新書345 第四の消費 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 108
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022734457

感想・レビュー・書評

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  • 前半部分は消費の歴史を書いているだけで退屈だったが、後半からはこれからの消費に関する話になってきて非常におもしろかった。所有からシェアの時代への変化という話が非常に興味深かった。終盤の対談部分はまちづくりに興味がある人には参考になる話が多いと思う。

  • 三浦展渾身の書。オススメです。

  • 消費社会の変遷について、著者のこれまでの「世代論」や「郊外論」の主要エッセンスを凝縮した形で考察、コンパクト論じられており、お勧め。
    日本の消費社会の変化を(多少、著者の関心事に基づいた偏りはあるかもしれないが)ざっと一望できると思う。

  • 消費活動の歴史を4つの区分に分け、それぞれの
    特徴を分かりやすく享受してくれた本。
    そして、これからのビジネスの大きなヒントも与えてくれました。

    欲望の根本は「不足」である、
    しかし、モノが不足していることがない今日では
    所有することがステイタスには決してならない。

    高級ブランドよりも、ユニクロや無印良品が世の中で
    受け入れられている理由、個人のアパートからシェアハウスへと
    移行が始まっている事情。それらは全て「人とのつながり・社会志向」
    を基盤とする第四の消費時代に入っているから、なのである、と。

    ・・・私の仕事で扱うモノは、おそらく第三世代の初期のものでしょう。
    時代遅れも甚だしいのですが、その中でも、これからの仕事に
    役立つヒントは与えてくれました。どんなビジネスでも、
    第三から第四の消費世代へステップアップするチャンスはあるのだと
    感じました。それに気付き実践あるのみ、ですね。

     
    とても面白く読むことができました。
     

  • 今までの顧客の購買背景。

    これからの時代の購買背景。


    これらのケースが書かれており、マーケティングとしての情報が結構盛り込まれていました!

    大まかな概要を掴んだり、1つの情報として仮説検証するのにとても参考になる本でした☆

  • 第一~第四の消費社会の変遷を時代背景と共に分かりやすくまとめられている。非常に読みやすい本。
    【メモ】
    ・欲求の基本的な源泉は不足
    ・第四の消費社会では少なくともファッションで差別化を図ろうとする人は若い世代ほど減っている。むしろ所得が高い人の方がユニクロや無印を好む。
    ■第3の消費社会の矛盾と第4の消費社会に向けての5つの変化
    ①個人志向から社会志向へ、利己主義から利他主義へ
    ②私有主義からシェア志向へ
    ③ブランド志向からシンプル・カジュアル志向へ
    ④欧米志向、都会志向、自分らしさから日本志向、地方志向へ(集中から分散へ)
    ⑤「物からサービスへ」の本格化、あるいは人の重視へ

    個人の利益よりも国民全体の利益を大切にすべきだという考え方が2005年以降増え始めている。NPOの数も2000年依頼、12年で四万を超え社会的に貢献できる活動に関心を持つ一般市民が増えていることを裏づけている。
    「経済大国」化は欧米化に他ならない。それを喜べないし、
    GDPで中国に抜かれても所詮GDPも近代化という一つの時代における豊かさの量的な指標にすぎないから悲観はしていない。
    ・大型店の郊外出店により地方の中心市街地が壊滅し、町の歴史が失われていく。

  • 21世紀、物を買えば幸せになれる時代から、つながり・情報交換・シェア志向へ。

    モノが世帯に行き渡り、個人に行き渡り、その次、ですか。

  • *寄付  採用済

    第四の消費 私有や私生活では満たされない願望があることに気がつき、その不満をシェア型行動によって解消しようとする人々が増えてきた
    何が幸せかというと、それがいわゆるつながりであろう 単にものをかって人に自慢したいという消費ではなく、ものを買うことで人とのコミュニケーションが促進される、コミュニティが生まれる、そういう消費をしたいという心理が拡大してきた
    山崎正和 柔らかい個人主義の誕生
    消費社会が最終的に成熟してく段階においては、物自体の所有に満足を求める傾向は弱まって、人とのつながりに対する充足感を求める傾向が強まること、ものは人とのつながりをつくるために手段にすぎなくなる
    2035年 若者一人に対して高齢者が3人以上 発想をかえ、若者ひとりを高齢者3人でささえる
    ゼロから始める都市型狩猟採集生活
    アサダワタル 住み開き

    第3の消費社会までの価値観はモノに力点があり、第四の消費社会においては人に力点がある

    第4の消費社会 ハード面での管理だけではない。もっとソフト面の管理や運営をビジネス化していかなければならない

  • 巻末の「消費社会160年史年表」は一見の価値あり!

  • 消費について書かれた本。

    筆者は特に第2消費から第消費への消費の変化に着目。

    面白かったのは
    いわゆる「自分らしさ」と言われているものは
    広告において使われ始めた
    というところです。
    (まぁ、自分らしくなるためにその商品を買うというのも
     いかがなものですが・・・)。

    これよ読んだからと言って
    明日からの仕事にすぐには直結しないかもしれないが
    今までの日本の消費を俯瞰するうえでは
    とてもおススメです!

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著者プロフィール

三浦展(みうら・あつし)
1958年生まれ。社会デザイン研究者。カルチャースタディーズ研究所代表。家族、若者、消費、都市、郊外などを研究。著書に『 「家族」と「幸福」の戦後史――郊外の夢と現実』 (講談社現代新書) 、 『ファスト風土化する日本――郊外化とその病理』 (洋泉社新書) 、 『東京は郊外から消えていく!』 『首都圏大予測』 (光文社新書) 、 『愛される街』 (而立書房)などがある。

「2022年 『中央線がなかったら 見えてくる東京の古層』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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