしあるんだよね伝わってくることが。
最後に個性派3にん(?)とのお別れがとても寂しくなる。
五月病の時とかにいいんじゃないかしら。 -
数字の2がどこにネクタイを締めるか、きゅうりの首はどこだとか、細かく気になると止まらなくなります。
でもストーリーは妙に納得できます。いつもの江国作品のように。 -
面白かった。
登場人物が人間ではないけれど、すぐに話にのめり込めた。 -
大人のための童話。
石造りのアパート、ホテル・カクタスに住むきゅうり、数字の2、帽子。仲がいい3人の日常のお話。
きゅうりはスポーツマン、溌剌。2は真面目で素直。帽子は一番の古株で落ち着いている。
小説の登場人物を実際の人(主に芸能人)に重ねて読むくせがあるんだけれど、きゅうりはサバンナの八木さん、2は阿部サダヲさん、帽子はリリー・フランキーさん、というイメージ。 -
初読み。
帽子ときゅうりと数字の2の日常