夏美のホタル (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 読み終わり、ホワホワとするような感覚になれた1冊。過疎地域の年老いた母と息子、特に終盤は「こういうことって本当にあるよなぁ」と心苦しさもありながら読んでいた。優しさ、温かさ、そういった物に溢れた1冊。

  • 田舎で出会ったおじさんとおばあちゃんと、若い男女が交流を深める話。
    作者の体験がモチーフにあるそうで、実際にありえるかもしれないような、大きな事件や超能力はない、しんみりとした物語。
    (事件や事故、どんでん返しや謎という刺激的な現代小説に慣れている自分にとっては、正直、読んでいて少し退屈な部分もあった)

  • 解説されているように、「優しくて温かい」物語。
    本当に誰かと手を繋ぎたくなります。
    幸せな気持ちになります。
    田舎の描写も、こんな暮らしをしてみたいなと思わせられるくらい素敵でした。
    恋人、家族との日々、そして一期一会の出会いを大切にしたいと思いました。

  • 後書きを読んで心がほんわか暑くなった。

  •  幼少期に過ごした田舎での一夏を思い起こさせる、人肌のような暖かさ・遠いノスタルジーに包まれた優しい物語。短いページ数ながら確かな満足感を味わえた。

     作者のあとがき通りこれはフィクションであり、誰かの優しさが波紋みたいに広がって小さな奇跡や絆を生む、みたいな事は現実ではなかなか無いのかもしれない。でも、どこかにそういう出来事や「ありがとう」があればいいな、としんみり思う。

     表題の夏美が見せ場も多く格好良くて、恋人の慎吾が彼女と付き合うことになった過程がいまいち想像つかないけれど……今の関係のまま、夏美がリードして進展したんだろうなあ、と邪推しちゃう。ただ、この田舎での日々が二人の揺るがない絆のもとになったのは間違いないだろうなあ。

     こんな出会いが待っているかは分からないけれど、今すぐバイクに乗って、知らない町で美味しいごはんを食べたくなる。そんなお話。

  • 子供向けの小説、間違えて購入。
    小学校夏休み読書感想文には最適かと。

  • 山奥の小さな店を舞台にした、暖かい物語。夏の暑さと、青春と、家族への愛。離れていても、血がつながってなくても、こんなにも温かい人の和があって、その一員となれるのなら、とても幸せだろう。一期一会を大切にしていきたくなる。

  • バイクで走っているとき、トイレを借りに偶然入った
    山間の小さな雑貨店

    そこでの出会いが様々な人たちを変えてゆく

    この人の小説は、出てくる人たちがみな
    優しくて優しくて。
    こんな無防備で純粋で優しい人間がいるかなぁと思いつつ、まんまと泣かされてしまう(笑)

  • 「暖かいストーリー」というか、ただただ退屈なストーリーだった。
    ツッコミどころがあるシーンやサムいシーンもいくつかあり、なかなか物語に没頭できない。
    胸が締め付けられ鼻がツンとする場面もあったけど、「親しかった人の死」のストーリーが心を震わすだけで、作者の力量とは別。

    衝撃的なシーンもなく登場人物がみんな"良い人"なので、"ストレスなく何も考えず時間を潰したい"という人にはおすすめできる本なのかもしれない。
    私が評価する本は、ジェットコースターに乗っているような、ヒリヒリした感覚になれるのが前提。この本は緩急もないので読み終わった後の余韻もない。
    この本を読んで得たもの・自分の中で残るものはひとつも無かった。

  • やすばあちゃんと地蔵さんのあたたかさ、田舎の穏やかさにつつまれた。それぞれの登場人物にも個性があふれ、感情移入してしまうような、温かい一冊だと思う。

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著者プロフィール

1969年千葉県生まれ、早稲田大学卒業。2007年『海を抱いたビー玉』で小説家デビュー。『虹の岬の喫茶店』『夏美のホタル』『癒し屋キリコの約束』『きらきら眼鏡』『大事なことほど小声でささやく』等、映像化された作品多数。他の著書に『ヒカルの卵』『エミリの小さな包丁』『おいしくて泣くとき』『ぷくぷく』『本が紡いだ五つの奇跡』等がある。

「2023年 『ロールキャベツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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