愛しの座敷わらし

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022504241

感想・レビュー・書評

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  • 父の転勤で住むことになった家は築100年以上の古民家だった。そこには座敷わらしの伝説があった。ばらばらだった家族が田舎に移って、座敷わらしの噂がある古民家で生活をするうちにだんだんと家族の絆を取り戻していく。

  • 都会に住む高橋家は、転勤で田舎の一軒家に引っ越してきます。史子は姑の澄代の認知症を心配しているし、長女の梓美は携帯電話でシカトされて悩んでいます。智也は喘息持ちで、運動を制限され、好きなサッカーもなかなかさせてもらえない。澄代は夫と死別し、長野から都会へ連れてこられてその生活に馴染めずにいます。晃一は東京での仕事が認められず、田舎へ左遷。しかも憧れていた田舎暮らしが思い通りゆかず、現地でも苦戦。
    何もかも行き詰まった始まりから、どうやって幸せな結末にたどり着くのか、それをいつも思いながら読んでいると、辻褄がだんだんあっていく・・・安心して読めるお話です。

  • みんなバラバラ、自分のことしか考えていない家族のメンバーが、相手の立場になって考え、相手を思いやることで結束していく。そして勇気を出して自分の殻を破り、一歩踏み出すことで幸せをつかんでいく姿になんだか元気をもらった気がします。

    お金だって欲しい。家も欲しい。会社で出世したい。
    人間、いろんな欲望があるけれど、望みが叶わなくてイライラするのではなくて、自分の手の中にすでにあるものを大切に慈しむことで幸せは叶うんじゃないかと思う。
    (ま、そうはいっても、そりゃあ願いが叶ったらなおいいけどね……)

  • なんだか上手くいかない家族が座敷わらしとの出会いをきっかけに変わり始めるお話。温かい気持ちになれる一冊。

  • 座敷わらしを物語にすると、こんなに心豊かに楽しくなるのかと感心した。作者の力量なのだろう。荻原氏の他の本も読んでみようかな。

  • 荻原作品を読むのは2作目。以前読んだものは、あまりにも個性的なコメディで正直面白いと思えませんでしたが、これは面白かった。この本、直木賞受賞はしていませんが候補作には、なっていたんですね。納得です。自然溢れる田舎、築100年以上の古民家、田舎の濃いキャラクターの人たち。新しい土地で新しい人間関係を悩みながら築いていく家族に、ひょっこり出てくる座敷わらし。子供たちが可愛いし座敷わらしも可愛いし、ぷっと笑えるコメディでもあり最初から最後まで面白かった。座敷わらしがお母さんの肩に顔をもたせて寝てしまい鼻ぶくちょうちんを出す描写には、心が温かくなりました。

  • 読んだ後、素直に気持ちいい!と思える作品。
    人は少しのきっかけで視点が変わり、視点が変わると、いつもの風景が別のものになり、いつもの不満が満足に変わったりする。同じ環境にいることに変わりはなくとも、少し視点をずらすことが出来れば、より幸せに生きられるのかなぁと考えさせられました。
    などという難しいこと抜きに気持ちいい作品でした。

  • ほっこりする「とてもいい作品」だと思います!

  • いろんな年代の気持ちが
    よーくわかるもんだなぁーって。

    読んでて楽しくなるっての、
    純粋にいいと思う!
    なんか遊園地みたい。
    ディズニークラスじゃないけど。
    各々がちっちゃなアトラクションみたいなー。

    これベースにして、
    映画になってもいいなぁーって思ったけど。
    もう少しなんか足して
    ディズニークラスにならないかなぁー。

  • ☆☆☆☆☆5つ
    いいですねこの本。とても気持ちが暖かく、ほんのりとする本です。
    内容及びあらすじは題名の通り、愛しの座敷わらしものがたりです。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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