古代国家はいつ成立したか (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313250

作品紹介・あらすじ

日本列島に「国家」はいつ成立したのか。それを解き明かす一つの鍵が考古学の成果にある。集落の構造、住居間の格差、富を蓄えた倉庫の様子など、社会構造の変遷を追っていったとき、邪馬台国は国家なのか、倭の五王の頃はどうか、あるいは七世紀以降の律令体制を待つのか…。諸外国の集落との比較も交え、わかりやすく語る。

感想・レビュー・書評

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  • 分かりやすい口調でとても読みやすい本。
    興味がなかった古代国家についても興味を持つことができた一冊。

  • 【書誌情報】
    著者:都出 比呂志(1942-)
    通し番号 新赤版 1325
    ジャンル 日本史
    刊行日 2011/08/19
    ISBN 9784004313250
    Cコード 0221
    体裁 新書・並製・カバー
    頁数:222頁
    定価 924円

    日本列島で「国家」はいつ成立したのか.それを解き明かす一つの鍵が考古学の成果にある.集落の構造,住居間の格差,富を蓄えた倉庫の様子など,社会構造の変遷を追っていったとき,邪馬台国は国家なのか,倭の五王の頃はどうか,あるいは7世紀以降の律令体制を待つのか…….諸外国の集落との比較も交え,わかりやすく語る.
    [https://www.iwanami.co.jp/book/b226112.html]

    【簡易目次】
    第1章 弥生社会をどう見るか
    第2章 卑弥呼とその時代
    第3章 巨大古墳の時代へ
    第4章 権力の高まりと古墳の終焉
    第5章 律令国家の完成へ
    第6章 日本列島に国家はいつ成立したか

  • 古代国家の成立時期について、主に古墳分布の諸相から論じる。

  • 新 書 IS||210.3||Tsu

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    古代となると史料はほとんど存在しないと思っており、そのような中でどこまで古代日本について書かれているのかと考えながら読み始めた。
    しかし、思っているよりも考古学的な発見から様々なことがわかるのだととても感心することができた。
    それにしても天皇による統治が生まれる前の日本には地域ごとに様々な勢力が存在し、切磋琢磨した結果が現在に繋がっていると思うとワクワクする。

  • 詳しくて良い。専門書ではなく一般人が読める形であるにもかかわらず、ボリュームが程よい。冗長な文も全くない。一文一文が新しいので読んでて楽しい。
    著者の豊富な学識による過去の推理は見事と言うしかない。メモが多くて大変。

  • 邪馬台国はやはり畿内なのかな。

  • 2011年刊。著者は大阪大学名誉教授。本書は、弥生後期を日本の初期国家形成の端緒とし、その実態を主に考古学的知見から解読。国家や都市の定義は多様で、定義次第の感は残るが、当時の勢力関係の解析は納得しやすい。自説に影響を齎した他者の見解も名前明記で言及する点は好印象。ところで「疑わしきことは自国に有利に」「ほんとにやった悪いことはなおさら自国に有利に」と、歴史研究者を名乗る人物が表紙に臆面もなく書き散らした書を見るにつけ、本書あとがきの「考古学は実証の上に立つ」との言が実に清々しく見える。
    邪馬台国論を含め、それほど新奇な見解は開陳されていないが、若手の研究者の成果(例えば三角縁神獣鏡の製作地につき、西晋説の復権もあるという)も指摘している。雄略朝期の全国規模の墓制・墓地選定で首長系譜の変動が生じている点、継体朝も首長系譜の変動(ただし、雄略朝前の主張の復権らしき事態も想定可能)の点も同様か。

  • 考古学と文献史学から見た古代国家概観。
    邪馬台国の成立前に日本国内に騒乱があったことを考古学の観点からも述べている点に感心した。

  • 邪馬台国については畿内説をとっており、その前提での話の展開になるが、各地の古墳形式の年代や出土品などをもとに考証し、憶測が突っ走ってないので、信頼を置いて読める本だと感じた。

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著者プロフィール

1942年大阪生まれ、68年京都大学博士課程中退 京都大学助手 滋賀大学助教授をへて大阪大学教授 1989年浜田青陵賞受賞、『王領の考古学』(岩波新書、2000年、『前方後円墳と社会』塙書房、2005年他多数

「2018年 『古墳時代に魅せられて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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