- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004130017
感想・レビュー・書評
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大学の時に読んだ時より何処か物足りなさというか、説明のくどさが目について興奮しなかったなぁ、もしかして自分の感性が悪くなったか?
今回の読了感に素直に従い★3つ、読み返す前は★5つという気持ちだったのだが。
「歴史とは過去と現在の対話」、まさに名言。
僭越ながら付け加えれば、現在は必ず未来の過去になる訳であるから、「歴史とは過去・現在・未来の尽きぬ対話」と言っても良い。
歴史学はこの倫理感により歴史小説などと一線を画していると思われる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
目次(抜粋):
は し が き
Ⅰ 歴史家と事実
Ⅱ 社会と個人
Ⅲ 歴史と科学と道徳
Ⅳ 歴史における因果関係
Ⅴ 進歩としての歴史
Ⅵ 広がる地平線
原 注 -
もっと早く読んでおくべきだった本。
これから何回も読んで血肉にしたい。 -
従軍慰安婦・領土問題と歴史が絡むような問題が噴出している昨今。ぜひ一読していただきたい。様々な人が歴史を語る中でそもそも『歴史とは何か』ということを今一度見つめなおすべきなのではないでしょうか。
『危機の20年』と並ぶE.H.カーの代表作。
歴史と物語はどう違うのか?歴史家の恣意はどこまで許されるのか?歴史を評価するとはどういうことなのか?
いずれに対してもカーは明確な答えを述べるわけではありません。様々に語られる歴史をしっかりと咀嚼し、おのが信念と覚悟を持ってその価値を判断しなさいと述べるのみです。
この本については、「歴史とは過去と現在の対話である。」とかまとめられることが多いですが、実際には更に踏み込んで「歴史とは過去と未来の対話であり、歴史とは過去と"私"の対話なのである。」としていると思います。未来に対して責任のある個人が過去と向き合い、そこから意味を引き出す行為こそ「歴史を語る」というのでしょう。
そういう意味では歴史を語る人にとってはもちろん、歴史を読む人・聞く人もふくめたすべての歴史と向き合う人へ読んでいただきたい一冊です。
この講演が行われた時代のせいか、微妙にソ連の評価が高かったりして、まさに講演で述べられていることがそのまま本に反映されていたりするのも面白いことです。 -
歴史とは、客観的事実の記述と羅列などではなく、現在から過去に光をあて、過去を通して現在を知るという相互補完てきで創造的な作業に他ならない。
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難しかったが、歴史に対するときの心構えが書いてあった気がする
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引用できるような良い言葉がたくさんあったわりに、筆者が言いたいことがいまいちピンとこなかった。
ようは絶えず歴史と向き合い続ける姿勢、動き続ける歴史にたいして動き続け理解を深める姿勢が大事ということなのか。