- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784039638908
感想・レビュー・書評
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絵本。
葬列の絵から始まる。弟テオが兄ヴィンセント・ヴァン・ゴッホを思い出している。
泣きそう。
ヴィンセントは純粋で、発達障害もありそう。
テオが兄の翌年、兄より若く亡くなっていたことは初めて知った。
まるで世界には、きみのすわる椅子がないようだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゴッホとその弟テオドルスの物語
弟から見た兄は、かくも生きにくいかわいそうな画家だった
憎らしくて愛おしくて、だけどあなたが僕の全てで、それでもあなたは僕だけの兄だった
切ないです -
子供の頃二人で育った環境がいつまでも残っているのね…
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青と金の話。ゴッホの一生って文字で読むとただ悲惨としか思えないのに、絵で見ると綺麗だなあ。他の全てを捧げないと絵の才能はもらえないのか(´・Д・)」 でも綺麗。
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子供の頃のまぶしい日々を思うと、黄色のひまわりが目にしみて涙を出さずにいられない。あの日々はどこに行ってしまったのだろうか。にいさん。
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ゴッホの事を知らない人は恐らくほぼいないだろう。ひまわりの絵を描いた人、誰でもそう言う風に知っているだろう。私は「黄色」が正直あまり好きな色ではない。服も一着も持ってないし、色物の中から選ぶことはまずない、どちらかと言うと「黄色」だから外す、と言う方だ。なので、黄色を塗りたくったようなゴッホのひまわりの絵は好きではなかった。
中学生まで、私は絵を描くのが好きで、美術の授業が一番好きで、絵を描く才能があるから専門学校に進みなさい、と言われているような子供だった。うちの経済事情で専門学校には行けないことが解っていたので、自ら諦めた。そして、絵を描くことも止めてしまった。絵を描いても何ものにもなれないだろう、と自分で思ってしまった。それからは絵を描くよりはハードルが低い、義務教育を受けていれば誰でも出来る文字を書く事、文章を書く事に熱中するようになった。高校の進路相談の時に「プロの作家になりますから就職しません」と言って、担任教師に見下げられた視線を向けられて、大人を心底憎んだ。それから、私の中の精神状態は十代の反骨精神を抱いたまま今に至っていると思う。
ゴッホは、私にとって森脇真末味の漫画の中で特別な意味を持った画家だった。『ブルームーン』と言う作品は、戸籍を持たない双子の男の子の話で、兄と弟の物語でもある。それでも。自分の好きな漫画の中で取り上げられた画家、と言う認識でしかなかった。
昨年の終わり辺りか、何故かヴィンセントとテオの物語が読みたい、と言う気持ちが湧きおこり、黄色が苦手な私だが、ゴッホの「夜のカフェテラス」の夜空、「星降る夜」の、星が落っこちそうな絵を見た時に、私が何度か見ている同じ夢の中の星空に凄く似ている、と思ったからか。
これくらいの興味で、黄色が嫌いな私がゴッホに興味を持つことが出来るだろうか、勢いでなんか食いついてないか、と言う気持ちもあって、何か読みたいが分からないし、読破する気力が続くかも分からないな、と思っていた時にこの本の存在を知った。
「ぼくには、にいさんがいた。」
で始まる物語。あなたには「わたしだけの」「ぼくだけの」と呼べる存在がいますか?…そう問われている気がした。
弟のテオの献身、その献身を生んだ兄ヴィンセントと言う人間がどれほど純粋で生に苦悩していたか、短い文章と絵の中から静かに語りかけてくる。
純粋でありたいと思うと、社会からは孤立してしまう。妥協が出来なければ社会不適合者とみなされる。それは現在も同じ。「生きにくい」と思っているすべての人に読んで貰いたい。生きにくさは自分の魂に嘘をつかない勲章。ゴッホはそれを貫くと言う、周囲にまき散らす攻撃性を以てではなく、ただそうしていただけで、自分が消えていく方へ行ってしまっただけなのだろう。
ゴッホにとって、唯一の自分の味方であった弟のテオが、ゴッホの死後、後追う様に衰弱して亡くなったテオ。二人は今、隣り合ったお墓の中で眠っている。
作者がゴッホと言う作家に対する想い、ヴィンセントとテオと言う兄弟の生き方に対する想いが詰まった画集であり物語であり、作者から二人への手紙の様な一冊。だが、作者の意思をこれでもかと押し付ける感じは一切なく、とても静かな物語。
泣けました。
ヴィンセントとテオ、愛しいあまりに憎むことも会ったであろう魂の兄弟の事をもっと知りたいと思った。 -
弟テオの目線で続かれたゴッホのお話です。
胸がせつなくなり、色々な感情が渦巻きます。
最後に涙を浮かべてくれた子もいました。 -
弟が薦めてくれて、大好きなカフェで読んだ本。
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空の青と荷の照り返しがあんまりまぶしいので、
棺を運ぶ友達の顔が笑っているようにみえる。
でもきみはどこにいる。
ゴッホ兄弟の物語。
絵本の中に綴られている文章は手紙のようであり、
囁きのようである。
彼の兄はまさしく芸術家だった。
それゆえに孤独だった。
あの黄金は彼の手によって自由となり、鮮烈な色が
胸を掻き毟る。
彼の兄は芸術の手によって、彩られたのだ。
今は遠いあの光景、でも確かな日々を彼は忘れはしない。
一番近くて、一番遠い場所で彼は兄に焦がれている。
「Ce fre`re edit tout moi!」
にいさんは、ぼくのすべて、ぼくだけのにいさんだったのです! -
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この絵本、わたしも読みました^^ とても好きです。ゴッホの絵のように激しく、力づよい絵が素晴らしかった。兄弟ものに弱いので、涙なくして読めま...この絵本、わたしも読みました^^ とても好きです。ゴッホの絵のように激しく、力づよい絵が素晴らしかった。兄弟ものに弱いので、涙なくして読めません。2014/04/08
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「涙なくして読めません。」
弟あっての兄だったのが、よく判る1冊ですね。
そして、いせひでこの画家としての矜持も。。。「涙なくして読めません。」
弟あっての兄だったのが、よく判る1冊ですね。
そして、いせひでこの画家としての矜持も。。。2014/04/09
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