福島第一原発観光地化計画(思想地図β vol.4-2) 上 [Kindle]

  • ゲンロン
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  • 負の遺産をあえて観光地化することで、風化を防ぎ、大きな被害を防ぐことができなかった反省点を未来へとつないで改善していくきっかけとすること、また、風評で判断するのではなく、現地に訪れて問題を自分の目で確かめる機会となるとして、原発を観光地化しようという計画。少なくとも現段階では国家プロジェクトとかそういったものではなく、あくまで発起人がそれを形にするためのプランの紹介。

    除染が進み、現場の近くまで近づくことができる2036年に観光課の実現を目指して、さまざまな施設とその目的を計画として落としこんで、そのプランを形にするためのモデルやCGによるイメージ作りが本書の中で展開されています。本当に本書のような施設を作り、運営するのなら大変な予算が必要なプロジェクトになりそうですが、実際にどうなるのかは分かりません。あくまで、こうしたらどうだろう?こうするつもりだ。こうしたらこうなるだろう...という構想の段階。

    賛否両論ありますが、やはり現地の人の協力なしには実現は難しく、万博のような期間限定のイベントならまだしも、ずっと運営していくのなら相当な客寄せの仕掛けが必要そうです。その予算があるなら、まだまだ行きとどいていない復興のために使えとか、汚水タンク作った方がマシだとか、そういう声が聞こえてきそうですが、どうでしょうか。

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著者プロフィール

1984年福島県いわき市生まれ。東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府修士課程修了。現在、同博士課程在籍。専攻は社会学。現在、立命館大学衣笠総合研究機構准教授(2016-)。東日本国際大学客員教授(2016-)。福島大学客員研究員(2016-)。
著書に『福島第一原発廃炉図鑑』『はじめての福島学』『漂白される社会』他。

「2017年 『エッチなお仕事なぜいけないの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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