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感想・レビュー・書評
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この方の作品を読むのは初めてですが、レビューで他の方も書かれていたように、夢野久作のような雰囲気でした。
最後はねー、いや予想外でした。予想の斜め上?
双子とか、座敷牢とか、子供の頃の靄がかかったような思い出とか、やっぱり好きだなあという要素が。
ただ、うーん主人公は変態なのだろうか。 -
海野十三より、夢野久作が書いたと言った方が理解できる悪夢的な話。痣のある男、財産を得るために暗躍する女流探偵、自分の理論を実証するために、異父妹を孕ませる男、ホルマリン漬けの双子の頭部。遺産狙いで真一殺した速水よりも、貞雄の方が恐ろしい
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生き別れた自分の双子を探す女の物語。
「三人の双生児」というタイトルだけで、こりゃやばいという雰囲気がある。
そもそも「双生児」という言葉にどこかしら、生物学的、医学的、倫理的なタブーの匂いを感じる。
しかも、それが「三人」なのだという。
この物語にはまともな登場人物が一人も登場しないのがまた良い。
自己中で変態趣味の主人公。
頼りになりそうで、どこか怪しい女探偵。
爬虫類的な艶めかしさで、主人公の家に居座る男。
誠実そうな姿で近寄ってくるマッドサイエンティスト。
主人公が人としての良心に目覚めるラストも、その後の展開を考えるとなんとも後味悪く、モヤモヤとした気持ちになる。
これは怪奇小説としては褒め言葉。 -
この前に読んだ『十八時の音楽浴』との比較で落ちるかな。まぁ若干ホラーめいた話そのものがあまり好きではないという個人的嗜好も多分に影響しているけれど。
ちょっと人物が多くて上手くストーリーに溶け込めてないかな。あと肝心要ですが、怖さが感じられなかったかと。 -
主人公は、幼い頃に生き別れた双子の片割れと再会しようと広告を出す。手がかりは、父親の日記にあった「三人の双生児」というメモ。遺伝学も絡めたミステリー。
五体満足の主人公と、二卵性双生児で双頭の真一と真二だった。
個人的には、海野十三の中では、中くらいの評価。 -
海野 十三(うんの じゅうざ又はうんの じゅうぞう、1897年(明治30年)12月26日 - 1949年(昭和24年)5月17日)は、日本の小説家、SF作家、推理作家、漫画家、科学解説家。日本SFの始祖の一人と呼ばれる。本名は佐野 昌一(さの しょういち)。 Wikipedia より
主人公が生まれた時、父親が日記帳に記した「呪われてあれ、今日授かりたる三人の双生児」との文章。
三人の双生児とはどういう意味なのか、主人公がこの疑問を解決するため、別れ別れになってしまった兄弟を探すために、新聞に広告を出した事から起きる事件。
最後は謎解きを含め一気に展開する内容に引き込まれた。