推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • タイトルと表紙の軽やかさから読まずにいた本だったのですが、ブク友さん達の感想を拝見して手に取ってみたら、中身はかなりしっかりしたものでした。(失礼な表現になっててすみません^^;)

    アイドルやアニメについて語る場面だけではなく、ブクログに本の感想を書く時や、仕事のプレゼンなんかにも使えそうな考え方とノウハウが詰まっていました。

    書評家・三宅香帆さん、他の本も読んでみたいと思いました。

  • 8/27(日)の谷川さんと三宅さんのイベントに先駆けて、拝読。

    読み始める前に、自分の推しを書き出してみたら、ライトなものも含めたら20人以上いて笑えました。
    いや、もっと居るけれど。
    思い出すだけでニヤける対象がこんなにも居るなんて、幸せなものですね。

    せっかく拝読した後の感想文であるのに
    乱文で失礼いたします。

    ・いつか好きでなくなる日の為に、好きな理由を磨いていくこと
    自分でなぞって確認していくこと。
    自分の好きをアルバム保存していくことの大事さ。旅に行って写真や動画をとるように、何に心が震えたのか、解像度を上げて書き連ねていくこと。

    言語化による保存の尊さについて、思い出したのは、自分の似顔絵を描いてもらう経験と別に、自分の経験を話してそれを全てMAPのように書き出してもらうサービスを受けた時、これ程自分のことをクリアに描き出した肖像画はなかったと痛く感動した経験。(ビジョナリーキャンバスという名前でサービスを始められました。)
    図や写真だけでは表現しきれない事柄を、言語化するのは、未来への自分の手紙のようで面白い。
    そこで冷凍保存した感情をいつか開く日が楽しみにも思える。

    ・語彙を増やすというより、妄想力と細分化が大事
    わかりやすく、トライ出来そうだと思いました。妄想は好き。

    ・「自分の言語化ができる前に、他の人の感想を見ないこと」
    この警告にとても共感しました。
    先日、『君たちはどう生きるか』の感想会を仲間内で行った際、ギリギリまで参加を迷いました。自分の言語化がまだだ…!と焦ったからです。
    作品と自分だけの出会い、そこで得た感覚を大事にしたい、と。
    結局のところ、感想会までにざざーっと書き出し、参加したのですが。(いろんな見解が飛び交って、楽しかったです)
    「思考は自分だけの部屋を持てるように。」の言葉、好きです。
    自分の言葉をきちんと磨く時間、確保したい。(料理の時よりも、髪を乾かしたり、グラス磨きしたりしている時間の方が、言葉が出てきやすかった。作業途中で止めて、メモをしたり。)

    谷川さんの『スマホ時代の哲学』とも通じますが、隙間を埋めるように他者の言葉を安易に自分の中に入れてしまっていたことを反省。自分の言葉をつくる楽しさに目を向けたい。それが「自衛」にも繋がるんですね。

    ・「情報格差を埋める」
    自分のこれまでを振り返り、できていなかったんじゃないかなぁ…と反省しました。
    逆に、その前振りができるオタクの友人の話を思い出すと、聴くときに入りやすかったなぁ、と思い返しました。実践しようと思います。
    最果タヒさん、三浦しをんさんの推し活のレポートの瑞々しさも良かったのですが、阿部公彦さんの『説得』書評の例が、読んだことのない本について、読者を置いていかないどころか、ぐっと引き込む書き方が、こんなに推しを伝える文章としても魅力的だということに興奮しました。
    「なぞる」をやってみようと思います。

    また、推しへの愛が表現できると、ファン仲間同士で繋がる経験は(康太郎さんの例含めて)あり、とても共感ができます。
    そして、時々、推しにも愛が届くことがあると、感謝が伝えられて、嬉しくなる。
    その時に、ありきたりな言葉(クリシェ)でなく、双方心に残るような共話が生まれるような、そんな言葉をテーブルの上に広げられるようになれたら。
    そう思いました。

    ・読み直してブラッシュアップすること
    書き出したら、すぐにバテてしまう自分にとって、耳に痛い内容でした。
    せめて、書いたら次の日にもう一度読む…くらいの習慣をつけたいと思います。

    ・推しへの愛を言語化して語ることが自己理解に繋がる
    とても共感しました。
    むしろ、自己表現でもあるとも思えます。同人誌などの制作は、愛が高まり、なぞったり、自分の中で妄想でストーリーのバトンを受け取ったりしながら、紡がれたもの。推しへの愛が、創作活動への一歩になる。それは民衆の表現活動にも繋がる…とも言えると思います。

  • 前本屋で売ってて気になってたから電子で買って読んでみたんだが、ただ文章力あげようって話じゃなくて、誰かの感想に自分の感想が取って代わられないために、とか好きという感情の儚さとでもそれを大事に残しておくことの意味みたいな話をしてて、ポップなタイトルだけどちゃんと己の軸として己が感じた感情を大事にすることの意味を話してるのがすごく良かった!今の時代に大事な本だと思った。

  • レビューや感想を書きたいのにありきたりな表現しかでてこないという方へのコツを伝えてくれています。

    必要なのは語彙力ではなく細分化。
    どこが良かったのか。なぜそこが良かったのか?を
    共感ポイントと新しさポイントに分けてメモしておく。
    他人のSNSを見ずにまずは自分の中の言葉を探す。

    後半にある、推しの文章例の抜粋がまた素晴らしい。
    赤文字で添削するようにこの部分がこう良いと解説してくれている。

    最後に、
    「好きは揺らぐ。むしろ揺らがない好きは本当の好きではない」という言葉に感銘。でなければそれは宗教か洗脳だ。
    だからこそ、その好きだっだ瞬間を書いて文字で残しておくことが大事という。

  • 面白い作品を見た時に気持ちの共有をしたくてSNSで誰かの感想をよく見てしまいます。それで満足して、自分の感想は言語化しないことが多々あります。この本を読んで他の人に影響されない自分の言葉を残したいと感じたので、今度はSNSをみる前に自分だけがみる用でいいから感想を残してみようと思いました。

  • 自分の言葉で語ろう

    私は推しというものがないので熱い思いは共感できてないのですが、好きなものをちゃんと言語化していくことを通して自分の言葉を確認していくことには共感しました。まずは語りたいと思うことが第一のですね。

    思考停止ワードには注意したい。
    〜が大事だと思っている、というのを最近よく使いがちだけど、これも思考停止ワードだなと思って、なぜ大事と思っているのかを考えるようにしています。思考停止ワードの出会いは自分を探す旅の補助線になるかもしれないです

  • 自分の言葉を持つ大切さを改めて感じた

  • 「もっと上手に説明したいのに!」ということ、ありませんか? 
    大切なのは、「ありきたりな言葉」ではなく「自分の言葉」をつくること!
    【NDC:816】

  • 推しを語る言葉を持つことは、自分の「好き」を大切に持つこと。


    実用的なテクニックが平易な言葉で語られていて非常にに読みやすい。
    けれど、この本1番の収穫はコアメッセージに詰まっていると思う。
    “たくさんの人が自分の言葉を自由に発信するこの時代。自分の好きを言語化することは、膨大な言葉の流れから自分の心を守ること“(本の文章そのままじゃない、オーディブルなので引用しにくい)

    自分の好きって結構他人の言葉に振り回されている。推しの好きに限らず、キラキラした食べ物や綺麗な服、、、。いいなっと思うものは元々自分が好きなものだったのか、他人の言葉だったのか。商業的な情報に晒さられて生きる中でその境界が曖昧になっている。それでも生活は成り立つのかも知れないけれど、周囲の好きに行動するとだんだんと心が疲れてくる。
    そういう心の疲れっていざ体調にあらわれた時に何に由来するものなのか探りにくい。


    私もここ数ヶ月、読書の記録をとるようになって自分の心に向き合うことの心地よさを体感している。
    本書で紹介されていたテクニックを使ってもっともっと自分の言葉を紡いでいきたい。

  • 序盤で推しについての発信で一番重要なことは、「自分の言葉をつくること。」ということが書いてある。
    私が思ったのは、「無理!」というものだった。
    文章を書くのが苦手で、いつも中身のない文章にしかならないから反射的にそう思ってしまった。
    読み進め、「自分の言葉を作るための3つのプロセス」を読んだら、やれそうな気がする。
    少なくとも、この3つのプロセスを試すのはできる。
    習慣にできるかが肝だが、少しでもうまくなるように頑張りたい。

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著者プロフィール

文芸評論家。京都市立芸術大学非常勤講師。
1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院博士前期課程修了(専門は萬葉集)。京都天狼院書店元店長。IT企業勤務を経て独立。著作に『人生を狂わす名著50』、『妄想とツッコミでよむ万葉集』、『妄想古文』、『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』、『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない——自分の言葉でつくるオタク文章術』、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』など多数。
X(旧Twitter): @m3_myk
Youtube:@KahoMiyake

「2024年 『30日de源氏物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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