颶風の王

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041029619

感想・レビュー・書評

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  • 馬、好きなんだよね〜

    「前々から読んでみたかった本は予約本が一気にきてたいへんな瞬間に手を出す病」に冒されているので今読みました

    馬好きなんだよね〜(2回目)

    女性の作家さんなんだよね
    凄い武骨な文章を書く作家さんだな〜と思いました
    もちろん自然の荒々しさと対峙し、時にどうしようもない力を前に諦めることしか出来なかった人と馬を繋ぐこの物語にぴったりな文体で非常に良かったです
    女性だからで括りたくはないんだけど、やっぱり女性が書いたと思って読むとインパクトが増すよね

    馬括りで色々探してみようかな〜

    「予約本が一気にきてたいへんな瞬間にいろいろ思いつく病」

    • ひまわりめろんさん
      うまいこと言うなー!(# ゚Д゚)ガルル
      うまいこと言うなー!(# ゚Д゚)ガルル
      2022/11/28
    • 土瓶さん
      少年……ではない。▼⁠・⁠ᴥ⁠・⁠▼
      少年……ではない。▼⁠・⁠ᴥ⁠・⁠▼
      2022/11/28
    • ひまわりめろんさん
      心は少年じゃー!(# ゚Д゚)ガルルルル

      奥さんにもしょっちゅう「子供かっ!」って怒られるわ!…(´・ω・`)ショボーン
      心は少年じゃー!(# ゚Д゚)ガルルルル

      奥さんにもしょっちゅう「子供かっ!」って怒られるわ!…(´・ω・`)ショボーン
      2022/11/28
  • いやはや凄い物語でした。
    馬と共に生き、馬に生かされた一族の物語…

    北海道開拓の過酷な描写、馬との繊細で美しい描写。
    素晴らしく悲しかったです。゚(゚´Д`゚)゚。

    花島について調べたらユルリ島に生息する馬の写真があり、写真家・岡田氏の幻想的な画像に感動しました。
    ぜひこの作品と合わせて観ていただきたいです。

  • 馬と共に命をつないだ6世代の家族の物語。人工の光や鉄の機械でもオヨバヌトコロ。北海道のスケールの大きさ、雄大な自然の厳しさを感じた。

  • 明治から平成に至るまでの、馬と運命を共に生きた、家族の歴史物語といえば、いいのだろうか。

    舞台は、一章が東北地方、二章と三章が北海道で、章を追う毎に、未来の世代へと受け継がれていく構成になっており、話の色合いも変わってくるので、飽きずに早いペースで読むことが出来た。

    作者が酪農家でもあったということで、馬の描写が事細かくて臨場感があり、頭の中で想像するのが、すごく楽しかった。馬に全く興味が無い私が、そう思えたので、これはすごいと思う。

    また、雄大だけではない、厳寒な北海道、根室の落石地方の自然描写に加え(ネットで画面検索すると、本当に綺麗な手放しの自然が見られる)、野生動物や植物の、本来持っている存在感の表現が素晴らしく、つい、人間だけで生きているように感じてしまうことの愚かさに気付かせてくれた。和子が体験したフクロウの描写が正にそれだと思うし、最後には、人間の都合で解釈するのでなく、人間と馬が対等に向き合って、真の意思を汲み取れる、そんな夢のような想いも感じられたが、あながち、出来るかもしれないと思えたくらい、文章に説得力があった。

    あと、細かいところだと、文字のフォントがよく見るものと違っており、こだわりを感じた。少し和風?

    もしかしたら、描写的に合わなくて、第一章で挫折する方もいらっしゃるかもしれませんが(残酷とも違うし、グロテスクとも違うけど、それに近い感じ。未来の家族の礎を築くという意味では重要な場面なのだが)、これが意外に、三章までくると、爽やかさすら感じられる、明るい未来を臨めるような展開になるので、できれば、最後まで読むことをお薦めしたいです。

    個人的には、世代を越えて繋がり、想いを継承していく家族の絆に、最も感動した。本来、当たり前のことなのかもしれないが。

  • どの章においても「自然」と「馬」の描写が生々しく描かれています。

    一族の、数代に渡り描かれる人と馬とのストーリーを心地よく読み進んでいけました。

    読み終わると馬と触れ合いたくなります!

  • 北海道開拓の話は、どれも面白く、この颶風の王も例外でなかった。

  • 颶風って気象用語で猛烈な風のことなんですね
    初めて知りました
    明治から現代へ
    馬を軸に紡がれた家族の物語
    北海道の原野の厳しい自然描写は作者が暮らし仕事をされているからこそのものでしょう
    みんなすごい
    馬もすごい
    読んでいて寒くなったのには困りました(〃艸〃)

    ≪ およばない 人馬共に 懸命に ≫

  • 写真家の岡田敦さんのサイトと、ユルリ島についての写真や情報も是非見て欲しい。
    という僕も、北海道に住んでいるのに全く知らなかったんだけど。

  • 静かに、沁みる。そんな小説の醍醐味を噛みしめている。

    著者は現役の羊飼い。北海道の自然の中で暮らす経験を(恐らく)存分に活かした本作は、明治から平成まで、人間の側は六代に及ぶ一族と、その一族を支えた馬の物語だ。‬

    言い方は悪いけど、衝撃的な冒頭を経てのちは、一見すごく地味な物語だ。その中に幾人もの人生と成長とを、デビュー作とは思えないほど読ませる筆力で描く。厳しい時代、厳しい自然、厳しい環境の中に、家族の情や信頼、そして孤独を丁寧に映す。

    選び取った孤独。颶風の王の気高さが美しい。‬

  • 「肉弾」を読んで面白かったので、こっちも読んでみましたが、負けず劣らず面白かったですね。どちらかと言えば、こっちの方が好みかな。家族の物語が馬とともに描かれていて、読み応えがありました。

著者プロフィール

1979年北海道別海町生まれ。2012年「東陬遺事」で第46回北海道新聞文学賞、14年『颶風の王』で三浦綾子文学賞、15年同作でJRA賞馬事文化賞、19年『肉弾』で第21回大藪春彦賞を受賞。『土に贖う』で新田次郎賞を受賞。

「2020年 『鳩護』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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