新書345 第四の消費 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022734457

感想・レビュー・書評

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  • 「消費」の今までとこれからについてまとめられた良書。わかりやすい統計資料と著者の経験に基づいた内容は、説得力があり日本の消費について俯瞰できる内容。
    特に第四の消費については、日本でのこれからの事業の在り方、ライフスタイル、地方独自の魅力の育て方などの具体例がそれぞれ示唆に富む提案が多くて、興味深いものばかり。「楽しいこと」と「うれしいこと」のニュアンスの差の話が特に印象的。同じテーマで悲観的に書いている本と読み比べたい。

  • 彼の言う「第3の消費」から「第4の消費」への変化は、ガーズマの『スペンドシフト』のこと。自分自身も含めて、消費の仕方、モノを買う際のモチベーションは確かに変化しているようだし、若い人たちを見ていると、自分とはちがう価値観の中にいるのだと思う。
    「シェアハウスに住む」などと言うことは、自分では考えにくい、が、そんな若者が、増えているし、高齢者のグループホームも一種のシェアハウス。時代が「第4の消費」モードになっている。
    著者は、アクロスという雑誌の人で、昔、愛読誌だった。「第3の消費」のその当時のことも書かれていて、懐かしかった。

  • 大正時代~今までの約100年を約25~30年周期で大きく4つに区切っており、それぞれの社会事象や、消費者心理、ニーズなどを説明している。
    また、そこから現代の消費の特徴、はたまたこれからの消費の将来についても考察している。


    <レビュー>
    毎日している消費について、多面的な面から解説されてて、とても興味深かった。歴史の流れと同時に、社会現象(流行、ブームとか)、消費者の心理的な面から説明しており、かつ具体例も示されているので、興味深かった。

  • 日露戦争後から2034年まで、およそ30年単位で4つの時代に分け、それぞれの消費社会の特徴と、国民の価値と消費志向の移り変わりが詳細に説明されていてわかりやすい。

    戦前までの国家重視の第一の時代は洋風化、戦後オイルショックまでの家族重視の第二の時代は大量消費、小泉改革までの個人重視の第三の時代は量から質へ、そしてシェア志向の現代は第四の時代でシンプル、カジュアル、ノンブランドへ。第ニの後半から、第三、第四への移り変わりは私自信の実感もあり興味深い内容だった。

    ただ、本を通して同じことが何度も何度も書かれているような印象を受けて途中で少し飽きてしまった。

  • これからの時代、社会を見据えた上での、ライフスタイルのありかたについて色々とヒントがみえてくる良い本だと思う。消費も生産も限界は近いのか、シェアという選択は今後日本の活路となるのか。
    消し費やすための消費ではなく、人生を充たすための消費を実現できるだろうか。

  • 2012/06/14-19 大筋合っていると思うが、具体例ではずれてるかも

  • ナナメ読み。第三の消費までの総括は明快。
    第四の消費は、著者の言うようになっていくような気もするし、一面的な見方のようにも思えるし、なんとも言えないかんじ。

    【無断転載を禁じます】

  • 歴史を辿りそれぞれの年代の消費を、消費から創費、家族思考、個人思考、社会的消費へと変化して行く様を述べている。
    昔の消費の勉強と共に現代の生き方が書かれている。第二、第三消費時代でお金をかけないと生活できない社会ができてしまった。共有を中心とするこれからの生き方を考える内容。
    まちづくり視点からも述べられており、建築とも少し絡んでいた。これからはシェアの時代と推奨している。

  • これは大変な力作です。
    (2012年6月11日)

    学生時代、パルコ時代の三浦さんの姿が
    ちらちらと見えて、楽しい。
    なんか、青春ですよね。
    (2012年6月14日)

    この本の三浦さんは、心地よい。
    いいなあ、この本。
    (2012年6月25日)

    読み終えました。
    「あとがき」が、とても素敵。
    味わって読む本ですね、これは。
    三浦さんは、やっぱり素晴らしい。
    (2012年7月7日)

  • 戦後から現在(未来予測も)までの消費のカタチを追った一冊。著者独自の見解が強く主張されてる点を差っ引いたとしても、消費社会という側面から日本を斜め読みした書籍として、高く評価できるだろう。

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著者プロフィール

三浦展(みうら・あつし)
1958年生まれ。社会デザイン研究者。カルチャースタディーズ研究所代表。家族、若者、消費、都市、郊外などを研究。著書に『 「家族」と「幸福」の戦後史――郊外の夢と現実』 (講談社現代新書) 、 『ファスト風土化する日本――郊外化とその病理』 (洋泉社新書) 、 『東京は郊外から消えていく!』 『首都圏大予測』 (光文社新書) 、 『愛される街』 (而立書房)などがある。

「2022年 『中央線がなかったら 見えてくる東京の古層』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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